2024/07/13 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場/地下施」にレフェーリアさんが現れました。
レフェーリア > 「…………」

花形闘士や一獲千金を夢見て戦う挑戦者達が派手派手しく戦う闘技場には、当然の事ながら裏が存在する。
もしくは、大っぴらな敗北者への凌辱行為に盛り上がる観客席と治安の悪さに一役買っている場所にとっては当然とも言うべきだろうか。
敗北した挑戦者、闘士の道から外れようとして失敗した逃亡者、闘士にけしかけられる魔物や獣が収められている檻の中。

奴隷から畜生まで何まで一緒くたに集められた地下に出歩いているのは、ランプを片手にひたひたと歩く一人の女性だった。
流石に死にかけの身分では捨て値の奴隷としても売れやせず、獣や魔物は一応は闘技場の所有物であるが為に定期的な診察が必要である。
だからこそ彼女の様な治療師が訪れて、必要最低限の処置や薬剤の提供が行われる場合も稀に存在するものであったが。

「あ、っ……」

何が起こってもおかしくない地下な上に、医者でなくとも処置は出来る、とその待遇は酷く悪い。
彼女一人が居なくなってしまおうとも何も問題無い程にその闇は深く、ランプの明かりだけでは心もとない程に複雑なもの。
急に鼻先を掠めた虚ろな気配に身震いしながら、更に奥まで足を運び…

ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場/地下施」からレフェーリアさんが去りました。