2025/03/29 のログ
■ラヴィニア > 夜空には満月、供に星々がキラリ。
普段の姿では何とも思えない夜空も人の姿に擬態すると、身体に精神が引き寄せられるか、少しは輝いて見える。
とは言え、黒真珠か水底のような瞳には何も映らない。
感情が全く見えない、暗黒のような瞳を夜空に向けながら、見上げながら砂浜を歩く――…あてどなく。
気が向いたら以前のように王都に足を延ばそうか。
顔見知りの冒険者ギルドを訪ねて、菓子でも強請ろうか。
何にせよ今夜はここから離れるつもりはなく、暫くはこうして潮風とさざ波の音を楽しんで。
「……くぁぁ……。」
小さな欠伸を擬態かした人の顔で零す。
甲高い音色をいまだ宿す若い人間の声色で。
それにしても素足で砂を踏みしめる感触も癖になりそうだ。
■ラヴィニア > ――…潮騒の音がひときわ騒がしくなる。
白い砂浜の砂が舞い上がり、舞い上がった砂が落ちるころには、少年は姿を消していた。
ただ足跡だけが王都へと向かっていた。
ご案内:「セレネルの海」からラヴィニアさんが去りました。