2024/12/25 のログ
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ご案内:「◆ゾス村(イベント開催中)」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。
メイラ・ダンタリオ >  
 雪がちらついている。
 忌々しい そう感じるメイラ。
 雪が嫌いではない 冬が嫌いではない。
 だがしかし、アスピダという今や狂気的な山脈へと陥りそうなあの中腹に構える都市。
 
 結界のように上空からも中空からも攻められぬ防護
 硬い城壁に守られた高い壁。
 なによりもいくつもの理解を経て使用可能な防衛用魔導兵器とエイコーンの存在。
 盗賊を減らせば 傭兵を減らせば少しは クシフォス・ガウルス も苦汁を舐めるはずだと
 そう信じてきていた最後に残ったのは あの高い壁とこちらの人型胴体を千切ることができそうな魔導兵器。
 そして一対一では理論上では勝てないあのエイコーンだ、

 あの城塞都市自体が 防護する魔導兵器機能が エイコーンが 何度メイラ・ダンタリオの口の中に苦みと酸をもたらしたか。
 防護用魔導兵器がまるで動いていないかのように突撃して何度か未だ付き従う血肉袋の塊を
 まるでゲロが詰まったハ・ギスの成り損ないに変えてやったことだってあっても変わらない。

 忌々しい 忌々しい 忌々しい

 何度あのアスピダで冬を繰り返せばいい あの白く染まり替わった大地を赤で染めるたびに思い浮かべる。
 なんて自分は無力なのだと。
 正義 平和 騎士道 その他諸々関係無い。


 ―――わたくしはあのお方(陛下)が地獄の半ばから飽きた眼でわたくしを見ているような気がして狂ってしまいそうになる。
 ―――嫌だ 嫌だ 嫌だ あのお方だけが存在意義だというのに 飽きも見放されるのも嫌だ。


 メイラが再び鎧を纏い、首の無い逞しい黒馬
 首の断面を銅板で蓋をされたようなその戦馬の上で村に着いたことで、意識がハッと戻った。
 道中なんら危機はなかった。
 しかしアスピダへ足を運ぶ要因は薄い せいぜいが補給物資の受け渡しだろう。
 エイコーンを見るだけで現実的でどこか冷めた眼を向けてしまうのだ。

 城門や城壁周囲 防護機能の間合いから外れた場所での殺し合いなど、メイラがいなくとも事足りる。
 エイコーンが現れたら其れこそ真面目にやる方が鬱になる。
 物資付きでいつものように村にたどり着いた後に行われる点呼点検
 馬達を休ませる傍ら、兜を脱いだメイラはポンと気軽に鞍の上に置いた。


    「―――ふむ。」


 そしてゾスの中で、色々動き始める。

 
 

ご案内:「◆ゾス村(イベント開催中)」からメイラ・ダンタリオさんが去りました。