2025/02/19 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」にマナナさんが現れました。
■マナナ > ほんのり雪が降り始めた冬の森では、生命感あふれる木々は枯れて小動物たちは冬眠に入る。
木漏れ日は明るさこそ十分だが冷たい空気を温めるにはあまりに力不足で頼りない。
草木ですらひんやりとしており、水ともなればそもそも凍っていたりもするぐらいだ。
「寒いのか?がんばれ、負けるな」
寒さで凍えている犬が、ぷるぷると丸くなって苦しんでいる。
それを見つけて近づいていくのは、翼を生やした素っ裸の女。
足音すら立てない静かな足取りで近づいていけば、しゃがみこんで犬を抱きしめてそっと撫でる。
目を閉じながら、苦しんでいた犬はみるみる生気を取り戻していき、尻尾をふりふりと振って丸い瞳で女を見上げる。
しばらく女に舌を出して喜ぶようなそぶりを見せていれば、何かを思い出したように女の手から離れて木々の中へ消えていった。
それを見届ければ、女も満足げに水溜まりから少量の水をすくって肩口へと流し始める。
この季節に素裸で、冷水を直に浴びるなど正気の沙汰とは思えない光景だ。
しかし、神々しい翼とまるで寒さをものともしない心地よさそうな表情から人間でない事は明らかである。