港湾都市ダイラスに建てられた闘技場。
石で作られており、舞台を囲むように円形の観客席が並ぶ。いわゆるコロッセオ。
古代の遺跡を改築したものであり、本来は演劇のための舞台であったらしい。
そのため、魔導機械などが設備の一部に使われている。
現在ではダイラスの名所ともいえる場所になっている。
その名の通り闘技場である。
毎日闘技大会が行われており、その主催は様々。
地元の貴族の主催もあれば、王族主催というものもある。中には非合法な組織の主催も。
優勝者にはかなりの金額の賞金がでることもある。そのため、その賞金を狙い多くの挑戦者がやってくる。
闘技場の実情をたとえ知っていたとしても、賞金は魅力的なものだ。
また、地下では奴隷が調教されており、その奴隷が試合に出されることもある。
特徴として、身分に関わらず、出身に関わらず、闘技大海には出場できることが挙げられる。
どの選手が勝つか、などの賭博も公然と行われている。中で何が行われようと、この闘技場が摘発されることはない。
かつてはちゃんと武力を競う様な闘技大会も数多く行われていたが、今ではそれはあまり行われていない。
主に女性の挑戦者や、少年などを辱め、凌辱するための舞台となっている。
挑戦者側に不利な条件が加えられたり、服を剥がれても誰も止めることはない。
試合の中で凌辱されることもあり、また敗北すれば言うまでもない。
基本的なルールは相手が降参するか、気を失うかまで戦うこと。
殺戮などは認められていない。あくまでこれは楽しむためのショーの一つなのである。
その他ルールは大会によっても違うが、基本的に殺戮など残虐な方向に向かうのでなければ制約はない。
武器や魔術の使用は自由である。もっとも、挑戦者がそれを奪われることを珍しくはない。
舞台上には様々な仕掛けがされており、闘技場側はそれを自由に使うことができる。
中でも特徴的なのが、魔導映写機である。
闘技場の至る場所に小さな魔導撮影機(カメラのようなもの)が仕込まれており、
様々なアングルで舞台の様子を見ることができる。
闘技場の観客席の奥には巨大な魔導映写機が置かれており、舞台の様子をそれで眺めることができる。
基本的に用いられるのは挑戦者を辱めるための場合である。
その映像は水晶などに保存されて流通している。
■10/20 追記■
闘技場で記録映像は公然と販売されている。
魔導機械だが、魔力は充填されており誰でも使用が可能。
一部の大会では、それらの映像が闘技場の魔導映写機に移されることもあるという。
挑戦者同士を戦わせることもあれば、闘技場側が用意した選手、魔物などを相手として使うこともある。
装備などもしていされることもあるという。
中には女性でも闘技場で勝利し賞金を得ることもあるために、
闘技場の内容を知っていても多額の賞金や名声のためにやってくるものは絶えない。
※闘技場の舞台、観客席、地下、控室などとしてご自由にお使いください。
闘技大会のルールや主催者などはその都度変えてくださって構いません。
舞台装置に関してもご自由に。
賞金のため、奴隷として無理矢理、何も知らずに、などもご自由に。
純粋な戦闘ロールのための施設というよりは、上記のようなシチュエーションを楽しむための施設になります。
試合中の乱入などは望まれない場合もあると思いますのでご注意を。
参加者(0):ROM(1)
Time:21:50:08 更新
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」かられあさんが去りました。
■れあ > 闘技場の外壁を伝って、とんとんのぴょん、で外に脱出する。
とりあえず闘技が再会されたからか、場内は大混乱にならず、観客たちの興味の大半は、二メートル男と腰と背中をしこたま打って満足に息もできない女闘士との試合に集中したようだ。合掌。
「アイツに私の冒険者登録番号みたいなのバレてるんだよね」
やっかいな貴族を敵に回してしまったかもしれない。
「あ~もう!気が重いな…」
心底憂鬱な気分になりながら、港湾都市ダイラス アケローン闘技場を足早に離れ、王都への帰路につきました。
■れあ > 「まあいい」
私は振り帰り、対戦相手と対峙する。
彼が実は純粋な武芸者で、「戦う意思のない者を殴る拳は持ち合わせていない…」みたいな信条をお持ちだった……なんて事も……。
そう思いつつ伺い見た男の顔は既に脳内で私をボコボコにするシミュレーションをしている様子で、エクスタシーに片足を突っ込んでいた。
「……ないか」
ふーっとため息をついて、後ろの壁を確認する。その向こうには私をハメた依頼主。
壁から3歩中央に歩み寄ってから、人差し指を使って雑に大男を呼んだ。
私の挑発的態度に観覧席が湧き、その湧きっぷりを自分への侮辱屈辱と捉えた男が顔を真っ赤にして向かってきた。
丸太のような腕が風を切ってブンブンと繰り出される。
普通の子が受けたらそれだけで顔歪んじゃうってば。
ちょっとヒヤリとするくらいの攻撃を避けた後、「チャンス」が訪れた。
2メートルクラスの大男が私のお腹辺りに狙いを定めて、腰をかがめて、膝から伸び上がる様に、拳を振り上げる。
それは待っていた下から上への攻撃。
私はその拳に呼吸を合わせ、タイミングを計り、飛び乗る様に踏み台にして、跳躍した。
私の身体は壁を越え、そのまま客席へ。
宙で身をひねり、私を売った気になっていた馬鹿の顔面に踵を落として着地する。
想定外の出来事に泡を食ってる女闘士の胸倉を手繰り寄せ──背負い投げで闘技場に叩き落した。
突然の出来事に全員がポカンとしてる中、私は下の対戦相手に向かって声を掛ける。
「そいつ。本来の闘技者だから」
それだけ伝えると、人々の理解が追い付かない間に、観覧席から逃走した。
■れあ > 姿を見せたのは、二メートル近い大男。
顔面偏差値は恐ろしく低いし、知性を感じさせない表情をしているけど、その佇まいは力自慢の喧嘩好きではない、武芸者のソレ。
彼は武器は持っていない。無手の格闘術の達人といったトコロでしょう。
「私も武器は取り上げられてたしね~」
大体わかった。この先で私がどうなるかは、相手のモラルというか、趣味嗜好のうち。
自分よりも小さくて弱いものを思いっきり殴り倒して悦ぶ輩ならそうくるだろうし、彼がそれ以上の何かを望むなら、そうなってしまうのだろう。
客席の盛り上がりを見ても、これを純粋な格闘試合として楽しんでるのではなくて、悪趣味なスリラーが期待されてるのだ。
「こんなのむりでーす。降参しまーーーす」
私は客席に大きく手を振って、負けを宣言する。
途端に嘲笑を含んだ笑い声が闘技場全体を包む。
耳に意識を集中させれば、聞こえてくるのは「あいつなにもわかってないのか」「お上品な闘技場と勘違いしてねーか」みたいな声ばかり。
「私のギブアップじゃ試合は終わらないのね」
私の降参は命乞いじゃなくて、試合のルールを探るため。
そのためにはもう一人、話をしないといけない重要人物がいる。
客席を見まわし……「雇い主」を見つけて駆け寄る。
「ねー?こんなの聞いてないんだけど」
「言ってないからな」
「全部仕組んだでしょう?もしかしてあの女闘士さんから仕込み?」
「ほう。よくわかったな」
雇い主の傍に負傷したはずの女闘士が姿を見せる。二人は非常に仲が良い様子。
なるほど、男に気に入られて、闘技を別の女に押し付けて、自分は愛人を気取る人生設計か。
「これ、私が勝てばアンタが儲かったりしないの?」
「俺はもう報酬を貰ってるのさ。まあ精々頑張ってくれ」
「あー、そゆうこと~」
なんて不条理な世界だろうか。
知らない間に人身売買の商品にされていたなんて!
「アタマくるなぁ…もう…」
■れあ > そこは円形の闘技場。
下はやや硬い砂地。
ぐるりと囲む石組みの高い壁は、逃走防止用か。圧迫感が凄い。
観覧席にはその場で足踏みをしながら大歓声を上げる観衆達。
彼ら彼女らの顔を見れば、この歓声が応援のための物じゃないことは理解できる。
理解できるけど、なんかイラっとしたので、逆に笑顔で歩み出て、手を振って愛想を返した。
そこで気付く。自分が出てきた扉以外にも、無数に扉があることを。
そしてその内の一つが開かれた。
■れあ > 再びの地鳴りが起こり、扉は開かれる。
元イケメンと同じようにズルズルと腕を引きずられて戻ってきたのは…おそらくさっきの魚顔の男。
その顔には何故か黒い革袋が被せられていた。
その身体はピクリとも動かない。
「…これ、死んでません?」
怪訝な顔を闘技場役人に向けるも、それに対する返答は無し。
代わりに返されたのは──「次はお前、こい」の一言。
ハイもイイエもいう前に腕を掴まれ、処刑場に引き出される罪人の如くの扱いで、闘技場へと続く扉から、外に突き出された。
■れあ > 地鳴りは定期的に沸き起こる。
あの魚類っぽい人がいい試合をしてるのかもしれない。
元イケメンが意識を回復したら、どんな試合なのか詳しく聞き出そうという算段で、男の顔に水を掛ける。「あぶぶぶ」とか反応するけど、これはちゃんとした処置をしないと厳しそう。
「この人このままだと後遺症とか残りそうだけど?」
周囲の闘技者に話しかけても、返事は無かった。
闘技参加は自己責任(自分の脚でお家に帰るまでが遠足)、という事か。
それにしても、控室の中にはムスッと押し黙った近寄りがたそうなのしかいない。
私も彼らから「なんか危なそうで近寄りがたい女」とか思われているのかもしれないけど。
一人くらいおしゃべりな事情通がいてくれてもいいのに。
「あ、そっか…」
もしかしたらこの控室にいるもの同士での闘技組み合わせがあるのかもしれない。
そう考えれば、様々な事情で接触を拒否するのは当然と言えば当然。
■れあ > 不意に小さめの地鳴り…と勘違いできるくらいの、客席の盛り上がりを知覚する。
闘技場への扉が開き、手首を持たれてずるずると引きずられる様にして、顔をジャガイモみたいにボッコボコになってる─多分元イケメン顔の─男性闘士が、運ばれてくる。
雑に引きずられているもんだから、パンツが膝までずりおちて急所がモロ出し。
彼はそのまま控室の石畳に投げ出され、次の闘士が呼ばれる。
呼ばれた筋肉ダルマ(なんか顔が魚類っぽいブサイク)は「おう!」と気合を入れて、自分の顔をビンタしながら闘技場へと出て行った。
沈黙の中、私は元イケメンのパンツを足で摘み、ぐい!と腰まで引き上げてやる。
武士の情け、というヤツ。
■れあ > 出来れば目立ちたくない…そんな過去を持つ身の上。
でも母国の「追っ手/関係者」みたいなものがここにいるとは考え難いから心配は無用か、と自分自身を納得させる。
雇い主からは「とりあえず死ぬようなことは無い。たぶん」とだけ聞かされ、あれよあれよという間に手続きが終わり、「しっかりやれよ」と背中を押された。それが自分の知る状況の全て。
つまり、何もわかってない。
いえ。「たぶん殺し合いじゃない」これがわかっていることの全て。
闘技そのものは、幼いころから苛烈な訓練を受け、成人男性にも劣らない自負がある。
「そうはいってもな~」
控室には他の闘技者もいるけど、自分と同じように「どうして俺が私がこんな事に」と頭を抱えてそうなのはいない。
皆身体を鍛えこんで、自分の闘技で稼ぐという気合に満ちている。
勝てばそれなりの額の懸賞金が出るなどの、勝利が名誉と懐に響く感じのシステムくさい。
私、これでお給金いくらだっけ?
モチベーションとコンディションと、そもそもの闘技への理解に雲泥の差があり、結構大きいハンディキャップだった。
■れあ > 「……まあこんな話だとは思ってたけどさ」
今いるのは、闘技場。
巨大な見世物小屋と呼ぶのが正しいかもしれない。
故あって母国を脱し、この地に辿り着き、冒険者となり、仕事の斡旋を受け。
最初は「貴族の護衛」が入り口だったのに、それが「商品(生きた人間)の移送の管理」で、その生きた人間は女性闘技者だったのだけど、道中山賊に襲われて負傷。
「お前代わりに出ろ」と言われて今闘技者控室に立っている。
ピタゴラ装置のように廻る運命の先、ポトンと落ちたのがこの状況だった。
なんとなく最初から仕組まれているような気がしなくもない。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」にれあさんが現れました。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」からノア = セシルさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス アケローン闘技場」からグスタフさんが去りました。
■ノア = セシル > こちらに近付く足音に、女に緊張が走る。
無意識に身体は、扉から離れ 牢の隅に後退るけれど… 無情にもその足音は、女の牢の前で止まって。
「 ︎︎嫌、っ…… 離して ─── ─ ︎︎」
抗える力も武器もないまま、掴まれた手を思いっきり振り払おうと抵抗を見せるも… フードの奥から聞こえたのは、よく知る男の声で
「 ︎︎……………… ! ︎︎」
聞き覚えのある低音に、女は声を途切れさせ
それでもここが何処で、これから何処へ連れていかれるのか… 未だ何もわかっていない女の不安が、拭いきれた訳もなく。
手首を掴まれ引っ張られながら、頼りない足取りで地下牢を後にした ──
■グスタフ > 牢の外側から、誰かが踵を鳴らして床板を叩く足音を立てていた。
目が覚めた女の牢の目の前で足を止め、フードの奥に顔を隠している。
どこか嘆息めいた吐息が響く。
男の手に持った鍵で牢の扉が開けられると、彼女を掴んで連れて行こうとする。
勿論、彼女は抵抗するだろうが――。
(大人しくしておけ)
彼女以外に聞こえない声で男が囁くと、ぐいと力強く彼女の身体を掴んだ。
(一つ、貸しにしておいてやる)
男が笑ったように口元を歪めて、彼女を牢の外へ連れていく。