2024/08/13 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にシアンさんが現れました。
■シアン > 照りつける日差し。潮風を含みべたつく風と湿度が一層に体感気温を上げる、港湾都市ダイラス。
中でも殊更に熱気を上げるコロッセオ。アケローン闘技場。
本日執り行われている催しは本日も賑わっていた。
観客席は埋め尽くされ、満員御礼。
そして、揃って大声を上げている。
半分は、歓声。半分は、罵倒。
「んはははははぁーーーーーー!!!」
その原因は今おおきく真ん丸なリングに立って笑っている男の所為。
嬲られ犯されることを期待されて放り込まれた女闘士を、軽く伸して犯しもしないで自分用の控室に放り込むのを繰り返すせいで、“そういうの”を期待している客からはブーイングの嵐だが。“そういうの”をさせるか何ならこの男を凌辱しちゃると放り込まれてきた大男も魔物も、次から次へと軒並み薙ぎ倒すものだから“闘技場”の元来あるべき興奮に掻き立てられた客が歓声を上げている。
「しっかしまあ。歯応えのねぇことねぇこと。期待外れもいいとこだ。……アテも外れるしな」
動き回ったせいで汗と湿気でぐっちょり濡れてまるで打ち上げられたワカメみたいになった髪を手櫛で正す。
骨格に許される限りの筋肉をぎちりと詰め込んだ上半身も汗だく。
ヘッドバンドを外してタオル代わりに拭いながら、溜息。
とある依頼で捜索届が出されている人物がここで闘技者にされていると聞き及び入り込んできたもののお目当てには出会えず、しかも自分としては“物足りねぇ”相手ばっかり。溜息も出るというものだ。そろそろここらでとんずらこくか? と、ぐるりとリング内を見渡しては逃走経路も見つけて逃げる算段を立て始める。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」からシアンさんが去りました。