2025/03/13 のログ
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ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 大森林」に幻燈の亡霊さんが現れました。
幻燈の亡霊 > 「……ァアァアアァァァァアアア……」

 外周の森林地帯と違い影も差さぬ大樹ひしめく危険地帯。
 そこに足を踏み入れるのは相応に腕の立つ者か、身の程知らずか、別の危険に追い込まれた者か。

 その一角に暗闇の中で明確に姿を示す存在があった。
 ぼやけた輪郭を伴い踏みしめる茂みを押し潰していく素足の女性。
 体を揺らしながら一歩ずつ進んでいくその姿は明確に幽鬼の類と分かるもの。
 だがそれは樹木に触れ、花を踏み散らしながら歩みを進めており、明確に物品へ接触できることを示していた。

 幽鬼は時折周囲を見渡し、そしてまた歩み出す。
 その姿が不意に掻き消え、しばらくして数歩先に姿を現す。

 その度に少女へ、大人へ、妙齢へ、スレンダーへ、豊満へ姿を変えていく。

「……ハァァァァァァァァアアア……」

 周囲に呪詛を振りまきながら歩む幽鬼は獲物を求める。
 呪詛に、情欲を駆り立てられて淫蕩に溺れる獲物を。

幻燈の亡霊 > 「……ァアアアアアア」

嗤う。
獲物を認識したように、顔の見えない亡霊の口元が歪む。
喜悦。
情欲にまみれた亡霊達が森林の幹の影から数を増して一方向へ向かっていく。

その身にまとう衣類が、みちりと体に張り付いて肢体を浮かび上がらせて。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯 大森林」から幻燈の亡霊さんが去りました。