2023/09/15 のログ
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ご案内:「セレネルの海 浜辺」にタン・フィールさんが現れました。
タン・フィール > 強すぎぬ潮風と波音のリズムが心地よい浜辺。
その砂浜には屋外用のテントが設置されていて、浜辺とテントをせわしなく行ったり来たりする少年薬師の姿がちらほらと見える。

今日は、街中や野原では採取できない、海へ薬の素材になり得るものを採取しにきた、海辺キャンプの日。

「ふふーっ…大漁、たいりょう! ええと、これはお薬にできるし、
これは、干して砕けば毒にもつかえるし…!
ほかにもなにか、オモシロいもの、無いかなーっ??」

潮風でベタつく肌とシャツに通り抜けていく風が心地よい。
シャツの下は素っ裸というとんでもない格好で、海風で煽られるたびに少女のように細く華奢な生脚と、その中央で揺れる小さく可愛らしい男の子の象徴がちらり、
見え隠れしてしまったりしてはいるが、今は人の目も気にならないのか本人はさして注意を払っておらず、

打ち上げられる貝殻やナマコやヒトデや海藻の類を選別し、それらを両手で持ちきれなくなるまで収集、
テントの中まで持っていき保存用の瓶に収納しては、また浜辺に立つ。

そこそこに希少な品々が手に入ったが、もっとレアな…あるいは未知の素材はないものかと目を光らせて。
ときどき薬作りとはまったく関係ない可愛いカニ観察やら、砂遊びやらに興じて時間を無駄にもしつつ、浜辺での時は過ぎていく。

ご案内:「セレネルの海 浜辺」にジラさんが現れました。
ジラ > 少年が素材集めに励んでいると、その足元から小さな声が響く。

「あっ、タン……っ、ここ、ここだよ~~~っ」

“主人”の気まぐれか、10cmにも満たない手乗りサイズに縮められたまま浜辺に放置されて
誰にも気づいてもらえないまま、海の生き物と
岩陰に隠れているところに薬師の少年が採集にやってきたのだ。
拾い上げて、首輪を触ってさえもらえれば、まともな大きさに戻れるのだけれども……
ちゃんと気づいてもらえるだろうか。
うっかり踏み潰されてしまうかもしれない。

「わっ……」

タンに頭上をまたがれて、もろにタンの男の子たる部分が大写しに見えてしまう。

「い、いつもながら、大胆な格好だなあ……」

一見して幼い男の子だから咎められることもないのかと、呑気に考えて。

タン・フィール > 浜辺とテントの往復の一歩。
少年からしてみればなんのことはないその一歩は、現在縮小化されている姿の少女からしてみれば超巨大な樹木が振り下ろされているのに等しく、砂浜の砂利も小石ほどに感じられるのではないだろうか。

「……~~~???」

ここ、ここだよ、との声がどこからか聞こえた気がする。
きょろきょろと周囲の様子を伺うが人の気配は無く、ふと足元に注意を向ければ、そこには見知ったシルエットが普段より極小サイズで足元に居て

「ぅあ!?……危っぶな!!ふんづけちゃうところだった。
…ジラ?…こんなところで、こんなにちいちゃくなっちゃって、なにしてるの?」

手乗りサイズの相手を手のひらに乗せるよう誘導し、顔を近くまで寄せる。
先程観察した小さなカニと同じほどのサイズ感に縮んでしまっているが、間違いなく知り合った顔であることを再確認しつつなぜこんなところに、と首を傾げて。
真下から裸身の下半身を覗かれたことも気にしていない……というか、それどころではない様子で。

ジラ > 「わっ! わっわっ、ひいいっ」

呑気なことを考えていたら近くに建物のように巨大な脚が振り下ろされる。
飛び散る大粒の砂利が肌を掠めて傷つける。
立つこともままならない震動。覗き見している場合ではない。

「あ……気づいてもらえた……よかった……」

手を差し出してもらって、青息吐息と言った様子でそれによいしょと乗らせてもらう。

「えーと、わたしの“主人”に小さくさせられて……
 さっきのカニとかと戦わせられたりされていじめられてたんだけど。
 飽きたのか、そのまま放置されちゃって……」

訥々と恥ずかしい現状を語る。
こういうのは結構よくあることらしい。

タン・フィール > 「まぁた、ヒドイごしゅじんさま?
……ほんと、あくしゅみなんだから。
…あ、怪我してる、 ボクのテントに簡単なおくすりあるから、来る?」

話に聞くカニと戦った時のものか、
至近距離で足を踏み鳴らしたゆえに飛んだ砂利のものか区別がつかない幼子は、
そう語りかけながら足の向く先を浜辺からテントへと切り替えて。

テントの中は、王都で開くいつもの薬屋よりも即席感のある簡易的な薬棚や調合薬が揃っていて、あくまでも本日はキャンプにきたらしい様子が伺える。
そこにジラを連れてきて、そっと折りたたみのサイドテーブルに下ろし、
くつくつと煮込まれていた飲むタイプの回復薬スープを小さな容器に移して与える。

そのテントの中で彼女を保護されたのだろうか、それとも更に彼女を玩具として扱うものに捕らえられたのか……。

ジラ > 「あ、いいの?
 ごめんね。仕事のじゃましちゃったかな……」

手で優しく運ばれながら頭を下げる。
カニからは逃げ回っただけで大した怪我はなく、
今できているのは踏まれかけたときのほうの怪我なんだけど、
そういうことは口にはしない。

「ありがと……」

サイドテーブルの上、ほっとした様子を見せる。
手乗りサイズのまま、傷ついた小鳥よろしく
薬のスープに口をつける……

タン・フィール > 【移動します】
ご案内:「セレネルの海 浜辺」からジラさんが去りました。
ご案内:「セレネルの海 浜辺」からタン・フィールさんが去りました。