2024/08/11 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 川辺」にトーラスさんが現れました。
■トーラス > 王都近郊の喜びヶ原の森林を縦断する川の畔。
水道は勿論、水遊場にも水をもたらす川は王都民や近隣村落の住民の重要な水源で憩いの場ともなる。
水を求めるのは生物として必要不可欠な事であり、そして、何も人間の専売特許ではない。
森に住まう動物達や生き物も飲み水を求めて集まり、その中には人間に害するものも存在する。
「――――……、そんな魔物を退治してくれ、とは、何とも業腹な事だなぁ」
水辺から少し離れた繁みの中、川からは見えぬ場所に張られた天幕にて、
中年冒険者の男性が、独り言ちて、嘆息めいた吐息を吐き洩らす。
ギルドに寄せられた依頼は、近隣住民が水浴びや飲み水に利用する川にて、
魔物が現れて遭遇したために退治して欲しいとの事。
だったら、場所を変えれば良いのでは、と思うものの、未だ実質的な被害は蒙っていないらしい。
その為、この場所を利用する者達は後を絶たず、要するに安心が買いたいとの話で。
魔物と言っても水場で周囲を害さないという生物の暗黙の了解を貫いている中、
自分勝手な人間のエゴに辟易しながら、天幕の中で川辺の様子を窺い覗き見る。
はてさて、川に現れるのは咽喉を乾かした魔物か、それとも、涼を求める人間か、と。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 川辺」からトーラスさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」にメアリさんが現れました。
■メアリ > 月光差す薄暗い森の中で木の上に佇んでいる女は、もぎ取った木の実を口に運びながら木の近くを通りかかっている
誰かの気配を感じてそちらへ視線を向ける。
幾ら人より夜目が利くとはいえ、目を細めて観察してもこの距離では顔までは伺えない。
道に迷った旅人か、はたまた山賊か。
「―――そこの方、」
口に含んだ木の実を飲み込んでから、歩みを進めるその誰かへ木の上から唐突に声を掛ける。
向こうがこちらの存在を察知しているかは定かではないが、もし察知していなければ夜道を歩いている中で
急に頭上から人の声が聞こえてきたという状況故に警戒させてしまうかもしれない。
「この先へ行くのでしたら気を付けた方が良いですよ。なにやら魔獣達の気が立っている様子でしたから。」
木の上に佇む女は軽々とした身のこなしで飛び降り、凹凸の激しい地面の上によろめく事なく着地すると、
ゆっくりと穏やかな口調で告げた。
銀色の美しい髪を揺らしながら数歩そちらへと歩み寄りつつ、手にしていた木の実を口の中に入れて小気味いい音を立てている。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」にグスタフさんが現れました。
■グスタフ > 木の上からかけられた声に、立ち止まり。
相手の警告に手を挙げた。被っていたフードを取って顔を見せる。
「ああ、知ってるよ。わざわざありがとう」
ニヤリと笑みを浮かべる顔は見知った顔に対しての挨拶か。
顎髭をさすりながら、相変わらずの相手の様子を観察して呟いた。
「こんなところで何をしてるんだ。一人で魔獣退治でもあるまいに」
■メアリ > 「……」
フードに隠れたその顔を見るや否や、まるで渋い木の実でも噛んだかのように女の顔が僅かに歪み、半歩後ろに下がる。
「……お久しぶりですねぇ。まさか、こんなところでお会いするなんて。
ご存じでしたら余計なお世話でしたねぇ。では、お気をつけて……」
ニヤリと笑う男の顔を見ながらそう告げると、男からの問いかけに答えもせず足早にその場から離れようとするだろう。
当然女も何も目的も無しにここに居るわけではない。
こんなところで道草を食っている暇はないと、踵を返す。
■グスタフ > 「待て待て。俺も別に物見遊山で来てるわけじゃないんだ」
彼女の手を取り、一枚の紙を押し付ける。退去勧告である。
この一帯を封鎖する旨が書かれていた。
「この森の立ち入りはすでに禁止されている。
該当区に立ち入ったものを連れだすために来たんだ。
勝手に行くと、力尽くになるが……やめとけよ?」
真剣な顔から軽口に変えて、一緒に引き上げようぜと告げる。
口調は軽かったが目は笑っていない。いったん、手を離した。
「久しぶりに会ったんだし、少し付き合えよ」
言って、肩を抱いて、女に突き付けたのは、いつかの痴態が映った写真だ。
魔道具で撮影されたものだろう。
■メアリ > 「なんですか、これ……」
手に何か押し付けられては足を止め、それの内容を確認する。
男が話始めるのと同時にそれが何かを理解すれば、紙から顔を上げてそちらへと視線の先を向けて。
「……どうして貴方っていつもいつもこうタイミングが悪いのです。」
本来ならば力尽くで逃亡するところではあるが、相手が相手でありそうもいかず。
軽口を叩くような口振りで話す男の冷静な目を不満げに見つめては、離された手を引いて腕を組んでため息を零す。
次に突き出された写真には一瞬目を丸くして、更に深いため息を零して。
「いつの間にこんなもの……
神聖な騎士サマがこんな脅迫めいた真似をして良いのですか?」
自身の痴態が映し出された写真を見つめながら眉間に皺を寄せつつ肩を抱く男にとげとげしく言葉を吐く。
逃げる意志もなく、肩を抱く相手の腕の中で暴れる様子はない。
■グスタフ > 「いやいや、そんな脅迫だなんて」
肩を抱いて歩きながら、相手の顎を上向かせるように指先で上げると。
その唇にキスをして、言うことを聞くか試すように口内を舐ってから後を続けた。
「……君を保護しただけさ。行こうか」
■メアリ > 「っ……何が保護ですか、白々しいですよ。」
指先で促されるまま上を向けばされるがまま。
唇が重なっても女の表情は変わらず不満げなままではあるが抵抗は見せず、唇が離れると男と共にこの場を後にした。
女は下手な善意で声を掛けた事をその後しばらく内心後悔していたに違いない。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」からグスタフさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」からメアリさんが去りました。