2023/11/08 のログ
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にイェフィムさんが現れました。
■イェフィム > くは、と小さくあくびをかみ殺しながら、明らかに空気の悪い街中を歩く聖騎士が一人。
周りからはジロジロとねめつけるような視線を向けられているが、ふん、と小さく鼻を鳴らし、
じゃりじゃりとあまり整備されていない道を歩いていき。
「ふぁ…。」
周りからの視線は欲望をはらんだものもあれば、羨望のまなざしもあった。
自由に歩き回る彼女を、明らかに身なりの良い彼女を、羨ましいと思っているまなざし。
その大半は奴隷として鎖につながれている者たちから注がれている。
だが、自分から言わせれば、自分もそんな首に鎖を付けられている者たちと変わらない。
義両親は朝になって、いたって平然と顔を出した自分を見てあからさまに顔を顰めると、
先に王都に戻るから明日になったら帰ってくるようにと言い放って馬車に乗り込んでいった。
分かりきっていたことだが、やはり痛い目に遭ってこいということらしい。
そこで仕方なしに、ザクザクと街を歩いて時間をつぶしているというわけだ。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」からイェフィムさんが去りました。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にエルバさんが現れました。
■エルバ > あちらこちらで上がる声は、悲鳴か嬌声か――はたまた歓声か。
それを横目に、薄鼠色のフードマントを目深に被って通りを抜けて行く少女が一人。
夜も更けた頃合いにも関わらず、盛況と言って差し支えないだろう、通りの賑わいは、少女にとっては歓迎しがたいもの。
仄かに眉間に皺をよせ、金色に輝く双眸を眇め、あからさまに険の滲んだ表情を浮かべ――それでも手を出すでもなく、まるで、何かから逃げるように、早足で通りを進む。
「――――――……っ、わ……! ごめんなさい!」
周囲へと気を向けれずにいれば、珍しく人にぶつかりそうになって、慌てた様子で謝罪の言葉を告げる。
相手が誰かを確認しない儘、再び足を踏み出して。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にサテラさんが現れました。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」からサテラさんが去りました。
■エルバ > ぶつかった相手からだろうか、背後で聞こえた罵倒も気に留めず、人混みの中を掻き分け駆けて行き――――。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」からエルバさんが去りました。