2024/04/10 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 川辺」にハクさんが現れました。
ハク > 「さて、と」

無名遺跡への片道護衛依頼が終わり、マグメールへと帰る道すがら。
ル・リエーの水遊場まであと半日という所で今日は早めにキャンプをしようと街道から外れ川沿いに向かう。
少し南に行けば海だが、逆に北に行けば川の源流に近づいていく。
空気も澄み、動物の気配こそあれ魔物の気配がない場所は貴重なのだが……ここもその1箇所。
街道からは林越しになり見えなくなるようなその位置に、広めの河原がある瀞(とろ)がある。
水の流れが穏やかになっており、湾曲している場所には浅い場所と深い場所がある。
しかも河原には司祭かだれかが設置したのだろう、結界の起点もあるため比較的安全に過ごすことができる場所だ。

「ん、誰もいない……よし、独り占めっ♪」

広めとはいえ、キャンプするには多くて3組程度が限度の河原。今日は他に冒険者などの姿もないため、安心してまずは結界の起点に魔力を注ぎ結界を起動する。
これで、よほど高位の魔族や魔物でなければ『ここに近づきたくない』という気持ちになり、襲われる可能性は低くなるのだ。
続いて河原の一番良いところ、川下側の一角にやってきて空間魔法に収納していたキャンプ器具を取り出し並べていく。
確認が終われば大人姿になり、力仕事ということでものの30分程度で2人用テントを設置し終え、林に向かい薪を拾い戻ってきた。

「よいしょー」

再び子供姿に戻れば河原の石を積んでかまどを作れば、薪を放り込んで魔術で火を灯す。
あとは消えないように焚き火の世話を少しして、問題がなくなれば……これの出番。
キャンプ器具として取り出しておいた釣り竿と、いくつかの乾き餌を取れば川の水を汲んで餌を練り餌にしていく。

そう、このキャンプポイントは釣りの穴場としても有名なのだ。
今の時期はニジマスあたりが川の深い所にいるだろう。それを釣り、味わうために……

「よいしょー!」

竿をふり、川に糸を垂らすのだった。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 川辺」にヒルデガルドさんが現れました。
ヒルデガルド > その長閑で空気の澄んだ川辺の瀞に角の生えた魔族が
急に気配を現し、最早忍ぶ事なく丸腰というものではないが、
釣り道具一式を持参してぽっと出たように魔力で術式が施された結界を一瞬切り裂き
本人通過後独りでに結界は元に戻ったという謎現象が今ここになった。

「他愛無き わたくしには些細な事でございます」

古いとある魔族は角の生えた鬼という種の魔族であるが、
表情は豊かでもなく額に掛かった前髪を横へと流すように右手で払いのけ、
左手で持った釣り道具一式の入った袋を持ち直し河原の上を滑るように歩み寄っていく。

誰かが川の縁で釣り糸を垂らしている。
ここは穴場の釣り場とは何かしらで聞いた気がするので
魔族は手慣れた様子でその場に袋を置き竿など必要な道具を取り出すと、
先客の後ろより声をかけるべく一歩を踏み出した。

「釣れ、まするか?」

ハク > 1匹釣れてくれたら大満足。
2匹釣れてくれたら街で食堂に売り払おう。
そんな皮算用をしながら、川辺にて石を積み、防水布をかぶせて作った即席椅子に座り釣り竿を揺らす。
糸は揺れ、浮きは踊り、風が木立の間を抜ける音を聞いて狐耳を揺らしていた、そんな時……

「っ!?」

背後、結界を破り何者かが入ってきた気配に思わず釣り竿を手放し立ち上がってそちらに体を向ける。
気配としては強大な魔族か、なぜこんな所に――と思った所で、その女性の手にある何らかの道具が入っているだろう袋に視線が奪われる。

「へ?」

思わず、間の抜けた声を漏らす。
なんせ結界を切り裂いて魔族が入ってきたかと思えば、今度はそれを修復して閉じるのだ。
いや、彼女が閉じたのかは定かではないが、少なくとも結界は彼女が現れる前の姿に戻っている。
特に周囲の動物の気配にも変わりはなく、魔物が近くに出ることはない。
――そして、女性の手には長いものが入った袋がある。
ともすれば、獲物か。しかしあのような芸当を仕出かした魔族相手にはここでは逃げくらいしかできないだろうと内心困惑している所で……

「え。えっと……えっと???」

サラリと髪を流してから近づいてきた女性はその袋に手をいれると、なんと釣り竿を取り出した。
その上で釣果を聞いてきたなら、困惑に尾を揺らし。

「え、っと、いや、それがしもまだ釣り始めたばかり故」

まだこの通り、と川に流している魚籠を引っ張り上げ、空のそれを見せるのだった。

ヒルデガルド > 釣りが密かな趣味のとある魔族は、
釣りそのもので満足することなく釣りの浮き作りにハマってしまって
今回にももれなく自作の浮きを使って釣り道具のほとんどが自作の代物であった。

結界をただ壊すのではなく先に設置したものがいるのだから
壊すよりいらぬ邪魔者がこれ以上立ち入ることは諦めさせるように一瞬壊しすぐに修復するという行為をしたのは
壊したことの行為を咎められるといらぬ争いを産むからしてそのような些細な争いを好まない身ではあるがため。

魔族が手にしているは遠い遠い東の辺境の地で使われるとされる、
和竿に色鮮やかな糸で作られた浮き、半透明の糸、そして釣り針といった一式シンプルな構成の代物。

釣り針にその辺の石をひっくり返し虫を見つけるとそれをつけ、
竿を軽く振って糸の先を暗闇に満ち溢れた川の方へと振るべく腕を振るった。

「左様でございますか、では今宵の事は秘密にして頂けるとても助かります」

どうか、と片目ウィンクを彼女に捧げて、シーとするジェスチャーも添え、
竿を持ち釣りをし始めちゃったこの魔族の肝の座ったさまをまざまざと見せつけるように振る舞う。

ハク > こちらの魚籠を見て、特に何もすることなく……
いや、納得をした様子で綺麗な浮きのついた釣り竿をしっかりと袋から抜いて、その上で近くの石をひっくり返して虫を取れば躊躇なく針にさして餌として。
その上で竿を勢いよく振って釣りを始める以外の何もすることなく、こちらに視線を向けた。

「え、あ、まぁ、別に誰かに何か言わないでござるよ」

そんな、この場の邂逅を秘密にすることを願われては頷いておくしかない。
――もしや、やんごとなき身?
とも思うものの、その確証を取るのは……無粋と考えて、再び椅子に腰をおろした。
いや、自分の椅子の隣にもう1つ石を積み、防水布の予備で一応椅子を作ってやり。

「えーと、椅子、使ってもいいでござるよ」

ちょい、とその椅子を指さしてから先程取り落としていた釣り竿をまた持ち上げる。
くいっと先端を動かして手応えのなさを感じ取れば竿をあげ……

「ぐぇ」

みれば、針についた餌が消えている。
どうやら先程の動揺の間に餌だけまんまと食べられてしまったようで、悲しい顔になりつつ尾をしょぼんと垂らしながら、再び練り餌を先端の針につけて竿を振り、糸を投げた。

ヒルデガルド > 目的のみで川辺に釣りに来ましたとしか答えていないこの魔族は、
視線は時々糸を垂らした竿に注いだりちらりと彼女に視線を向けたり、
川の流れに時々思うところがあり竿を持ち上げまた軽く振るったりと一端の釣り人のように最低限な動きのみをしていた。

角がなければ身にまとう服装が相まってどこかの貴族みたいなものであるし。

「それはまことに有り難いことです。ではお借り致します」

予備の椅子を貸していただけるのであれば極めて最低限な足捌き、
身のこなし方により釣り糸を垂らしたまま彼女から提供された椅子に腰を下ろす。

「静かになりましょうか」

お互い釣れるまで無言になるべきでしょうかと
魔族は魔族で何を思ったのかそう言葉を投げかけながら、釣りを続行している。(数字が大きいほど釣れてる率)
[1d6→1=1]
ヒルデガルド > 釣り糸を垂らしていたがかかった気がして竿を持ち上げたら逃げられた。
黙って魔族は釣り針に虫を括り付けて竿を振り糸を垂らす。

ハク > しゃんと背が伸びた魔族の女性は、そのままでも十分に釣りができそうではあるもの……
椅子を進めれば、礼をしてその椅子に座ってくれた。
手が伸ばせば届く程度の距離で、ううむ、と少しばかりどう対応するのが良いのか悩みつつ竿の先を揺らす。

「ん?あ、そうでござるか?承知したにござる」

そして彼女も竿をゆらし、静かにしようと提案したなら、釣りに集中したいのだろうと理解して頷く。
であれば純粋な釣人同士。こちらも特に口は開かずに、竿の先端の動きに注意し――
[1d6→3=3]
ハク > 「ん、ん……っぅ」

先に何かがかかった気配がある。
――ただ、その感触は弱いもの。竿をくいっとあげてみれば、先端の針には長さ5cm程の雑魚がついていた。

「むー」

残念そうにうなりながら針から外し、リリースする。
そして再度餌をつけ、今度はより遠くの深い場所を狙おうと思い切り遠投して。

ヒルデガルド > 立ちでの釣りもよいものであるが、川魚は忍耐が必要でありましょう。
魔族は座ってても姿勢正しく座りながら釣りをしており、ほぼ武器という武器を持っておらず
近距離で彼女の種族が分からない魔族は、彼女が何を釣り上げたかを一瞬視線が泳ぎ。

すぐに反らしたのは満足いかなかったというのが彼女のその所作で把握できたから。
言葉はいらない それが釣り人の掟みたいなもの。
[1d6→1=1]
ヒルデガルド > 釣り運はないのでしょうか。
それとも自作の浮きの作りはよくないのかと心の中で自問し始めた。
邪な気配が魔族を中心に漂うもすぐに四散した。

「続けるのみでございます」

魔族は只々虫を付け 竿を振り糸をぽちゃんと水へと落とす。

ハク > こちらの糸も遠くで泳ぎ、川底の魚たちが気配を伺っているのを何となく感じる。
隣の女性は運が悪いのか、再度竿をあげるも……その針には何もかかっておらず。
それを見て一瞬、怒気に近いオーラを感じて少し心に動揺が走るも、すぐにそのオーラが消えてほっと安心をした。

「……んむぅ」

しかし、そうであればただの釣人。高位の魔族らしい人ではあるが、特にこちらに害意を持っている気配もないとすれば……
ここらでしっかりと釣り上げ、何かしらの話題にできればいいのだが、と想い。
その考えが竿に伝わったのか、先端がぴくりと震え。
[1d6→3=3]
ハク > 「ぬーっっ」

釣り上げる瞬間までは、大きな影が見えていた。
しかしながらその魚影が水面に出た瞬間に跳ね、その動きでバラしてしまい。
遠くで魚が再び自由な泳ぎに戻った水音をたて、こちらには空になった針だけが戻ってくる。

――しかし、あそこに魚影があるのは確認できた。
次こそは、と餌を再度つけて近い場所に遠投する。

ヒルデガルド > 運のなさが昔から本当に変わっていなくて笑えてしまう。
普段海での釣りしかしておらず川は限られた回数のみであった。
どこにしても釣りの難易度は変わらないと思うのですがそれにしても坊主であった。

「釣れないどうしようもありません、ここは禁じ手の雷を一発」

電撃魔法を一発川に落としてみましょう、と冗談なのか本気なのか分からない独り言を呟き。
やらなかった。精密に電撃を川に向けて浴びせることが困難であった。
よしんばできたとして辺り一面にスパークし光によって川の魚が気絶するよりも光に驚いて逃げるしか見えない。

魔族はいうだけ言った独り言を呟いていたら 竿の先が揺れた気がして
[1d6→5=5]
ヒルデガルド > いざ引き上げてみたら そこそこ大きい川魚が一匹釣り針に口が食い込んだ形で釣りあがった。
何の魚か分からないが美味しそうである。生き〆もしたいのだけど彼女の川に沈めている魚籠に釣った魚を入れましょう。

「入れておきますね」

魔族は魚籠を持ち合わせていなかった。
だいぶ気分が一匹釣れたことによりほぐれたらしく餌を針に差して竿を川に振るう。

ハク > 「おぉっ……!?」

隣から漂う、先程よりは弱いものの悔しさ、怒りを感じさせるオーラに少々気に揉んでいた所でつぶやいた言葉を聞いて正直に言って怯えを覚えた。
なんせこんな川の側、魔族が本気で落とすのであれば、ともすればこちらにも雷が伝わってくるだろう。
自分の使える術より精度が高いだろうが、怒りのためブレて……など起きてしまわないか、と戦々恐々してしまう。

――が、そんなことはせずに素直に釣りを続け。
やがて彼女があげた竿の先、針には1匹の大きめのヤマメが踊っていた。

「おお、おめでとうにござる……と、感謝にござる」

その魚をつり、満足したかと思えば川においた魚籠にその魚を入れてくれる。
更に釣りを続けるのだろう、再び竿を振った彼女を見て安心しながら――気づけば、こちらの竿にも反応が。
[1d6→3=3]
ハク > 「ぐぅっっ……!?」

再度、同じく、デジャヴュのように。
ニジマスの体が水面に出たかと思えば思い切り体を跳ねさせ、無理やりにバラされてしまう。
あぁ、とがっくりしながら針を再び手に戻して餌をとりつけ。
今度は若干川下の、雰囲気の違う川の中にむけてその針を投入した。

ヒルデガルド > 表情はずっと変わらないのだけどその纏う気配というか魔力が割と
安堵だったり怒りだったりそんなオーラが漏れてしまっていた。
魔族は黙って割と術を繰り出してしまうだがまだ理性があるのだろう、
言うだけ言って実行していない、ただの独り言のようで一尾釣った後は満足するまで釣りを続けるのだった。

ヤマメかどうかは分からない魔族はとりあえず美味しそうと直感で思った魚と横目に竿を垂らし続け やがて反応が来たり。
[1d6→5=5]
ヒルデガルド > 今度も軽く腕を動かし竿を糸を水面から振り上げ魚を引き上げた。
まったくを持って川魚の種名が不明であった魔族は先ほどと同じように
彼女の魚籠に糸を外した魚を入れて納める。

「ありがとうございます、ではこちらも入れますね」

どこか嬉しそうなオーラが魔族から漏れていたとか。
針を交換することなくまた餌となる虫を付け、竿を振り糸を川へと下した。
淡々と魔族は釣りを楽しんでいるとしか思えない光景がそこにありました。

ハク > 隣の女性が2尾目を釣り上げる。
先ほど同じようなサイズ、おそらくそれもまたヤマメだろう。
釣りに勝ち負けなどはないのだが、どうにもこちらが1尾も釣れずに対等に会話するのは正直言って気が引けた。
だからこそ、せめて1尾。
この際ニジマスのように大きなものでなくてもいい、しっかりと釣った、と思えるものがかかってほしいと願いながら竿を揺らす。

「んむ、ありがたいにござる」

再びこちらの魚籠に魚を入れてくれた女性にお礼をいいながら。今度こそ……!という強い気持ちを竿に乗せ。
[1d6→5=5]
ハク > ぐ、っと強いかかりを覚える。
先ほどまでのような大物よりは弱いが、雑魚のようなものではないかかり。
丁寧に、しっかりと、確実に釣ろうと竿を動かし――

「っ!」

ざぱ、っと音をたててヤマメを釣り上げる。
そのサイズは隣の女性が釣ったものと同じか、若干小ぶりか。
けれどしっかりと釣れて満足げに、にこっ、と笑顔を女性に見せながら自分の釣果も魚籠に入れるのだ。

「はー、なんとか釣れたにござる。
 おっと、自己紹介もしていなかったにござるな。それがしはハク、よろしく頼むにござるよ」

なんとか釣りができたので、緊張が溶けたという様子で挨拶を改めておこないながら竿をふり、再び川に針を落とす。

ヒルデガルド > 漸く彼女の釣りに獲物が到来した模様。
釣り上げた魚の大きさは中々の獲物であり実に美味しそうな魚で在りました。
表情筋がないような魔族は嬉しそうなオーラを出しながら彼女に祝福の言葉をかけて祝おう。

「おめでとうございます、釣れましたね 魚の名は分かりかねてますが実に美味しそうです」

時間的に夜食にしたらいいお腹の膨れ具合になりましょう、と思う。
彼女から自己紹介を受けてここに来てから名乗りもしていなかったことに気づき。

「あ。これは私としたことが。ハク様。わたくしはヒルデガルド。古い魔族の一人です。よろしくお願いしますね。」

なんて挨拶を交わして竿の先端が震えると意を決して
[1d6→6=6]
ヒルデガルド > ん?なんか重くないですか!?

魔族は今までにない竿の重さに目を白黒させる。
竿を持っていかれないように椅子から瞬時に立ち上がると腰を落として踏ん張る様に竿と格闘し始めた。
気を抜けば竿事持っていかれそうな勢いの獲物がヒットしたようだ。

「ん? ぬぎぎぎぎぎっ 川魚じゃない何かが釣れたようっな!」

数分か数十分か格闘した後 私は勝ちました、という心からの声にならない叫びと共に大きい魚を釣り上げることに成功した!

「やりましたっっ!!」

びたん びたんと勢いよく川辺で釣り上げられたその魚を魚籠に入れる。
多少なりとも釣ることに格闘して疲れた魔族は椅子に座りなおして
竿を振るのをいったんお休みという形をとることにした。

ハク > こちらの釣り上げた魚についても嬉しそうなオーラをにじませてくれる女性に、にこにこしながら竿を揺らす。
実に美味しそう、という言葉には全面的に同意して、更にもう1尾釣れたらいいな、と。
先ほどよりはプレッシャーのない、ゆったりとした気持ちで竿を揺らす。

「ヒルデガルド殿、でござるな。
 して、何用で?やはり、この川の釣りの話を聞いて、にござるか?」

挨拶を返してもらえたので、少し気を許し。
尾を揺らしながら、急にやってきた彼女の目的を聞いてみる。
まぁ、十中八九は伝えた通りなのだろうが、もし違うのであれば……
邪気を感じさせない彼女であるのなら、手伝いをしてもいいな、という気持ちになっている。
そんな中でさらにもう1尾、ヒルデガルドが竿をしならせ格闘を始めたならば――

「お、おお、す、凄いでござるなぁ!これはまた、立派なニジマス!」

勢いよく釣り上げられた、先程自分が2度も逃がした魚を釣り上げたことを称賛し。
その時、こちらの竿にもわずかな反応があり――
[1d6→4=4]
ハク > 「っと、こっちも……まぁ、こっちは小ぶりなヤマメでござったか」

先ほどのヒルデガルドのものを見たので若干期待してしまったが、それでもちゃんとハク1人分くらいは肉のついていそうなヤマメが針の先で暴れているのを見て満足げに頷いた。

ニジマスを魚籠に入れてもらいつつ、自分もヤマメを魚籠にいれ。
都合4匹も釣れたとなれば大戦果だろうと嬉しそうに尾をふりながらかまどの方に向かう。
大きめのフライパンもあるし、焼き魚がいいだろうか……
それとも他の料理がいいか、と少し考えて楽しそうにしている。

ヒルデガルド > 川魚は確か生で食すことをお勧めされないどころかやめろと言われる
獲物であったはず、主に寄生虫がどうのとか聞く。焼くことでそれらが死ぬのかは分からないが、
魔族は生き〆した後、腹を割いて内臓を取り塩で揉んでから串があれば串にさし焼いて食うつもりであった。

「川で釣りをしに、竿もですが浮きも自作ですので
 それらを試したく人族がすむ区域に足を運びこそりと釣りをしにまいりました」

しかしこそりは出来ずすぐに見つかりましたね、と付け加えて仄かに微笑んだ。
釣りの戦果はそこそこよかったのとニジマスという大きい魚が釣れた結果だ。
最初が坊主であった以外はまともな成果だった。と思いたい。

「お互いによい成果でありました、何の料理がよいのか。
 ただ〆て腹を裂き内臓を取り去って焼くくらいしか思いつかないのですが。」

目的は釣り道具の試しだった。それ以外何もない。
捌きますか?と道具は持参しているっぽい彼女にむけ、
手伝いは必要ですか?という質問を向けて伺おう。

ハク > 川魚故に生食は厳禁。
基本的には持ってきていた酒も使い、ムニエルにでもしようかと考えていた。
ただ、それは最後に釣った小ぶりのヤマメ1尾を自分1人で食べる時のプラン。
ヒルデガルドも一緒に釣ってくれたとなれば、彼女にも振る舞うのが礼儀だし当然のこと。

「あぁ、なるほどにござる。
 確かにその浮き、綺麗な作りをしているにござるなぁ。糸も綺麗で、芸術品のような趣を感じるにござるよ」

割いて焼く。煮る。やはりそのあたりが無難で安全、間違いはないかと想いながら先程の釣りの際にみた彼女の綺麗な浮きを頭に思い浮かべて返事をする。
自作の釣り道具を試したい、というのは気持ちはわかる。
自分のものは既製品ではあるものの、作ったものを使いたいという気持ちは非常によくわかる。
しかもその結果であのような大物を釣り上げられたとなれば、笑顔満面間違いことだ。

「そうでござるな。ワタを抜いて塩焼きをする、というのが基本だと思うにござる。
 ふーむ、最初にヒルデガルド殿が釣られたヤマメはそうしてみるのもいいでござるな。
 あのニジマスはこちらで使わせてもらっても?」

空間魔法からまな板と包丁、鉄串を2本取り出す。
手伝いが必要か?という質問には、是非、と返事をして串焼きの準備を彼女にお願いすることにした。
塩や香草、香辛料も一応あるので、小瓶を取り出し好きな味付けにしてもらうようにお願いする。
そしてニジマス……ぶつ切りにして生姜煮にするのもよさそうだ、とレシピを考えながら使っていいかの許可をとり。

ヒルデガルド > 川魚は煮たり焼いたりするだけではと考えが浅い魔族は、
シンプルに捌いて串焼きで焙って焼いて食べるしか考えがなかった。
道具らしい道具が串とナイフしかなかったのだった。
一人でどうにかするつもりだったらしく誰かがいるとか想定していなかったらしい。

「ありがとうございます。そこまで仰っていただけるとは嬉しい限りです。
 そうですね、また会える機会が恵まれましたら浮きをプレゼントすることにしましょう。
 出会いの記念に一つくらい贈呈しても罰は当たることはないでしょう?」

竿も伸縮性の木と竹製の軽くて丈夫な竿も自作しておいてきた。
竿よりも手軽に贈呈品としてよさそうな浮きのほうがプレゼントに最適ではと考えた魔族は提案を投げかけ。

「ではお手伝いを致しますね。色々と悩みますが、
 ヤマメ一尾から生き〆を素早く施してから塩もみと香草を仕込みましょう。
 どうぞ?ニジマスの料理が思いつきませんのでそちらのはお任せします」

空間魔法が使えるのですか、珍しいですね、とも感心したように告げながら
魔族はヤマメの仕込みを始めた。手際よく作業をしていくし串に仕込みの終わった魚をさしていく。
彼女からの許可どりはどうぞ、と促して楽しみにしてしまう。

―――そうして楽しい釣りと食事を二人は楽しんだ事でしょう。

ハク > 料理の準備としてヤマメのお腹を開き、内臓を手際よくとる。
味付けについては軽く塩をふる程度はするが、それ以上はヒルデガルドにまかせようと想い、あとは鉄串をさして好きな味をつけ、かまどの前で焼けば準備がOKという状態にした。

「お、本当にござるか?それは……とても嬉しいでござるな!」

隣で見ていただけでも、既製品で中古品だった自分の竿よりよいもの。
それを作っていた彼女の浮きとなれば、新しい釣具として存分に力を発揮できることだろう。
今度釣りをすることが楽しみだ、と想いながら尻尾を揺らし。

ニジマスの許可を貰えれば魚籠から大ぶりのニジマスをもってきて、その間にヒルデガルドがヤマメを〆めて塩もみし始めているのをみれば――あ、ちゃんと料理もできる人だ、と余計なお世話までしてしまったか、と少しばかり申し訳なく思う。

その後は隣でニジマスを丁寧に処理してぶつ切りにし、生姜やネギと一緒に鍋で煮込めばニジマスの生姜煮の出来上がりだ。
そのあとはちょっと醤油をたらして食べれば新鮮さもあって美味さを存分に感じ取れるキャンプ料理となることだろう。

――そうして楽しく料理と食事を楽しみ。
終わればハクはキャンプで寝るが――2人用のテント、ヒルデガルドもどうか?と誘っては見る。
その結果は――

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 川辺」からヒルデガルドさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 川辺」からハクさんが去りました。