2024/02/11 のログ
ノーマ >  
「あー……そんなんじゃ、本体で動けないねえ。
 街を破壊するか、それ以前にお断りされるか。
 なんなら、普通に外敵として扱われるか……
 でも、それでガワは死んじゃうっていうのは、そっちはそっちで不便なもんだねえ」

耐久性、という意味ではガワだけでいえば自分のほうが高そうな気もする。
そうなると、単純な強さだけの話にならなくなりそうだ。
などと、ついつい考えてしまうのは悪い癖だろうか。

「そりゃー、まただいぶ死んでたねえ。
 なに、生き返る……っていう言い方が正しいのかわかんないけど。
 生き返るのにも時間のかかり方違うわけ?」

ニンゲンの世界のスピード感がどの程度か、なんて言うものは知らないが。
それでも、貨幣が古くなってしまうとなればそこそこ経っていそうだ、とは見当もつく。
そうなると、蘇生(?)の時間にもばらつきがあるんだろうか、とまた好奇心が疼く。

「んー……ざっくり言っちゃうとさ。うちは、食べた奴の姿形やらを再現したりとかできるように作られたのね。
 だから、この顔……っていうか、見た目もそういうこと。褒めてもらえるのはありがたいけどね。
 まあ、最初がどうだったかっていうのはうちも覚えてないから、元々の素材だったのかもだけど。
 まー、もう研究してた連中もいないしホントのところを知る機会はないかなー」

詳細は自分もよくわからないんだよね、と肩をすくめる。
記憶、理性、といったものを獲得するに至るまでのことは曖昧にしかわからないのだ。
昔のことは、又聞きなどで知っている程度。
ただ、人の姿と知識を与えるためだけに再利用された哀れなニンゲンのことは忘れないでいようとは思った程度。

「……あー。一応、聞くけど。
 ニンゲンに紛れてるっぽいし。やっぱ、こういう存在って許さない感じ?
 あ、恩とか無視していいからさ。」

身の上を話してから、ふと気づいて問う。
別に気に入らない、となるのであればそれはそれでいい。
なんなら戦うのも、悪くはないのかもしれない。

「うわー、脳筋だねー。
 うちなんか、戦闘のために作られたけどそこまで戦いに引っ張られるつもりないから素直に尊敬するわー。」

なんだかんだと戦いになるとテンションが上ってしまう性質はあるのだが。
なんかソレは違うな、と思う自分の中の一部の声もあって戦闘にそこまで積極的になれないのだ。

「ああ、酒。
 それはいいな。うん、悪くない。
 店なら知ってるし……と思ったけれど、せっかくだ。
 ムメイの記憶にある店とかあったら、そこがまだ生きてるのか試しがてら行ってみたりする?」

これでなかったら、逆に面白い。
どっちに転んでも良さそうなので、そんな提案をしてみた。

ムメイ > 「そ。 なもんでこれはガワっちゃガワ
 ただし、もう云百年もやってるからどっちも本体みたいなもんさ
 不便、っつか不死者ってのはそこまで都合の良いもんじゃないんだよ
 大半はガワに引っ張られるしな」

(今の状態だったら、いわゆる人間や魔族の様に生きている部分に引っ張られる。
 基本、自意識の薄い種族だからこそ自分の様なものは稀なのだ。
 故に意識して死んだなら、それこそ一時間もかからずに戻れる。

 成程、そう言った意味では眼前の相手は手強い――これをどう超えるかもまた、道の一つだろう)

「状況による、が……不意打ちでの死亡は最短でも一週間かかって一番長かったのが七十年ちょい
 経験則で悪いが、死に方――死体の損壊状況にも影響を受けると思う
 逆に意識してから死ぬ場合は、最短で確か三分弱
 俺以外に似たようなのに出会ったことがないから、なんとも言いがたいんだがね
 俺の場合はそんな感じだ」

(自分しか例が無いから、あくまで自分の経験を話すしかない。
 ただし、話した内容は割と笑えないものである。

 また明日、と逢った相手や過ごしていた場所が何もかも消えている。
 変わり果てた場所で目覚める、そういった事もあるのだと。
 そして自分自身がどんな風に死んだのか、で蘇生までのラグが変わる。
 そう言った意味では、完全自動である代わりに蘇生のタイミングを選べないのだと返して見せて)

「成程な、再現――再現か。
 思考自身はお前さんにあるから、習得した再現するものを組み合わせたり
 そこから着想を得て、また違う何かを生み出したり……そういった事は出来るのか?」

(予想以上に奥が深く、かつ興味深い話だ。
 そういった技術ならば、或いは喪われたりしかねない技術さえも彼女は取り込めば再現できる。
 そうして、問われた言葉にはえ? と逆に首を傾げて)

「だってお前さん、別に積極的に人間を害する気は無いんだろ?
 同じ人間の社会の中で暮らしてる者として、どっちかっつったら広義の意味でお仲間だろうよ
 逆にそれで突っかかる阿呆がいるなら、俺がぶん殴るぞ」

(極端に彼女が邪悪であったりとか、或いは敵であるならば話は違う。
 ただ、彼女からはそんな感じはしないのだ。
 話した上での結論と、自分の直感からそう結論を出していた)

「おうとも、何せそれだけが生き甲斐だったもんでな。
 こいつは恐らく死ぬ前からだから、死んでも治らなかったって奴だ
 何より――ただ戦う事しか出来ないって言ったって、何処まで強くなれるのか面白いだろうよ」

(極まった脳筋がここにいた。
 馬鹿は死んでも治らなかった、と自分で言う通り
 それが一つの生き甲斐であり目標だからこそ、自分はこうしているのだと笑って見せた。
 それこそ、子供のように屈託のない笑いだ。)

「よし、んじゃ行ってみっか。
 隠し場所はまず見破れない場所だろうし、良い場所だからな
 気に入ってくれたら嬉しいぜ」

(先ずは洞窟の出口行くかー、と声をかけて彼女と共に歩き出す。
 良い女で面白い相手に出会えて、共に酒を飲みかわす為に)

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 洞窟」からムメイさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 洞窟」からノーマさんが去りました。