2024/02/16 のログ
ご案内:「ハテグの主戦場」にグァイ・シァさんが現れました。
■グァイ・シァ > 生暖かい風が強く吹く夜
掲げられた旗がバタバタと旗竿を打つ音が響いて、篝火が横なぎに揺れる。飛び火で火事が起きないようにということだろう、篝火は最小限、要所要所だけがのこされて陣地のあちこちは常よりも闇に沈んでいる。
暫くにらみ合いが続き、昨日は雨で、今日の昼間は久々の戦闘だった。
両陣営意気軒昂で結果としては引き分けでおわり、ただ泥沼と見まごうような戦場跡と泥まみれの兵士とが残った。
気温が妙に高いせいで傷跡が膿み易くなっている、と噂が走って、傷を負ったものは軒並み治療のためのテントの周りへと屯している。
のこったものは泥を落とすために井戸の周りへと集まっていて、闘争後の興奮からなのか何やら賑やかだ。
そのどちらの集団からも距離を置いて、陣地の端へ佇む女がひとり。
女とて泥まみれだが、あの屯している集団を掻い潜って井戸へ向かう気がしない。
出来るならば陣地を抜け出して、近場の小川にでも向かいたいところだが
(…監視があるな)
度々傭兵は警戒対象になる。篝火が少ない分見廻りの兵士が多く、それを抜けていくのは少々手間そうだった。
■グァイ・シァ > 空を見上げれば月明りに流れる雲が照らされその合間に煌々と月が光る。
明日も戦闘はあるだろう。そうなると井戸の周囲が閑散とするのは時間の問題だろう。
急いて騒ぎを起こすこともない。
女は踵をかえすと、テントの合間の闇へと姿をくらました。
ご案内:「ハテグの主戦場」からグァイ・シァさんが去りました。