2025/01/20 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 洞窟」にシアンさんが現れました。
■シアン > おおよそ、正午過ぎ、雷鳴が轟き、バケツを引っ繰り返したような、なんて例えが当て嵌まる大豪雨に見舞われた自然地帯。
山地の麓にある、民家の一つが何とか収まりそうな高さと奥行きの洞穴にぽつんと男が一人。
「いつもこうだ。いっつもこうだ、俺は……!」
行きは良いのに帰りにこうして雷雨やら豪雪やら強風やら見舞われる己の天運をぼやいていた。
「たま~にしか晴れてくんねぇの何なんだ本当にマジで……」
増え過ぎている魔物の間引にやってきてそれなりの数を仕留めてさぁ帰ろうというところでこれ。
討伐最中から、元より曇天とはいえ増々暗雲立ち込めてきたあたりで嫌な予感はしていたものの……
とはいえ準備は抜かりない。流石に慣れた。
洞穴に逃げ込んでくるまでに手折った枝で簡単に物干し竿を作ってびしょ濡れの衣類を引っ掛け、
濡れた身体は大判のタオルでぐるっと囲んでアルコールで灯す簡易ストーブを着けて暖を取る。
でこぼこした地面が痛いので空気で膨らましたシートに尻を落として、一息。
ストーブの上に乗っけたヤカンで雨水を沸かして、コーヒーの準備も整いつつある。
「……止んでくれると良いが……」
下手するとここで一泊なんて羽目にもなるからぼやきと一緒に溜息も出る。
■シアン > 枝をかなり乱暴に圧し折ったり、土には深々と足跡を付けたり、幾つかの樹木には自分が所属しているギルドのほか提携ギルドの印も刻んである。森歩きにそれなりに慣れている者が見れば痕跡を辿ってここまで辿り着く事も出来るだろう。誰か来たら、温かい飲み物と、物干し竿と、尻を落ち着ける場所の共有も吝かではない。……この天気間違いなく俺のせいだ、って確信があるから償い代わりに。
「ぁー寒ぃ」
濡れた身体に時節の寒気がよく染みてくしゃみも出る。
ぶしっ! と派手に一発かましてウェスで鼻を拭って、
「はー……」
湧きはじめたお湯をカップに注いで白湯で喉を潤し身体を内から温めて、ほっと一息。
溶かせばお湯が珈琲に早変わり、という、高かったがこういう時便利な代物の封を空け、
カップに入れてからいよいよぼこぼこ沸き立つお湯を注げば苦み走る良い香りが立った。
これ案外美味ぇんだよな、とかひとりごとながらに傾けて飲み下してまた一息。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 洞窟」からシアンさんが去りました。