2024/08/16 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”/檻付き酒場」にレフェーリアさんが現れました。
レフェーリア > 眠らない繁華街にありふれた酒場と思いきや、少しばかりその内装は普通の店と様相が違っている。
出入り口となる扉も存在しているが、大体店内の中央を区切る様に鉄格子が突き出しており、鉄格子の向こうには無骨な扉を隔てて強引に扉が開かれ、強引に客ではない存在が押し込まれている。
既に身包みを剥がされている冴えなさそうな男、少し前まで戦っていたのかもしれない真新しい生傷が見える男、或いは身体を蹲らせている女性。

賭け事から何まで複数の理由を携えてはいるが、そんな相手が客ではなく奴隷としてこの場で売りに出されている訳だ。
或いはそんな奴隷達が誰に買われるのか一喜一憂する様子を肴にして酒を飲むのも構わない、という悪趣味極まる店でもある。
そこに紛れ込んでいるのは一人の女性で、既に裸…であるが、どちらに立っているのかを知るのは新たに入って来た客のみが知るのだろう。

何かしらの理由を持って格子の中に押し込まれたのか。
或いは、奴隷でも何でも無い筈なのに惚けた顔立ちに全裸体を晒し出しているという物好きな様子なのか――

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”/檻付き酒場」にバロンさんが現れました。
バロン > 「それで……買って貰えたというのに寝落ちされたわけだ」

ダイラスに訪れていたバロンとレフェーリアを含む数名。
気まぐれに彼女を夜の街に遊びに出させしばらくしてから様子を見に行ってみれば案の定どこぞの怪しい店の商品に加えられていたようだ。
それ自体はよくあることだが、今回はバロンが見つけに来る前に購入者がいた模様だ。
生憎当の購入者は酒場のカウンターで飲み過ぎて突っ伏して寝息を立ててしまっているようだが。
裸のままその傍らで棒立ちしているしかなかった彼女もさすがに困った状況だっただろうか。
店も他の客も買われた以上手を出していいのかわからぬと言った様子でもあって。

彼女からの説明を聞いて納得した様子の、長身の浅黒い男はツいてるのかツいていないのかわからん彼女の状況に頼んだ酒のグラスを傾けて笑うしかなく。

「まぁ、持ち帰られたとしてもお前を満足させられたかどうかは微妙だな。
帰るか?」

その購入者はそれなりに金は持っていそうな小役人といった出で立ちで、あまり面白そうな雰囲気はなく、期待値は低めといった見積り。
一緒に帰るかと手を差し伸べるバロンも、ここの酒はあまり旨くないといった評価らしく長居するつもりはないようだ。

レフェーリア > 「……寝落ちなのかは、分かりませんけれども」

この繁華街が似合う程の経験を一通り味わって来たからこそ、何が起こっていたのかも若干分かってしまうもの。
ここの奴隷を買い取る旨を宣言したのならば酒も幾らか割安で提供される。
質は元より買い手は酒が飲めるので問題無く、店主は安さに惹き付けられて一人の客単価が上がり、
潰れきってしまったのならばそれはそれで奴隷を勝手に預けるのも、今後の贔屓の為に一旦奴隷の売買を流すのも店主次第、という腹積もりでもあるのかもしれない。

「……貴方が、良いのであればお供します……」

問い掛けに対して鉄格子を隔ててもその膨らみがはみ出してしまえる程の肉感を存分に見せ付けながら、相手の言葉に同意する様子を示す。
方式はどうであっても商売であるのは何も変わらない以上は、元の購入者以上の金を出せば何も問題は無いだろうし。
仮に金貨一枚も出さない粗暴な方法で連れ出されたとしても、問題無いとも分かっていて。

バロン > 「わざと酔い潰れるまで飲ませたとも言えるな。
俺らには関係ないが」

酔い潰れている彼女の購入者を尻目に、持ち帰るなら金を出せとまくしたててくる店主。
いい度胸でもあるし、この都市で生きるならこれくらいの図太さが無ければなとも思う…思うだけでまぁまぁ不愉快に感じているので、軽い洗脳魔法を使って支払いを済ませたことにすればいいだけのこと。

「よし、本来の仕事に戻るとしよう」

鉄格子の中から解放される彼女に、いつものローブを手渡しながら余計な面倒ごとに巻き込まれる前に店を出ることにする。
この町に訪れた理由は傭兵団の仕事の足掛かりをつくるためとかなんとか、それにレフェーリアが必要とのことで連れてきたわけだが、まだ詳しい説明はされていなかった。

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”/檻付き酒場」からバロンさんが去りました。
レフェーリア > 平然と店主が話す辺り、奴隷の扱いなどその程度の物であるという事なのかもしれないが。
今回ばかりは相手が悪かったのかもしれない、と一人思っている間に、掛けられた魔法によって店主も同じくその場で酔い潰れた様に倒れ込む。

「……畏まりました」

当然ながら平然と洗脳する相手も決して善人ではないと、何なら人ですらも無いと理解した上で、その手を取った。

ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”/檻付き酒場」からレフェーリアさんが去りました。