2023/08/13 のログ
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にエリビオさんが現れました。
エリビオ > 背中にまでしなだれかかる大きな荷袋を大きな音を立てて置いた。

「頼まれていた郵送物。間違いがなかったらこの受け取り証にサインして。」

証文を手渡す手袋は泥と汗に塗れ。長身を丸めて俯く顔はびっしり汗が浮く。
どれだけ歩いただろうか。街から港の距離を軽く見ていた。
足は震えあがり、荷物を肩に背負っていた手袋は支えの紐の痕がくっきり浮かぶ。
受け取り主がサインをしてくれるまで地面に座り込んで息を整えるしか出来なかった。

やがて証文を受け取った少年は、額に粒と浮かぶ汗を腕で拭いながら港を散策する。
潮香る港町は街とはまた違う造らいの家や露天に溢れている。
次々に港に入る巨大な船、見慣れぬ様々な人種、袖振り違う人々もまた珍しく。
先程の疲労もどこへやら。好奇心旺盛にくるくる見渡す黒瞳は爛々と輝いていた。

「海、初めて見るな。」

やがて辿り着いた岸壁から見える陽光照り返す輝かしい海を、ボラードに腰をかけて茫洋と眺めて。

エリビオ > 潮風に涼み汗が引いてその姿は消えていった。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からエリビオさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にホアジャオさんが現れました。
ホアジャオ > 【継続待ち合わせ中です】
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」にモーリッツさんが現れました。
モーリッツ > 放った蹴りに対し回し蹴りを放つ女。
その蹴り事吹き飛ばしてやると蹴り抜くが、蹴り飛ばす処か見事な動きに絡めとられバランスを崩し。

「っ……やるな!けどな、甘いぞ!」

膝を付けば膝蹴りを落とそうとする女、飛び掛かってくるのを膝をついて待ち受け。
落とされた膝蹴りを受け止めればそのまま地面に押し倒して抑え込もうと力を籠める。

ホアジャオ > 「!うぁっと」

飛び掛かって行く途中で構えられているのを気付くが、そこから重力の方向を変えるのは難しかった。
なので受け止められた瞬間に上体を捻って、押さえつけようと伸ばされた手を片手で跳ねのけごろごろと転がって逃げようとする、が

「――――!」

片足が逃げきれずに捉えられてしまった。その握力に顔を僅かに顰め、地べたに転がったその場で両手で身体を持ち上げると

「よっ!」

ぐるん、と身体を横回転。捕まえている手は手首が捻られたく無ければ放すしかない筈。
見事放して貰えたならリズムを刻む様にはずみをつけて立ち上がって、未だ転がっている相手を踏みつけに掛かるか
相手も立ち上がっていたのなら、一旦距離を取るように後ろへ跳び下がるだろう

モーリッツ > 身軽な相手というのは思いのほかに厄介なもの。
滅多にはやることはないが肉を切らせて骨を断つ、その考えて待ち受け。

その考えを悟られたのか一撃を受け止め捕まえようとすればすぐさまに逃げようとする女。
しかし逃がすかと片足を捕まえ、思い切り握ればそのまま引き寄せ押さえ行けようとする。

「くそ……器用な事しやがるな」

転がり両手を付き身体を持ち上げたのを無駄な抵抗と見たが、そのまま体を回転させるという行為。
ただ観光できているなら手首を捩じられた所で痛くも痒くもないが、目的は闘技場での殴り合い。
ここで怪我は出来ないとその手を離すしかなく。

手を離せば回転の勢いで立ち上がり女を追うように立ち上がり、飛び下がるのを追撃するように勢いよく突っ込み。
着地のタイミングを見計らい拳を振り抜き一撃を狙う。

ホアジャオ > 放して貰えたのは僥倖だったが、立ち上がったところで相手も起き上がるのを気取って距離を取るために後ろへと跳ぶようにステップを踏む。
それを追いかける相手の勢いも中々なもので、着地と同時にまた腕を振りぬこうと振りかぶっているのをみると

「哎呀(わーお)ー」

相手の腕が降りぬかれたのと、着地したそのまま頽れるように女の身体が沈むのが同時。
両手で身体を支え、下から見るとがら空きに見える相手の脇腹から溝尾狙って、座った状態から身体を捻るようにして回し蹴りを放った。

また掴まれたらたまったものではない。
一撃が防がれても、追いかけるように次の足で第二撃が続く。
防がれるか避けられるか、いづれにせよ女は横回転でまた距離を取る腹積もり。

モーリッツ > ここまで長く戦いが続いた事などそう多くはなく。
そういう意味ではもう闘技場に行かなくても十分に楽しんだと言える。
そしてそれほどに楽しい時間をくれた女には絶対に勝ちたいという欲もまたあり。

「くそ、本当に身軽だな」

今度こそ叩き込んだと思われる拳は身を沈ませた女の頭上を突き抜け。
その大振りな一撃が外れてしまうと隙だらけの身体を晒してしまい。

放たれる回し蹴りを避けようにも態勢が悪い。
ならば仕方ないと鳩尾に力を籠め一撃目の蹴りを受け、続けて二撃を受ければ息も詰まるほどにダメージを受ける。
そしてそのまま逃げようとするのは今までの経験で分かっていること、それを今度こそ逃がさないと二撃目の蹴りを受ければすぐに腕を戻してその足を抱え込むようにして捕まえれば、ジャイアントスイングの要領で振り回してぶん投げようとする。

ホアジャオ > 女とは言えば、攻撃がそうそう当たらねば元々長期戦に向いている性質だ。しかし王都でも戦場でも、相手を殺傷するのが得意でもこういった打ち合いが得意なものはあまりいない。
王の側近など、相手を『捉える』必要がある任務に就いているものなら『そう』なのかもしれないが、数はたかが知れているだろう。

そういう訳で滅多に喧嘩にありつけないので、ちょっとはしゃいている感はある。ともすればけらけらっと笑い声さえ零してしまいそうだ。

「!んぉっ!」

放った蹴りは2つとも当たったものの、相手が堪えてしまった上にまだ足取りがしっかりしている。
まずい、と思うのと、両脚捕まえられるのは同時。ぐるぐると振り回されるのに抵抗のしようもなく、ぶんと投げつけられれば相手が思う以上にポーンと跳んでいくだろう。

でん、ごろごろごろ、受け身をさて置き転がって行く先に木箱がある。
女は相手が転がっている最中に追いかけて来るようであればその顎目掛けてムーンサルトキックを決めてやろうと狙っているが
追いかけてこないなら、ガシャーン!と派手な音と共に木箱の木片とが飛び散る事になるだろう。

モーリッツ > 傭兵は本来、一人の相手と長期戦で戦う事などそうはない。
そういう意味ではこれだけ戦える女はまさに面白いと言える相手。
しかも殺し合いではないので、また戦えるチャンスがあると思えばその時も楽しめそうだと思える。

そういう奴が多いなら、女が最初に言っていた冒険者に鞍替えするのも面白いかもしれない。
そう思えるほどにこの戦いを楽しんでいて。

「ぶっ飛びな!」

これならば逃げれまいと逃げれない事あり、あえて蹴りを受けて捕まえる。
そして逃げられる前にと思い切り振り回してぶん投げればあえて追撃はしない。

いい加減追撃をすれば何かしらのカウンターの一つ二つは放ってくるので追撃は開くてと判断し。
そしてぶん投げた女が転がり木箱へと向かい、盛大な音と共に木箱の木片などが飛び散ればやり過ぎたかと思い。

「おい、生きてるか?」

近づけば何かしらの攻撃はあるだろうと判断し、その場で警戒は解かずに声をかけて。

ホアジャオ > ガシャーン!!

がらんと広がった倉庫街、高い建物に囲われた中で木箱が砕ける音は良く響いた。中には何か緩衝材のつもりか、籾殻が詰まっていたらしい。それらも舞い上がるなか、バラバラと散った木片が石畳の地面に落ちていく音が響く。

「げっほげほ!
 ……生きてるよ」

籾殻の降り積もった辺り、もぞもぞと動く人影がある。
尻もちをついて座り込んではいるが、その片手には抜け目なく途中で掴んだらしい石を持っている。
恐らく何も声を掛けずに突っ込まれていたなら、そういったものや木片やらが相手に投げつけられていた事だろう。

「あー… ちょッと。
 ヤバい、これイケナイ薬が詰まってた箱っぽい」

むせた口元を手の甲でぬぐった女が、おもむろに片手を山となっている籾殻つっこむと、白い粉の詰まった透明な袋をつまみ上げた。
どうしてイケナイ薬と解ったか、はさておき。

「早々にココから居なくなっておかないと、後で厄介なことになるかも。
 …アンタがどうしても決着つけたいってェならもう少し続けたげても良いケド…」

女は顔を顰めながらつまみ上げた袋を相手に見えるように振って見せる。
折角の喧嘩に最後まで決着がつかないのは少しむずむずするが、この街でうっとおしい相手に付きまとわれるのとどちらを選ぶかと言うと、何と決着お預けの方だと言いたいらしい。

モーリッツ > 盛大な破砕音は実によく響く。
木箱の破片とその中身が舞い落ちる音は音楽のように小さく鳴り。

「それならいい。
盛大にやったな……やったのは俺なんだが」

聞こえた声と動く影に動くには問題なさそうだとみる。
舞い上がった籾殻が薄らげば座り込んでいる女、その手に石を握っているのが見えれば感心し。
突っ込んでいればあれを喰らっていたと思えば、女の闘志には感心して笑みを見せ。

「イケナイ薬?麻薬かそのあたりか?」

口元を拭った女の言葉、そして取り出される白い粉の詰まった袋。
何故それが怪しいか判ったのかは問わないが、見るからに怪しい薬なのは判り。

「決着は魅力的だな。けどなそれ以上に厄介ごとは御免だ。
さっさとずらかるか。ずらかるついでに一杯どうだ?」

戦うのを楽しんでいた女が顔を顰めて言う厄介ごと。
そこまで言うならそれは厄介だろ判るには十分で離れるには問題なく頷き。
逃げるついでに楽しい戦いの機会をくれた女を酒に誘って。

ホアジャオ > もみ殻は軽くてチクチクするうえ肌にはりついて厄介である。
女の頭の上に降り積もっているのはもちろん、晒されている肌の部分にもあちこち貼りついている。
女はそれを石を手放した手でぽんぽんと払いつつ、麻薬か、と聞かれると少し首を傾げ、それからおもむろにその小さな袋を破った。

「――――ン、 是的(そーだね)。
 王都でもこういう商売やってるやつ居るんだねえ…」

中のコナに突っ込んだ指をひと舐めすると、女は肯定の印に頷いた。それから何故か感心したような表情になり、感慨深そうにその袋を眺める。
王都では媚薬やらなにやらソッチ方面の手合いの薬ばかり見かける気がするが、こういう薬もちゃんと(?)あるんだなあ…と思っている。

「―――お酒? あンま強くないンだけど、食事つきなら付き合うよ!」

誘いの言葉を掛けられると、女は細い目でちらっと相手を見遣ってから
白い粉の袋を放り出して勢いよくぽんと立ち上がった。
ばらばらと落ちるもみ殻をバンバンとはたきつつ、その手首がまだじんじんと痛むのが解る。

それに一瞬顔をしかめてから、すたすたと広場から再び船着き場方面へ抜け出る路地を目指して歩き出す。相手には取り敢えずついてこい、というように目線を送ると、路地に誰も居ないのを素早く確かめて、改めて相手を振り返った。

「闘技場に出るときは教えてよね、見に行くから」

そう言って女はにまっと笑う。

モーリッツ > 普通ヤバイ薬などはしまい込むものだが外に置いている持ち主の迂闊さに呆れ。
その結果、楽しい戦いに水を差されてしまったのが名残惜しく。

「よく迷わずに口に突っ込めるな。
薬がらみは何処でも面倒なもんだ」

袋を破り迷わずに確認する女の度胸に呆れと関心を見せるが、女の感慨深そうな顔に何だと見てしまい。
まさか麻薬よりも媚薬が出回っているとは流石に思わず。

「別に俺と同じ量を飲めとは言わねぇって。
飯も奢ってやるから一杯だけでも付き合えよ」

それで良いと告げれば立ち上がるのを待ち。
籾殻を払い落とすときに顔をしかめた事に気が付くが何も言わず。

広場から恐らくは船着き場方面に向かう路地に向かう後ろ姿。
視線で付いて来いと言われ、路地に誰もいないのか確認をした女がまた振り返り。

「なら連絡先でも教えてくれよな。
出る試合が決まればそこに連絡するからよ」

にまっと笑った女にうそう告げれば並ぶように近寄っていって。

ホアジャオ > 「走运(ラッキー)! ウン、一杯だけなら大丈夫だよ。
 連絡先? ……そーだなァ…王城の公主当てに連絡もらうか、船着き場の掲示板にでも張り紙してくれれば…」

食事も奢ってくれる、と聞くと細い目を目いっぱいきらきらさせてガッツポーズを見せる。貧乏しているわけではないが、他人の金で(遠慮なく)食べれる機会は喜ばしいものである。
しかし連絡先と聞かれると首をひねって、暫し考えるふうをみせる。
男を先導するように路地を歩きながら、ひねり出した連絡先は連絡先といっていいものかどうかちょっと怪しい。

ともあれ二つの影は倉庫街から無事船着き場まで辿り着き、人混みに紛れて歓楽街での酒宴ということになるのだろう。

モーリッツ > 「闘技場前に楽しませてくれた礼だ。
その王都の公主ってのが誰かわかんねぇな……掲示板に張り出しとくか」

思いのほか楽しめた戦い。
その礼と一杯だけとはいえ付き合ってくれるなら奢っても全く問題はなく。
尋ねた連絡先、考えた様子の後に告げられた二つならば船着き場の掲示板が確実と考え。

「そういや名前、聞いてなかったな。そのあたりは飯の時に聞くか」

そう告げては女と共に倉庫街から船着き場へ。
そして人混みに魔日れて歓楽街に向かえば丁度いい店で酒宴を楽しむだろう。

ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からホアジャオさんが去りました。
ご案内:「港湾都市ダイラス 船着き場」からモーリッツさんが去りました。