2024/05/01 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」にカルロスさんが現れました。
カルロス > 森林地帯の奥地へと続く道なき道。
鬱蒼とした樹木も奥地へ行くにつれて、伐採などの憂き目もなくのびのびと成長し、それはもう太く逞しい年輪を重ねることとなっただろうか。
人が往来することで均された道もほとんどなく、獣が通って長い草に道が出来ている程度。
樹海、とまではいかないが、獣も魔物も多い場所に何の備えもなく入ってくる一般人は、少なくともいない。
いるとすれば、ヒトが寄り付かないからこそ、隠れて住まう者だとか。
森林地帯の奥地は広いので迷いやすく、かつ危険度も高い。が、それに見合うだけのモノもある。
例えば錬金薬に使う希少な薬草だとか、魔力を溜めた樹木の枝や葉だとか。
冒険者にとってそれらは、この場所に早々訪れることが出来ない者たちにとても、とーっても高く売れる。
勿論、危険とは常に隣り合わせではあるので、金を得るどころか命を失うなんでこともよくある話ではあるのだが――――。

「……いやー……参ったねこりゃ」

大きな木。植物性の蔦を何重にも巻き付けたような巨木だ。
目的のものを得るためにやってきたら、まさかそれが魔物化していたとは、うかつうかつ。
長い灰白の髪は地を向いて垂れ下がり、鍛えられていると分かる精悍な体躯をした男は今、逆さづりになっていた。
まさに吊るされた男(ハングドマン)の題にふさわしく、両脚を雁字搦めに固められて3メートルくらい頭上高く、さかさまに吊り下げられているのだ。
さあてどうしたもんか、と途方に暮れている真っ最中である……。

カルロス > このまま体中の血液が頭にキてパンッと血管が破裂して死ぬ……なんて無様な真似は避けたい。

「流石にのんびりさせてはくれねえよなァ……」

見える範囲に蠢く蔦を見上げて口元が引きつる。
かろうじて落とさなかった杖を手に、男がとった手段とは――――。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」からカルロスさんが去りました。