2023/07/30 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にケーティスさんが現れました。
ケーティス > ハイブラゼール内にある酒場の一つ。
酒は勿論、それなりの味と量のご飯も食べることができる店内はお世辞にも高級路線とは言いがたい雰囲気ではある。
それでも客の入りが多いのは、ここは娼館も兼ねているからだろう。

あぶく銭を持った客が腹も満たされれば、次に向けるのは迸る性欲の発散先。
ウェイトレス、或いはウェイターはいずれも金さえ払えば抱く/抱かれることを可能とする人材たちで、その半数は"カジノにボロ負けしてしまった"者達であり、ハイブラゼールの流儀に則って働くことを是とさせられている人たちである。

「…――♪」

そんな中鼻歌まじりにスツールに座っているのは一人の少年。
ギラつき、生々しい劣情の坩堝たる酒場内においても気後れする様子もない。
寧ろこんな雰囲気は心地よいと言わんばかりに、差し出されたサラダにフォークを突き刺し食べていた。
耳の形からしてエルフの傍流にあることから年齢は見た目通りではないのは容易に察し得るだろう。

時折店内へと視線を向け――不本意ながらも身体を売ることになってしまっている女性の姿を見て、唇の端を吊り上げて笑ってしまう。視線の奥に滲む仄暗い焔が種着かせながら。

ケーティス > どういう事情であれ、このような場に似つかわしくない者の堕ちる切っ掛けとなりえる光景を見ることはそれなりに楽しい――と思える程度には性根は悪い。
敢えてその事を口に出すことはしないが、この酒場の裁量を任せているものは"主"たる嗜好を察しているのだろう。
集めてくる者達の多くは大なり小なり反骨精神を見せているものばかりなのだ。

「ほんとに、良い仕事をしてくれてるね。」

そう独りごちるように紡げば一人のウェイトレスがテーブルにグラスに入ったワインを置き、去って行く。
ウェイトレス然りウェイター然り、客の目を楽しませる、或いは自らの価値を喧伝させるかのように下着に近しい格好をさせている。
そこに恥辱を得ているらしい者達を見れば、やはり底意地悪さを滲ませながらグラスを傾けてワインを飲む。

とはいえ、己も彼ら/彼女らほどではないにしろ、緩く帯を巻いただけの薄着な格好で脱がそうと思えば誰にでも脱がすことができる――男娼とした佇まいではあった。

今のところは客として店内に居ては居るが、売りに出されても何ら問題無い――そんな心づもりでいて。

ケーティス > その夜はどう過ごすことになったか――それはまた別のお話で。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」からケーティスさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス “ハイブラゼール”」にイグナスさんが現れました。