2024/09/20 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 商船」にタチさんが現れました。
■タチ > 深夜の出航。
腕利きの用心棒を探していると酒場での依頼を引き受けた女剣士は交代で甲板にて見張りをしていた。
「……魔物、海賊……そして嵐。自然こそまことに恐ろしいのはどこも変わらぬな」
基礎体力に劣る魔術師や、陸の戦しか知らぬ豪傑が見事に嘔吐している様には苦笑し。
海を渡ってやってきた女剣士にとって船旅とはこれが初めてではない。
金払いもよく、食事も提供される条件のよい仕事だ。
だが、依頼人はどこか神経質なようにも見える。ワケありな仕事なのは間違いなかったが、
報酬に納得さえしていれば特には詮索するまい。
奴隷や娼婦であったり、己にはまるで価値のわからぬ特別な資材なのかもしれない。
女剣士にはその辺りの事情など分からない。有事とあらば、携行した東洋の剣にて無粋な輩を斬り伏せるのみ。
だが今は、静まり返った波と同じくなんの予兆もない。
潮風を浴びながら、月の見える夜空をじっと見つめ、腕を組んでただただ時間が過ぎるのを待つ。
ご案内:「港湾都市ダイラス 商船」からタチさんが去りました。