2024/03/06 のログ
■タマモ > 少女は勝負事が好きだ、特に、勝敗の分からない、運に左右されるものを最も好む。
…とは言っても、正直、そんな勝負と言うものは、なかなかお目に掛かれない。
だから、勝利が確定した勝負であっても、その流れを楽しむようにしている。
まぁ、その楽しむ方法と言うのは大体、大金をちらつかせ、相手を景品に勝負を仕掛けさせる、と言うもの。
ここには、賭け事が得意ではないのに、勝負に来ている者も多い。
そんな相手を見付けては、適当に誘い、それに乗った相手との勝負を、その後を楽しむのだ。
え?軍資金はどうしてるのかって?
己の手に掛かれば、こうした場所で儲けるのはお茶の子さいさいである。
「ふふんっ、まぁ、今日はこんなものじゃろうかのぅ?」
来た時は乏しい軍資金も、そう経たずして大勝して大儲け状態。
少女の動体視力と反射神経、そして運、それらがあれば。
スロットで勝利するなんて、赤子の手を捻るようなものだ。
スロットを前に、零れ落ちそうなメダルを掬い、箱の中に詰め込みながら。
誰に対してなのか、自慢気に胸を張っているのだった。
幾つも重なった箱を横目に、その視線を、軽く周囲へと向けてみる。
本日の、楽しめそうな鴨が居るのかどうか、それを探っているのだ。
■タマモ > 「ふむ…どうとも、今日は不漁みたいじゃのぅ」
周囲に向けていた視線、それを目の前のスロットへと戻す。
探しているような相手、それが居ないなら居ないで、稼ぎをそのまま持って帰れば良い。
その大金は、いつものように、富裕地区の邸宅に住まう、己の式にでも渡しておこうか。
色々とあるようだから、金はあっても損はないだろう、うん。
とか何とか、そんな事を考えながら、よいせ、と席から腰を上げる。
適当に、付近にいる店員に声を掛け、貯めに貯めたメダルの換金を。
求めていた楽しみは、また次の機会として…とりあえず、今はカジノを後にし、帰路に付くのだった。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール” どこかのカジノ」からタマモさんが去りました。