2024/11/09 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」にラヴィニアさんが現れました。
ラヴィニア > メリメリ、ミシッ、パキパキ、パキン、ゴリン

メグメール(喜びヶ原)森林地帯に木霊する音は森を形成する木々がへし折れる音、
ではなく獣道すらない森の中を光源も持たず歩く人影が、
空腹のあまり新品のバックラーをビスケットのように齧り、
噛み砕き咀嚼し飲み込む音である。

無名遺跡で起きたことは割愛するが今度は無名遺跡のダンジョンの扉をあけたら、
ダンジョンの奥深くではなく、見知らぬ森の中に飛ばされたのである。

宝箱に罠は仕掛けられているのは知っているが、
まさか扉にも罠が仕掛けられているとは思いもよらず、
今度自分の迷宮でも使おうと思うくらい吃驚した。

……で、ここはどこだろうか。

バックラーをバリバリゴリゴリと齧りながら、道なき道を歩く、歩きながら時折普通の人間には聞こえないレベルの音を喉から響かせ、
その反響をもって周囲をある程度調べながら歩いているが、
記憶にある地形ではなく、また水辺も遠いし海水なんて気配もないし、
と絶望しながら絶賛迷子になっていた。

海水がコップ一杯でもあれば今のレベルダウンさせた姿から、
もっとまともに活動できて現状を打破できる姿へとなれるのに、
その手段も使えず途方に暮れていた。

手持ちの食糧。
ショートソードは無名遺跡の中で食べつくした。
バックラーは今美味しく食べている。
あとは胸当てと最後の手段としてブーツ。

なんだまだ食料事情は大丈夫。
ただ……致命的に水がない。

ラヴィニア > 海魔だから食糧事情よりも水の方が大事なのだ。
かと言って無ければカラカラに干乾びるわけではない。
体の水分を維持するために魔力を消耗し続け、別の意味で干乾びるだけ。

「……ミ……水………。」

バックラーの半分を食べ終わり、口の中で金属を咀嚼しながら、
感情の全くない人形のような表情で、喉奥から絞り出すような声をあげる。
ただ口は咀嚼のためにモグモグと動いているので、口の動きとズレがあるが。

しかし、本格的にだが水がない。
近くに川があるような匂いもしない。
森の木々があるお陰で乾燥地帯ではないのが幸いか。
――…なら水の匂いの濃い木をかじるか。

黒真珠のような瞳をキョロキョロと辺りへと向けてみた。