2023/08/06 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にタマモさんが現れました。
タマモ > 「これは…なかなかに、面白いものじゃのぅ」

港湾都市ダイラス、アケローン闘技場。
その舞台の上で、ぽつり、少女は言葉を零し、己の指を見る。
そこに見えるのは、指に嵌まった指輪。
今回、参加する上で、与えられた魔法の道具、らしい。

なんでも、相手の心の奥底に眠る性癖を看破する、との事。
それを利用し、相手を徹底的に弄び戦え、と言うのが今回の依頼だ。
いつもは、己の気紛れのままに、遊んでいる。
だが、たまにはこういうのも良いか、と言う訳で受けたのだった。

とりあえず、一戦目は終え、次の二戦目を迎えようとする状況。
次の対戦相手を、のんびりと待っていた。

タマモ > 相手を見詰め、念じる事で、頭の中に流れ込む。
己の力ではないものが、流れ込む感覚には、少々慣れないものはあったのだが。
結構な程に、事細かく知る事が出来る、と言うのは非常に便利なものだ、とは思う。

「しかし、初っ端から、色んな性癖を盛り込んだ相手が来たものじゃ。
あれに、これに、それに…いやはや、楽しめはしたんじゃがのぅ」

伝えられた通りの性癖、などから、攻められると弱い場所まで説明してくれる魔法の道具。
面倒が無く遊びたい時に使う用、とかで、一個売って貰うのも悪くは無いか。
そんな事を考えつつも、先に行った、初戦の事も思い返す。
狙って用意したのか、偶然なのか。
なかなかに色んな性癖を持ち、弱い部分も多かった。
まさに、この場所で嬲られる為に用意された相手、と言えようか。

まぁ、相手は運営側に任せているんだ、そうしたものはあるかもしれない。
次もきっと、そうした相手が出て来るのだろう。

ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にフィリアさんが現れました。
フィリア > 待っている中で、新たに闘技場への呼び出しのコールがかかる。
思ったより時間がかかったのは、運営側にも予定外のことが起こったから。

そこそこ結構な借金を抱えた親が、闘技場にそもそも向いていない娘を闘技場に売って、今日の見せ物にする予定だったのだが、その弟がとある冒険者に泣きついた。

運営側にしてみれば、娘を晒しものにした上で、娼館に沈めて借金分と利益を確保する予定だったのに、ちょっと目論見が崩れるかもしれないという状態になったため、少し対応を協議していたわけだった。

最終的に、その冒険者が闘技場に出場する。
相手に勝てれば、借金分を相殺する。ただし、負けた場合は如何なるものであっても闘技場のルールに冒険者が従うことと、娘は運営のものになる、ということで手打ちになった。
負けの条件について、弟がだいぶごねたが、最終的にそれ以上の好条件を引き出すのは不可能なので当然と言えば当然のこと。

見える場所で次に相手とそのきょうだい、さらには運営のやり取りをしていたため、指輪で感知しようとすれば感知できているかもしれないが、少なくとも、少女戦士が上がってきたということはきょうだいの近親相姦ショーの線は無くなったようだ。

闘技場を歩いてやってくる一人の少女。
闘技の際の一般的な間合いまでやってくれば、小さく肩をすくめて口元、薄い笑みを向ける。

「お待たせ。色々ごたついちゃってね。」

お互いだけに聞こえるであろう程度の声で向けた言葉はそんなもの。
負けるつもりはないものの、油断はしない、という所作は見て取れるだろう。

…今日の試合がまともな闘技ではないことを知らないことも同時に伝わるだろうけれど。

タマモ > 内容が内容だ、相手の選定は手も掛かる事だろう。
まぁ、それが普通に行われるものであれば、だが。

もっとも、依頼され、参加しているだけの己には、そうした問題は関係ない。
色々と事情もあるだろう、なかなか選手が現れないとかあれば、のんびりと待たせて貰うだけ。

と、そんな感じで、待っていれば。
ぴくん、と少女の耳が揺れる。
対戦相手側の扉、そこからの物音を、鋭く聞き取ったからだ。

「おっと、いかんいかん。
こちらはこちらで、準備しておかねばのぅ」

看破の力を使うには、少しばかり集中が必要となる。
慣れない魔導具の使用だ、さすがに試合中にやるのはちょっと、あれだ。
だから、相手が姿を現すと同時に、看破だけは先にしておく方が良い、そんな説明を受けていた。

さっそくと、姿を現したのは、一人の少女。
どんな少女か…を、見て確かめる前に、指輪に意識を込めて、看破の能力を発現させる。
これで、試合前から、相手の弱い場所や性癖が、情報として頭に流れ込んで来るだろう。

どんな情報が得られるのか、それは、相手の今の精神状態や体調も含まれる場合がある、らしい。
とりあえず、そんな相手次第の情報がどんなものか、と言うのも楽しみの一つであった。

「ふむ…いやいや、構わんぞ?
準備には、時間が掛かるもの、と言うからのぅ?」

舞台の上に現れた少女から、まずは声が掛かる。
そんな少女へと、挨拶代わりにと、ひらりと手を振ってから。
やっと、ここから、どんな少女だろうか、と眺めてみるのだ。

闘技場だが、己と同じで武器はなし。
なるほど、徒手空拳を得意としているのか。
少女の様子から…ここの事情は、理解していない、のも分かってくる。
大体は、そんなものだろう、こんな場所なのだから。

後は、試合中に考えれば良いか。
そんな思考と共に、審判員が、試合開始の合図に掛かる。
特に、何も無いならば…すぐに、試合は開始されるだろう。

フィリア > 扉から向かってくるまでの間、そして、短い会話の時間の間。
これらの時間を含めれば、得られる情報は十分すぎるかもしれない。

精神状態は、安定。体調は、万全。
普通に白兵バトルをすることになったらそれなりに手強い状態でやってきているのだが、
もう一つの、楽しみにしている方の情報は情報過多なほど。

最初に流れてくるのはコンプレックス。
格好いいという形容がしっくりくるその所作と立ち居振る舞いながら、憶測では可愛いもの、可愛いと扱われることに対しての憧れと諦観の、コンプレックス。

さらには、明らかに処女であることを感知したさらに奥底には、ドロドロとした性の欲望が。
知識としては深く知りすぎているがほど。そして、自ら慰めることは体に熱が籠るときはほぼ。
戦士職であれば、毎日と言ってもいいほど。

見た目と違い、一皮剥けばその辺の娼婦の方がまだ可愛らしいと思えるほどの情念の数々が。

そうこうしていれば、試合開始の合図がかかる。
ゆっくりと構えをとって、タマモを見据えてから、ふっ!と短い吐息の後、鋭い勢いでその懐に飛び込んで、鎖骨中央の急所に向けて、ノーモーションからの肘打ち突進をかけていく。
それなりの戦士でも虚をつけるほどの鋭い動きではあるが、さて。

タマモ > 確かに、看破の能力は非常に便利だ。
一度、そして今、二度目として使い、分かっている。
しかし、ちょっと贅沢を言えば、あれだ…
得られる情報、選定出来ると、もっと便利なのに。
とかなんとか、つい思ってしまう。

「まぁ…面白そう、ではあるやもしれんな?
そうなると、今回はどう遊ぼうか…」

軽く思案するような、そんな仕草。
そんな事をしていれば、気が付けば、試合開始の合図が上がっていた。

「………おぉぅ!?」

これは試合だ、油断をするものではない。
しっかりと、審判員を確かめ、合図と同時に突進してくる少女。
とりあえず、まずは準備を整える事、が大事だろう。

急所を狙う、突進からの肘打ち。
徒手空拳と分かっていれば、攻撃はすべて、近接攻撃と分かるもの。

とん、と一度、足元を踏み締める、と言う、相手からすれば、不思議な動作の後。
たんっ、と次は、床を蹴って、後方へと一気に飛び退る。
行動としては、距離を取った様子見、とも受け取れそうなもの。
その実、最初の行動は、足元に罠としての力を、見えない陣として設置をしたのだ。

距離を取った相手に、更に距離を詰めようとするも。
一度、己の居た位置に留まり、様子を見ようとするも。
己が元居た位置、その場所に来たならば。
ふわり、と一瞬、何らかの力が少女を包み込むだろう。
それに引っ掛かったならば、次なる段階に。
鋭い勘を働かせ、それを回避したならば、別の作戦に、そんな感じか。

フィリア > 情報の選択ができなければ、目の前の少女のようなムッツリの女王のような相手の深淵を読んで仕舞えばどうしよう、と迷うのも道理かもしれない。

が、そんなことをされていると知らない少女は試合開始と同時に突進していったわけだ。

「……っチッ!」

不思議な動作を認めたが、魔術はからっきしで物理特化の少女は、その不思議な動作を術式とは理解できずに癖か隙と見た。
故に、その足を踏みつけて逃げ足を断とうとするものの、一足で結構な距離を詰めるには両足にそれなりの力が籠るゆえに、相手が床を蹴った一瞬後に右足が地面を踏み締めた。

避けられた、と察すればさらに追撃の体制を取るが、その刹那、ふわり、と包み込まれる不思議な力。
見ていたタマモは置いてきた力にかかったことを確信できる事だろう。

だが、フィリア自身はその力は感知する事ができず、一瞬の違和感を感じたものの、さらに追撃、とばかりにさらに追う。

その動きは直線ではなくて、やや上の方向への跳躍。
体の軌道は緩い子を描きながら、タマモの頭上から襲うのは浴びせ蹴り。
鋭い回転からの一撃だが、避けられればそのまま着地できるほどに勢いのついた回転力で追撃をかけていく。

タマモ > 良し、掛かった。
どうやら少女は、仕掛けを踏み、発動させたらしい。
それを確かめれば、視線を少女から、闘技場全体へと向ける。
今の状況と、場所確認…少女には、そう見えるだろう。

これもまた、実状は違っていた。
闘技場の舞台と、場外の境、そこに力を流し込み、ゆっくりと舞台全体を覆う、一回り大きな陣を描き始めているのだ。

「む…それは、なかなかの威力ではあろうがな?
避けるには、容易い攻撃じゃぞ?
妾のように、回避優先とする相手ならば、もっと小刻みに刻む攻撃の方が、有効じゃろうて」

と、今度は跳躍し、己へと向かって来る少女。
浴びせ蹴り…とまでは、気付かないが、ある程度の攻撃地点は予想出来るもの。
だから、今度は少し大き目な、余裕を持った回避行動として、再び床を蹴って距離を取る。
距離を取れば、また大振りになるのだから、それも回避して…その繰り返し。
まぁ、相手を疲れさせる戦法なのか、他に何か狙っているのか、そう見えるのだろうが。
しかも、少女へと、そんな進言まで行うのは…と、そう思える行動をするも。

それらすべては、時間稼ぎ。
回避に専念し、そんな言葉を与え、少女の動きを少しでも緩めてゆくのだ。
そして…そう経たず、次の仕掛けは完成する。

やはり、少女には感じ取れないだろうが、舞台全体を覆う見えない力。
これで、この場所は、己の領域に近いものとなった。
こうなれば、ここからが、本番となるのだろう。
それが、どう言ったものなのかは…

フィリア > 魔術的な力に気づけなかったことは幸福か不幸か。

「ふふ、まぁ、普通に見たらそうでしょうね。」

ただ、大きな動きはフィリアにしても撒き餌。
大きな動きで大きな回避を誘発し、それをしばらく繰り返していく。

横薙ぎ、袈裟がけ、大回転。
全て足技で追撃していけば、丁度タマモの仕掛けが完成するタイミングと、フィリアの行動が切り替わるタイミングが同時だった。

一手早いのは、いや、ほんの一瞬早いのはどちらだろうか。
行動を切り替えた時、しばらく孤や円を描いて大ぶりの、大きな動きを繰り返していた動きが、直線的な鋭い一撃に変わる。

それも、初手よりも鋭い……ここまでの動きも勢いに変えた直線の膝打ちが飛び込んでいく。
その勢いのまま、二人が交錯しようとした刹那……

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