2023/10/26 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」にモルガナさんが現れました。
モルガナ > うっそうと茂る森の中、僅かな獣道を切り開き、奥へと進んで行く一団。
その地形上、大多数を引き連れることが叶わぬ場所にあって工作部隊を中心とした編成の戦闘にモルガナは歩み部下を指揮する。

森林方面への野営地の構築。

民が活動しやすいよう、騎士団を率いて自ら現地に赴き、周囲の魔物を己を初めとした少数精鋭で掃討した上で構築を指揮する。
先んじて調査した”烏”の報告によれば、一つ巣穴を潰せばそれで周囲の安全は確保されるが、
討伐後の構築のタイムラグは少ない方がいいという提案を受けての出陣だった。

部隊をいくつかのグループに分け、それぞれに指示を出すと自らも周囲の哨戒に動き出す。

「貴方達は己の仕事をまっとうなさい。
 私の部下に仕事の分類から区別はありません。
 貴方達は私に出来ないことをやってくださいます。

 それとも、私にここまで来て何もせず、ただ退屈に過ごせとおっしゃるので?」

戦力としては換算できない工作部隊の指揮官から、せめて哨戒も手伝いたいという進言に対し
己の仕事をおろそかにしてはならぬと告げた上で微笑み、その場を後にする。

いざ巣穴へ討伐に行けばいたのは弱小の魔物ではなく中型のドラゴンが三頭。
早々に仕留めてしまえば残党も確認できず、思ったより拍子抜けだった女騎士は、
さて気の強い獲物でも来ないものかと周囲を散策して回り。

女騎士の放つ気迫そのものが、野営地から並の魔物を遠ざけて、構築を円滑なものにしていって。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」にエリビオさんが現れました。
エリビオ > ドラゴンを見た……との住民の目撃情報からギルドへの依頼。
真偽を確かめその住処を見つける依頼を受けた少年は未開拓地をむかう。
そろそろ冬に迎えるというのに生い茂る背丈高い草を風まとわせた手刀で切り払い。
潜ること暫く進めば切り開かれた野営地に辿り着き。

「……兵隊?実地訓練ってやつかな?」

木を切り倒し根を引き抜き忙しなく行き交う兵たちの姿を見ながら歩み寄り。
自分の依頼と関係あるだろうかと声を描けようとした矢先。
高い女騎士の指示がここまで聞こえたものだから。それも既知なる人だから。
思わず遠目のその姿に微笑みを浮かべるのだった

「モルガナ様はいらっしゃいますか?近くに足を運んだので忙しくなければご挨拶を」

軽い情報集めからご挨拶に変更。近くの兵隊長に掛けて出方を伺う。

モルガナ > 『……ああ、マキシエクスか。よく一人でここまで踏み入れたものだな。』

声をかけられた兵隊長は一見すれば軍行動に介入してきた冒険者に対して
一瞬だけなんだ? という顔をすれば指揮官の名前が出てきたこと、
そしてどこかで見覚えがある顔と首を傾げた末にその名を思い出す。

『今から哨戒に行かれるようだ。よかったら同行を頼めないだろうか。
 何分今回は野営地の構築、同行している兵力としては多くなくてな。
 私の方から頼まれたと、いや、モルガナ様なら君の顔を見れば許可も何もないか』

 頼む、と兵隊長は貴方に行先を指示して後を追ってもらうだろう。

「……ん? あら、エリビオではありませんか」

 それから追いかけてしばし、あなたが女騎士の姿を認めた直後、
 足音も聞こえる前から、よく観察すればサーベルの柄に手をかけていることが分かるだろう。

 そしてあなたの存在に気づけばサーベルから手を離す。
 もし少しでも敵意、害意があれば感じ取り、振り向きざまに両断でもしていたのかもしれない。

「ギルドの依頼かしら。ここはそこそこに奥地のはずですけれど」

 やはり、学生ながらに様々な仕事をこなしてきただけのことはあるなと、
 評価をまた改めて。

エリビオ > 「ああ、あの時の……ええっと。名前は忘れたけれどお久しぶりです。
 誰でも踏み入れる場所ならお金はだしてくれないよ。
 誰でも踏み入れない未開の地だからこそ冒険者って職業が成り立つんだ。
 ……ってギルドマスターから聞いた。

 ――哨戒って見回りってことだよね。いいよ。どうせこの周りを歩かなくちゃいけないんだ。
 色々と支援してもらってるしモルガナ様の弾除け役にでもなるさ。」

軽口を叩きつつその歩みは野営陣地の中へと。
警戒心露に柄に手を取る相手に、こちらは軽く膝を折り曲げ腕を胸に押し当てた。

「お久しぶりですモルガナ様。周辺の村でドラゴンが目撃された、という情報の真偽を確かめにきました。
 お元気そうで何より」

緩やかに直立すれば改めて周囲を見渡して。

「凄いね。戦争でもおっぱじめるみたい。これ全部私兵?」

モルガナ >  名前を憶えていないといわれると苦い顔の兵隊長。
 だが怒っている様子はなく、知らぬ者が知らぬとはっきり言うことを叱らぬだけの度量はあるらしく。

『そう言うのは正直に言うもんじゃないぞ……?

 ああ。新兵なんかは雑用だと勘違いすることもあるが、
 モルガナ様はああして自ら率先して行われる。
 哨戒は団体である軍を護るうえで重要な初期警戒だ。

 だから、弾避けになる以上に、モルガナ様と共に軍の目と鼻になるほうを優先してくれよ』

 でないと支援してるモルガナ様に顔向けできんだろう? と諭して
 貴方を送り出すだろう。

「ああ。なるほど。あのドラゴンはそういう……。
 すみませんわねエリビオ。そのドラゴンなら別の魔物の巣穴を乗っ取っていたようで、
 多分私達が討伐したものじゃないかと思いますわ。

 ギルドには仔細を記した書簡を送っておきますから、報酬だけは受け取っておきなさいな。
 調査依頼には、ドラゴンが既に討伐された折の但し書きはなかったでしょう?」

 常在戦場。たとえ陣地の中にあっても軍に含まれない気配、足音への警戒を解きながら、
 貴方の作法を認めて、内容を伺えばあら、という言葉と共にそんなことを告げる。

「戦争であればもっと精鋭を引き連れますわよ。
 ああでもあの兵隊長は良く部下を見てまとめているから、戦力以上に期待しているところもあるのだけれど。

 今回はそれこそ、冒険者達も利用する自然地帯探索における野営地の構築ですわ。

 軍とは、ただ攻め守るだけでなく、民や冒険者の為に動くこともあるんですのよ」

 簡単にここでの活動を告げて、軍であるならば戦いのみが職務に非ずと、
 兵隊長の才能も織り交ぜて伝えて。

「戦争といえば、この間浴室でセックスしていた時に聞き忘れましたけれど、
 エリビオはアスピダ攻めに関してはいかがします?」

 と、兵士が聞いてるかもしれないのに言葉を選ばずぶちまけながら、
 アスピダ、近年不穏な空気が漂う渦中の名を告げて。

エリビオ > 「おお。何も謝ることないじゃないか。近隣の住民を不安せしめる悪獣を倒したんだ。貴族としての仕事をしてるよ。
 それで、できればその証左のなにか残ってればくれないかな?市民にとっては書面よりドラゴンの牙でも翼でも明確な形が残ると安心するんだ」

軽く手を打ち鳴らして喜びを体現し。

「結構数がいるように見えるし、装備もよさそうなのに、精鋭じゃないんだ。
 どちらにせよ。今はドラゴンに成り代わる別の魔物を倒そうとしてるのかな?
 治安維持はありがたいね」

その間も具に眸は油断なき仕草に少しだけ細身を帯びてゆくが。
不意に目を瞠って赤くする。

「や、そんな大っぴらにセックスとか言っちゃだめだって。
 ――アスピダ?あの城塞だっけ。何がなんでも落とそうとしているし。逆に落とされないように必死になってる感じ。
 単に攻め口を作るってより、あの砦自体が目的な気がしてきたよ」

熱帯びた目元を指背で軽く擦ってから顔を取り繕い。

「そのアスピダとこの野営地がなにか関係あったりして?」

モルガナ > 「生業に介入した行為がたとえ意図的ではないとはいえ、謝罪の言葉を挟むのは知った仲でも礼儀でしょうに。
 ああ、それなら牙を以てお行きなさい。それであれば一人でも持ち歩けるでしょう。
 そちらのほうにも書簡を後から綴って添えておきますから、エリビオが先んじて村に送り届けてくださいな。

 しかし、普通であれば冒険者なら、ギルドのやり取りだけですませるのに、
 きちんと民のことも考え動けるのは良いことですわ。」

 ただ仕事上のやり取りをするのではない、書面の先の民の心情を鑑みることに微笑みを浮かべて。

「装備とは攻めるだけでなく、兵士を守るもの。
 我がミナスジェイラスの兵達は守りを固め、生存率を高め、結果経験を高めることで
 他の領地の兵より練度を上げていますのよ。

 部隊長級には、並の騎士団長より良い装備を下賜していますもの。

 後の、他の魔物対策に関しては、この場に構築される野営地を利用する方々にお任せしますわ。
 私達があまり狩り過ぎると、冒険者の仕事もなくなるでしょう。」

 開発、財力。それ等が伴って部下の育成だけでなく生存率の考慮にも余念がない。
 敵の殲滅よりも戦線の維持、防衛に秀でた家は確実な戦果を示していて。

「あら、私とセックスしたことは恥ずかしいことですの?
 私はきちんと……、相手にしても恥ずかしくない方を選んでるつもりでしてよ?

 あの砦は、落したいというより、反抗勢力の根城になりつつありますからね。
 そろそろ叩いておきたいのと、色々ときな臭いんです。

 相手が必死なのは、最近出てきた魔導兵器と照らし合わせれば、
 砦の中で何か策を練っているんでしょうね。

 もしかするとギルドにも応援要請があるかもしれませんが、これまでにない大規模な戦いになると思います。

 ……我がミナスジェイラスも参戦は検討していますが、エリビオ。
 貴方は現在の自分の能力を鑑みて、私に対する義理立ては排して参戦を検討なさい。

 このミナスジェイラスにあっては、命を投げ出すことは美徳に非ず。
 泥を啜ってでも生き延びようとする者にこそ栄光は得られるものと心しておきなさい」

エリビオ > 「そこまで殊勝なこと言ってるんじゃないよ。何事もわかりやすい形ってのは大切ってこと。
 それでみんな安心してくれれば良いじゃないか。

 ……うーん。精鋭ってのは装備じゃなくて中身の質ってこと?
 貴女の精鋭はもっと強いってことかな?
 狩りすぎなんてことはないさ。魔物を狩るだけが仕事じゃないし。
 きな臭い争いごとが多いし、ガンガン害獣は狩っちゃってよ。」

炊飯の煙が昇り、木を切る音や杭を打ち付ける賑わしい音を楽しげに見つめながら話を続け。

「いや、羞恥心の問題だって。
 こんな開けた場所、どこで誰かが聞かれているかわからないじゃないか。

 反勢力の根城ならば叩きたいのはわかるけれど、なんとか話し合いで解決できないものかなぁ。
 過激派だって言ってもドラゴンや魔物と違って対話できるんだから。
 そういう意味で俺はその騒動については中立だよ。
 義理も無理もしないから安心して。でも、貴女が無事でいてくれることを祈るよ。」

饒舌に語りながらゆるりと相手に振り向いて。

「ところでさ。さっきからすっごい殺気じみてるけれど。
 もう少し力抜いたら?ずっとそんなんじゃ疲れるでしょ?」

薄く小首を傾げて尋ねかける。

モルガナ > 「大切だと思う事と実行するかどうかは、案外違うものですよ。
 実際実行できてる方は少ないですし、そこまでの仕事を依頼されてないと憤慨する方もいますしね。

 精鋭じゃない、という意味ではどちらもですわね。
 ただ、今回の編成は工兵メインですから、支給している工具類は
 ドワーフの中でも名工と呼ばれる物に依頼した品を与えていますわ。

 武具、と言う意味でも、戦闘能力、という意味では工兵ですしね。

 それとエリビオ。害獣、というのは語弊がありましてよ。
 魔物も生物、この自然地帯に生息する実りの一つです。

 それを害獣と定義づけ、人の事情で駆逐し尽くすは傲慢。
 そして、その害獣がいることで他の魔物の拡大を抑えている可能性もあるんですのよ。

 それに、脅威がなくなった時、人は良く健やかに過ごすとは限りませんもの」

 言葉に含みを以て、ただ無為に魔物を滅ぼし尽くすことが上策ではないのだと告げて。

「可愛いことを仰いますわね……♡
 私は一向にかまいませんし、エリビオが立派なますらをぶりなのを人に見ていただくのは好ましく思いましてよ。

 ああでも……、……エリビオの逸物を見て自信を失う兵士が出れば、
 士気に影響が出ますわね。やはり抑えておくことにしますか。」

 モルガナと一夜を共にしたい、そう思う兵士がいることは想像に難くないだろう。
 そういう兵士の士気がそう言う理由で落ちるのは、と。
 なんか理由がひどい。

「理想はそうなんですがね……。あのアスピダにおいては不可解なことが多いんですのよ。
 死んだはずの傑物が指揮を執っていたり、以前と明らかに様子が変わっていたり。
 そもそも中に入ろうにも全て囚われてしまったり。

 まるで、戦うこと自体が目的であるかのような徹底抗戦ぶりですし、
 それに充てられて集まって来た反抗勢力達は一様に鏖殺の覚悟。

 気運としては交渉をとうに通り越していましてね……。」

 殺気、と言われれば、ふふ、と微笑んで。

「あら、私は大丈夫ですわよ。戦場にあっては二日ぐらい寝ないこともございますし。
 それに、既にここ。包囲されてますもの。
 工兵の工作音に敵意がないと感じているんでしょうね。
 中々の数のゴブリンが周囲に殺気を隠さず潜んでいますわ。

 まあ、いつものことですわ。後一刻こうしていれば、獲るものより被害多しと去っていくでしょう。
 ゴブリンって、低能に思えて意外と聡いんですのよ?

 それに本来は味方には分からぬように向けているんですけれど、
 エリビオの様に気づく者は中々いませんのよ?
 エリビオも、心身を研ぎ澄ませていけば、いずれ小さな村を越える範囲の殺気や気配を悟れるようにもなりましてよ」

 片足を組みながら、緩やかに微笑んで膝の上に頬杖を突く。
 鋭い感覚で、野営地を越える圏外の殺気を悟り、部下が安全に陣地を作成する為の安全圏を形作っていて。

「部下や民を守り、常に配慮し、誰よりも責務を背負い、
 彼等にそれを気づかせず義務を果たす。

 高貴なる者の務め(ノブリス・オブ・リージュ)とはそう言う事」

 そう言って、手招きをして、近づいてくれば耳元で

「……私をいつか甘えさせてくれるのでしょう?
 であれば、私を気遣うだけでなく、行いの意図も学びなさい。
 出来るようになるまでは、甘えるのはエリアスのほうですわよ」

 普段名乗らぬ貴方の名で囁いて、頬に口づけを落として