2023/12/23 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」にデンブルさんが現れました。
デンブル >  
 森林地帯 午前
 既に冷たい空気が流れ込み、雪がちらつく
 北は既に雪で覆われているだろう。
 鋼で覆われた身であったなら、きっと冷たく凍てついた層を帯びていたに違いない。

 デンブルは人の形 幼い姿 どこへ行っても変わらない黒の衣は季節感も場の雰囲気も壊しているかのよう
 しかし 自身はそれでいいと感じている 肉の一枚のように扱うそれらが浮いていたとしても
 罷り通るものがあればどうでもいいと感じる。

 ブーツが踏みしめる枯れ葉と土の感触
 寒いを想うほどこの心臓は弱くはなく、ただ熱い血流から出る吐息が白く染まりやすい
 まるで煙草の煙のように白く濃くふわりと出ていた

 そして現在
 その下には、まるで酔っぱらったように突撃をしてきていた大型の獣が一頭
 デンブルの“敷物”にされている。


   「冷える分、媚薬効果のある果実を貪って躰を温める、か
    それで阿呆になって俺に向かってきたのだから、意味がない。」


 毛皮を有する大獣は身が一部焼け焦げ、体には大きな杭が突き刺さったまま絶命している。
 デンブルはその杭に背を預け、足を組んでいた。
 大量の肉 腹を満たすには丁度いいものの、それは“良き剣を握る剣士”
 “硬き鎧をまとう守護者”に比べ味気なくも見える。
 媚薬漬けの肉を食めば、少しは楽しめるか、と鼓動が熱くなるのも一興なのかと考えている。
 

 

デンブル >  
 山の中 鋼の窟
 其処とは違う空気と匂いはいつまでたっても鮮度は変わらない。
 獣臭 血匂 だんだんと冷えていく足元の毛むくじゃら
 久しぶりに見る景色と感触は未だ色褪せない。

 少しばかりそんな時間を頼むと、半灼けの骸
 背中を任せていた杭のような剣が消え、刹那 大きな影が獣を覆う。

 噛み砕く音 呑みこむ音 そこまでいって造形は人の形
 幼い少女のそれのままであり、やはり噛み応えの無さは物足りないか。
 粥やすりおろしとまではいかないものの、ペロリと舌をなめずれば伸びをして剣尾がゆらりと伸び。


   「どこに行くかな。」


 森林地帯を抜け、媚薬の森
 魔女の住処でも覗いてみようか
 金貨の山で眠る竜ほどではないものの、珍しい出来事を竜が嫌うはずもない。
 そのまま黒角黒衣のデンブルは、のんびりと気まぐれな散策を続けるだろうか。 

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」からデンブルさんが去りました。