2024/10/14 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にフェブラリアさんが現れました。
■フェブラリア >
港湾都市ダイラスの名物ともいえる歓楽街、ハイブラゼール。
酒場、カジノ、ある種の風俗街のようにもなったこの地でも、人の身には無い尾を揺らし、一際目を引く水色の少女が一人。
彼女はファブラリア=フェブルリア=フェブルアーリア。
海運で業を成すフェブルアーリアの当主であり、海竜の血をその身に継いだ竜令嬢である。
そんな彼女は生業としている海運業で、この歓楽街へ足を運ぶことは数多い。
今日もまた、自らの業務を終わらせ”暇つぶし”がてらにハイブラゼールへと足を運んだ。
「……なにか面白いモノがあるといいのですけどね」
ファブラリアはそう愚痴るように独り言ちた。
人の中にありながら海竜として生を受けたファブラリアにとって、歓楽街そのものはさして心躍る場所でもない。
故に彼女が興味を持つのは自らの満ちぬ魔力を満たせる『食品』と、自らの衝動を満たせる『消耗品』。
或いは純然たる自らの趣味趣向に合致した『愛玩動物』のいずれかだ。
そうした意味では、このハイブラゼールはその何れかを満たすものを探すには、持って来いの場所であった。
もののついでの暇つぶしに、それらが見つかれば上々で、見つからずとも今後の生業のために顔を広げる良い機会なのである。
気は抜きすぎず、されども気張りすぎることもなく、肩の力を抜いた状態で、フェブラリアはゆっくりと散策していた。
■フェブラリア >
……とはいえ、そう易々とフェブラリアの目を惹く"商品"はそう転がってはいないらしい。
幾らかの食べ物や、嗜好品の目星はついたものの、未だフェブラリアにとって目新しいものは見つかってはいなかった。
それもまた致し方なしと思考を切り替え、この地の情報収集に彼女は勤しむ。
こうした場で上流階級の者共が交わす会話は、時に重要な情報の宝庫だ。
これからどういった物資が不足するか、情勢はどう動いているのか、そうした情報はフェブルアーリアにとっての武器となる。
「さて、流石に見ているばかりも芸がありませんし、そろそろ私も動きましょうか」
そう呟き、フェブラリアは歩みを進める。
向かう先は歓楽街の一角にあるカジノを嗜もうと。
こうした場では程々に散財するのも一つの礼儀。
ただ見聞きするひやかしになるほど、フェブルアーリアの当主も無粋ではない。
数ゲーム、暇をつぶせる程度には興じてみようと。