2024/03/18 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” 酒場」にホアジャオさんが現れました。
■ホアジャオ > ハイブラゼールにあるごくふつうの、ある意味普通過ぎてハイブラゼールらしくない酒場は今宵も賑わって居る。
客は船員からカジノで儲けたものからカジノでもう飲む以上のものがなくなったものからそんな客にたかろうというものから色々だ。
店奥にカウンター兼キッチンがあって、室内には所せましと並べられた――しょっちゅう動かされるので並べたというより適当に詰め込まれた―――テーブルと椅子。夜半過ぎのいまどれもが満席で、出来上がった客たちで喧しい。
給仕はどれも見目の良い婦女子で、時折客に揶揄われては嬌声を上げたりしている。
「哈ー(はぁー)…」
そんな賑やかな雰囲気の中、カウンター席の端に半分腰掛けて頬杖をついている女がひとり。
一応給仕の一人なのだが半分は用心棒。の筈だが本人は用心棒しかするつもりがないらしい。給仕の仕事は他のスタッフに任せるつもりのようで、目の前で注文のやりとりがされていても動こうとする気配はない。
(初日に面白がって立ち回ったのが悪かったなァ…)
用心棒という仕事は良い。特に居酒屋なら調子に乗って羽目をはずすやつは必ずいて、どつきまわす口実を自ら作ってくれる。
しかし初日にやりすぎたのか、どつきまわすだけの面白みがあるやつが来なくなってしまった。
はーとまた溜息をつく女の眼の前で、働かないアルバイトに密かに溜息をつく店長がいる。
■ホアジャオ > もうちょっと見目麗しくて豊満なタイプの用心棒なら新たな火種になりようもあるかもしれないが、この女に対してそんな食指を動かすようなもの好きは居ない。
ある意味用心棒としては最適だが、給仕としての分の給料も働いてほしい。もしくは用心棒代だけにしてほしい。
うっすらそう思う店長だが、すぐにまた注文が入って調理場へと気持ちを切り替える。
ほぼ同時に女がちらっと店長を見たので、視線が合わなかったのは多分幸運だ。
深夜にも及べば泥酔客しかいなくなるし来なくなる。
その辺りでそいつらを放り出して終わり、というのがここ2,3日。
(――――シマ変えないとな―――)
等と思いながら女は振り返って店内を見回した。適当なやつを捕まえて腕相撲でもしようか。
仕方ない、とばかりに鼻息を漏らし、店内を物色する。
そうして、この酒場の夜は多少の器物破損くらいで今日も平和にすぎることだろう。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” 酒場」からホアジャオさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にグライドさんが現れました。