2023/11/17 のログ
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ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」にミュリエルさんが現れました。
ミュリエル > 日が落ち月が昇っても、神聖都市ヤルダバオートに静けさは訪れない。主神に捧げる祈りの声と灯火は尽きず、神の威光が生んだ影で横行する不埒な行為も止むことはないのだ。

「……また、寂しい季節が来ましたね」

ヤルダバオート南端、セレネルの海を見下ろす小さな聖堂。そこに誂えられたバルコニーに、白い僧衣を纏う女が佇んでいた。
長い金髪を靡かせ、バルコニーの手すりに右手を置いたまま、通りを振り返る。悪徳と淫惑に満ちたこの国においても、神に縋る者達はいる。あるいは、傷ついた心を癒す手立てを求め、無自覚にこの地を訪れる者も。

そうした人々を救うのが彼女の務め。そう、彼女自身は考えている。けれども、その救い方については意見が分かれることだろう。柔和な笑みを浮かべたまま、海に背を向け大通りへ歩み寄る。

ミュリエル > しばらく夜風にあたった女は、聖堂の中へ姿を消した。
ご案内:「神聖都市ヤルダバオート」からミュリエルさんが去りました。