2024/02/16 のログ
メアリ > 「……?」

男に声を掛けられるよりも先、夜の森に人の気配を感じて振り返る。
山賊でしょうか……などと呑気に思いながら、引っこ抜いた草を片手に気配のした方を振り返ると
丁度声を掛けてきた男と目が合うだろ。

「隠れてはおりませんよ、少し探し物をしておりまして……」

にこりと微笑みを浮かべながら、草を放り投げて立ち上がる。
その表情や声に敵意はないが、差し出された手は取らない。

「そちらこそ、こんな遅くに森の中で何をされているのですか?
ここは獣も魔物もよく出るのですよ……?」

そう言いながら外套の下でナイフの柄に手をかけて

グスタフ > 「あんたの影を見かけたからだ、危うく見失うところだった」

騎士の紋章をかかげ両手をあげて、敵意はないよ、と示して見せる。
無遠慮に近づいて、手持無沙汰な手をプラプラと振って。

「やっと見つけたら、これだ。獣相手程度じゃ遅れは取らないって感じだな」

落ち着け、と手振りで制して。

「探し物なら日が上がってからでいいだろ。
 山小屋なら近くにあるし、こんな寒空の下、放っておけるか」

建前上な、と心の中で舌を出すが。男の下心以上のものもない。
女が服の下で何かを握ろうとしてるのを視線で舐めながら。


「犯罪でもしようってんなら、それこそ見過ごせないしな」

メアリ > 「……あら、騎士様でしたか。これは大変失礼いたしました。」

騎士の紋章を見ると男の行動にも納得がいく。
落ち着けと手振りでこちらを制す様子から、こっそりナイフを構えようとしているのもバレているのだろう
と察し、外套の中でナイフの柄から手を離した。

「いいえ、決して犯罪をしようと来ている訳ではなく
知り合いに頼まれて森の中に生えている草を探していたのですが……えぇと、何て名前でしたかねぇ……
夜になると茎が光る植物らしく、ご存じありませんか?」

知り合いから一度聞いたきりの植物の名前はこの数時間を経てすっかり忘れてしまった。
男の下心も知らず、この男から目的の植物が生えている場所の情報を貰えないかなぁなどと
淡い期待を抱きながら、探していた植物の特徴を伝えて尋ねてみるが果たして

グスタフ > 本物の騎士の紋章には違いがない。本人の資質がどうかというのは置いておいて。
身元証明としては本当に助かっている。無駄な争いをしないで済む。
騎士と知って向かってきたら、それはそれでそれなりの覚悟はいるのだが。

「……薬草探しか。ふぅん。どっちにしてもここらは草より樹木ばかりだ。
 そういうのは沼側……毒草の近くに……」

女の言葉に軽く思案。森の構造を説明し始めて。夜風が吹き抜けて、ハッとする。
それこそこんなところで、という気になって。

「わかった、朝になったら付き合ってやるからとりあえず今夜は移動しよう」

再度手を差し伸べる。行き先はとりあえず森小屋に向けて。
風除けのつもりで、身体を軽く触れる程度に近づけて。

メアリ > 「沼側、ですか……ありがとうございます」

ここ、という明確な場所は出てこなかったが、それらしい情報はもらえたので良し。
礼を告げ、適当なねぎらいの言葉でも添えて沼の近くに移動しようとした時。身体に触れてきたその手に
移動を促されたのだから、一歩歩き出そうと出した足が止まる。

本当は休まずにさっさと目的のものを見つけて帰りたいところだったのだけど、騎士相手に真っ当な理由で
屋根のある場所に促されては振り切って植物探しを強行するわけにもいかず。
むしろ強行し、先ほどのように犯罪云々と疑われると厄介で……

「……わかりました」

明らかな間を挟んだのち、仕方あるまいと小さくため息を付きながら、沼地方向へ向けた足を引っ込める。
その後は渋々ながらも素直に騎士に連れられその場を後に――

グスタフ > 「そうそう、言うことは聞くもんだ。それに」

相手の間を読み取ってというわけでもないが、こちらも少し間をおいてから。

「見つけるだけなら、そう難しいものじゃないさ。さ、行こうか」

なんとはなしに含んだ言い方をして苦笑い。彼女と森小屋へ向かう。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」からグスタフさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」からメアリさんが去りました。