2023/09/09 のログ
ご案内:「◆ゾス村(イベント開催中)」にリスリィさんが現れました。
リスリィ > 「えぇ、えぇそうですね。どうにか…人手が戻ると。良いですね?」

一応の解放を見たゾスの村。
直接の戦場ではない事もあり。未だ勉強途中、そんな学生達も。時々、駆り出される場所。
勿論、そうした場所で行わされるのも、どこまでも後方支援。これから、アスピダに向かう将兵の、お手伝いや。彼等の為の準備。
時には、現役の傭兵などから話を伺う機会や、実際の被害を受けてきた村人などから、盗賊の恐ろしさを聴く事も。有るだろう。

…ただ。聴かされたからといって、それが勉強になるというだけで。どうこう出来るかは…別問題。
今も。年老いた村の住人から。兵役に駆り出された若い衆は、何時になったら帰ってくるか、だの。聴かれたのだが。
学生です、見学です、そういうお話は先生方にお願いしますと。手を振り首を振り、断りを入れざるを得ない。
それでも、「そちらは貴族の子なのだろう」、等と言われてしまうと。何だか申し訳なくもなる。

結局どうにか。大人に話してみるから、と頭を下げ下げ、納得してもらい。疲れの見える、少々覚束無い足取りの老人を、見送った所で。

「ぁー……は、ぁ。見につまされる……なぁ…」

現場の者。被害の当事者。そうした人々にとっては、見学だなんてやはり、邪魔でしかないのだろうか。
思えば…やる気満々の傭兵などは。出陣前に邪魔してくれるな、と言わんばかりの者も多かった。気がする。

ちょろちょろ言われた通り駆け回る、他の学生達を遠目に見つつ。
反対側に拡がる、人手不足で世話不足、なのだろう畑から、目を反らし。
適当な畦道の真ん中にぼんやりと立っていた。

リスリィ > 「一先ず。頼まれちゃったのは確かだし」

人々の声には、耳を傾けるべきだ。それが、貴族という立場で育てられた者にとっては、やらなければいけない事の一つ…だろうから。
実地研修という体の、その実、細々とした雑用続き。おまけに、相手が誰でも遠慮を知らない傭兵や、ピリピリとした兵士。
そういった者達と、現場、という物を体験させられて。精神的にキている学生達も多そうだが。…もし、大丈夫なら。
せめて、畑でそのまま、腐らされかねない穀物を、どうにか刈り取るくらい。自分達でも出来無いか、と。担当教員か、駐留部隊の長かに。具申してみよう。
余計な事をするな、考えるな、と叱られるかもしれないし。そんな事は、王国軍のする事じゃない、とキレられるかもしれないが。
その時は、その時である。やってみなければ判らないし、だとしたら、やらない訳にはいかないだろう。

何より。こんな所で、ぼんやり、突っ立っていてもしょうがない。
言われた雑用くらいしか出来無い、どうにも、手持ちぶたさな状況も。その結果もやもやとする胸の内も。これで少しは、マシになる…かもしれない。
そうと決めれば踵を返して、学生達が集まっている方へ。歩き出す。
彼等、彼女等も、どんな顔をするか判らないが…どうにか.兵士達に怒られるよりマシだろう、とでも。言いくるめて、味方になってもらおう。
まずは其処から始めるべきだ――――

ご案内:「◆ゾス村(イベント開催中)」からリスリィさんが去りました。