2024/03/26 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」にエニシさんが現れました。
■エニシ > 「~~♪」
月明かりが木々の間から漏れ落ちて来る暗い森の中を目を凝らしてみれば何やら影が動き回っている
低いハミングをゆるく奏でながら、しゃがみ込んではまた移動ししゃがみ込む。それを幾度も繰り返しながら丁度木々の隙間に差し掛かり、遮る事のない月光に照らし出されたのは一人の男だった
普段着よりは強度があるだろう。という程度のハードレザーの軽鎧に見た所武器は無く、代わりに採集用であろう鞄を肩からかけている
そしてその鎧すら、慣れた冒険者が見ればまるで使い込んだ様子がない事を看破できる位にはこなれた様子がなかった
そんなちぐはぐな様子の男は森の中層で月明かりがまだ幾らかあるとはいえ明かりも灯さずに迷う様子もなく森を闊歩していたが、やがて作業も一段落したのか大きく伸びをする
「良い夜ですねぇ…。仕事だけでなく、たまには依頼ついでに外出も良いものです」
そして月明かりの良く射し込む木々の隙間となった場所の倒木に腰を降ろすと、再びハミングをしながら場違いな程のんびりと月見を楽しみ始めるのだった
■エニシ > 「しかし、マグメールに来て正解でしたね。華やかで。それでいて混沌とした澱を抱えて。それでも皆同じ明日が来るとばかりに日常を謳歌する様を眺めるのはとても楽しく、愛おしいものです」
いつのまにか革の水筒から同じく小さな革製の盃に液体を注ぎ、月を仰ぎながら独り言を呟く
注がれた液体は採集中の夜風に当たり冷え切っている筈だが魔法を使ったのだろう。仄かに湯気を立てはじめ、飲み下すと身体を中から暖める
もっとも、酒ではない。流石に夜の森の真っただ中で酔うには慣れていても危険が過ぎる
暖まって来た体に吹き付ける冷えた風が心地よい。森は耳を澄ませれば、他の冒険者なのか。或いは二足歩行の魔物の歩く音なのか。微かな物音が、今は遠い。まだまだ、月は高く明かりが隠れるには時間がある。気配こそ探るのを続けながら、月見と月光浴は続く
■エニシ > 「良い月でした。また満月の頃を見計らって来ても素敵かもしれませんね」
すっかり月が動き、辺りが闇に包まれていく。明かりを忌避していた生き物達も、現れ始める頃だろう。立ち上がると採集鞄をしっかり持ち直す
「さて、帰りましょうか」
依頼と娯楽を両立し、足取りも軽く都への帰途につくのだった
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」からエニシさんが去りました。