2023/09/12 のログ
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にリスリィさんが現れました。
リスリィ > …どうしてこんな事をしているんだろう。と。自問自答せずには居られなかった。

タナールやゾス、そういった所で頻繁に、実地での学習を行っている。
この先軍人や騎士として、戦場に立ちたいなら、国の為に戦いたいなら、それは必然なのだろう。
もちろん、まだ…実戦が出来る程。身も心も強くはないから。結局は後方でのお手伝いや、兵練の見学、そういった事ばかりではああるが。
今回だって、どこまでも手伝いの一貫として。アスピダ近辺から、タナールに運ばれてきたという、「戦利品の輸送」に。同行する事になったのだが。

…戦利品というのが、村々で狩られ、砦に運び込まれようとしていた、奴隷だなんて。
それを元居た場所へ返すでもなく、きっとミレーだからだとか、それを理由に。あっさり、奴隷市場に流すだなんて。
娘にとって。恐らく残る数名の学友達にとっても。見たく、知りたくなかった、光景だった。

ご案内:「奴隷市場都市バフート」にネイハムさんが現れました。
ネイハム > 奴隷の輸送というのは危険もあるが報酬が良い。
嘗てこうなる前は売る側であったが輸送は輸送で悪くはなく。

この時も戦などで多く得られた奴隷の輸送で人でが居るという事で飛びつき。
ただ普段とは違い学生が同行している事には違和感は覚えたが、そういうものに興味があったのだろうと。

しかし幾人かはどうにも顔色が良くないように思え、その中の一人に興味本位で近づき。

「こういう依頼は初めてか?別に不思議なもんでもだいだろ?」

この国では当たり前、特にミレー族は捕まれば奴隷として売られるのが当たり前。
それを余り良いように見ていない様子に軽く声を掛けていく。

リスリィ > 奴隷制。娘も、その恩恵に与る立場であるから、それその物は否定出来ない。
けれど、幸いだったのだろう、娘の親族は穏健で。手荒い事をするような者達では、なかったから。
今こうして、目の前で。嫌々引っ張られていく、反抗すれば撲たれる、ような。
既に旅団の手か…兵士の手で、何かされたのだろう。着のみ着すらボロボロで、除く肌も傷だらけの、暗い目の女達…だとか。
実際目にするのは、あまりにも……

「……ぁ。」

声を掛けてきた者が居る。其方を向くと、年格好等は、自分達と変わらない程度…なのに。
こんな光景にも慣れっ子なのか、当たり前のような顔、声。
対してこちらはきっと。少しばかり、血色すらも悪くなった、白い顔…なのだろう。

「そうだとは、思います。戦場の常、っていう奴、なのかなと。けど……良い思いは、しないというか。
もし自分や、身の回りが、こんな風になったら。…とか、考えるじゃないですか」

実際、戦で負けたりしたら。彼女達と、同じ事になるのかもしれない…自分も。彼女も。

ネイハム > 連れていかれる奴隷たちを見れば、好みと言える顔は何人かいる。
しかし殆どは兵士が楽しんだ後と言える様子が多く。
商品にするなら大事に扱えとは思うが口にはせず、巻き込まれては堪らないという顔をし。
そしれ声を掛けた相手、少女の顔色も余り良いようには見えず。

「戦場じゃ捕まったらこうなるのよ。しっかり見とくといいよ。
そう?そうなる前に逃げるなり、周りを囮にすればどうとでもなるけどね」

良い感じがしないという言葉に珍しいとみてしまい。
見た感じは良いところのお嬢さんに見えるが、こういう光景に慣れない箱入りかと上から下と見て。
少女の心配にはあまり褒めれない避け方を告げながらさらに近寄り。

「顔色が悪いわね。ちょっと離れて休んだ方がよくない」

警戒されずに近づければ、そう声を掛けて離れることを促してみて。

リスリィ > 娘も、同じく。大事に扱うべきだと考えている。
ただしそれは、期せずして囚われた人々だから、望まぬまま奴隷にされようとしている、そういう様子だから。
例え奴隷だとしても。ミレーだとしても。ちゃんとした接し方でなければ、と。そう思うからであり、彼女とは違いそうなのだが…

「わかって、ます。…散々脅されてる。魔族とか…いや、例え同じ人間が相手でも。きっと、酷い目に遭うって。
………それ、は。それはちょっと。……僕には出来そうにない、かな……」

普段なら。もう少し躍起になり、食って掛かっていたかもしれない。到底褒めた物ではない、けれど現実的な、彼女の示したやり方に。
ただ流石に。今は、怒る気にもなれないのだろう。
言い方こそ厳しいものの、実技で、心構えで、指導してくれていた軍人等が。
当たり前のような顔で、もしくはありありと欲望を顔に浮かべて、奴隷達を運んでいく…それもまた、戦の常なのだと。
目の前で、見せ付けられている為に。

そんな状態だったから、彼女の提案は。在る意味で有難かった。
娘や他の学生達としては、きっと。この場に留まりたくは無かっただろう。実際既に。教官に断りを入れ、宿へ戻ろうとする学生も居り…そうした者達に。少しだけ、目を向けてから。

「良いんですか?それなら、是非………えぇっと。ところで…クラスの人じゃ、ない、よね?
傭兵とか…冒険者とか、そういう? …驚いた」

頷きつつも、目を丸く。提案してきた相手の姿は、改めて見ても…自分達と大差無い。

ネイハム > 「それでも命があるだけマシだけどね。酷い扱いなら使い潰すもあったりするし。
ああいう目に合いたくないならそれが一番よ。奴隷商人でも兵士でも捕まえやすい方に行くから」

奴隷落ちはまだマシな方だと、まるで知っているかのように簡単に口にし。
非道とも言えるに逃げ方も、それが一番助かる可能性が高いもの。もし食って掛かられとしてもきっと甘いと笑い飛ばすのだが。
そして奴隷たちを連れていく軍人たちに視線を向け、あの中の奴隷の何人かは玩具にされるだろうとその様子から感じて。

そしてこんな状態で場所をという提案は男性であった頃なら警戒されたかもしれないが、今の見た目ではその様子はなく。
他にもこの場を去ろうとする者たち、少女がそちらを見れば小さく笑い。

「他にも戻ってるしいいでしょ。私?学生じゃないわね。
これでも冒険者よ、見えない?
離れるならあなたの宿が良いかしら?」

少女の問いかけに冒険者だとさらりと告げては微笑みを見せ。
離れるなら急いだ方が良いというように手を取ってみせて。

リスリィ > 「…使い、潰す……? …っぁ、…」

何がどう潰れるのか、首を傾げようとして…気付いてしまった。
奴隷達の中、既に酷い目を見たであろう者の、一人。その脚に残る紅い痕に。
寧ろあれはまだ序の口、彼女の言うのは更に…娘には、とてもとても、想像すら出来ない事なのだろう。
堪らず身震いしてしまうのは、娘だけでなく。周りの学友達にも、想像せざるを得ない不安が、一気に広まっていくようで。
皆がそそくさと、この場を後にしようとするのも。それが一因だった、かもしれない。
どうやらこれ以上、奴隷達が抵抗する事もなく、皆運ばれてしまいそうとなれば。教官も、それを咎める事はなく。戻る事を許してくれるようだ。

それでも一旦、きちんと教官へ退出の旨を願い出て、正式に許可を得てくる辺りが。娘の性格。
直ぐに彼女の方へ、取って返してくれば。取られる手に、ぱちくりと、瞬きしてしまうものの。

「どうでしょう。見た目以上の実力だとか、隠された力だとか、を見抜ける程…実戦経験なんて、ありませんから。
もしかしたら、すごーく強かったり、します?」

そんな冗談が出て来るようではあるものの。やはり、顔色は冴えないまま。
困ったような、戸惑ったような、多分行き場の無い感情そのままの表情で…頷いて。
宿へ行こうという提案に、頷いてみせた。どのみち、初めて来るバフートで、安心出来る場所など。思いもつかないから。

…連れ添うように歩き出す。同じ少女にして、立派な冒険者。そんな相手となら、大丈夫だろうと……

その裏に秘められた何かを。見抜ける筈など、ないのだから。

リスリィ > 【移動致します】
ご案内:「奴隷市場都市バフート」からリスリィさんが去りました。
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