2023/08/14 のログ
ユーゴ > 武器越しに肉を絶つ確かな感触がある。
薄暗い中でも視認できる、血液の色も。
にも関わらず、怯む様子が一切見えない相手に思わず舌打ちをしかけ――
ずるりと、肌を這い上る肉の感触に、ヒュ、と喉の奥で空風が鳴った。

絡みつくそれを引き剥がそうとするも、衣服の下を潜られては当然上手く行くはずも無い。
切り落とそうとした矢先、白刃を蹴り飛ばされ硬い音を立てて岩肌を細剣が滑る。
次の手段を、と意識を切り替えたのとほぼ同時、再び視界に差し込む桃色の光源。

「!」

思考をする余裕も、視界を閉ざす猶予も、瞬く間に奪われていく。
遂には、衣服越しに引き剥がそうとしていた手も、体の力ごと弛んでしまうのだろう。
辛うじて残る意識が、詰るような視線だけを相手へと差し向け。

タレイア > 「ん、問題なく効くようで」

己の術が彼へと通じたことを確認しながら、視線には仮面越しに微笑みを返す。
自由には動かせぬ手脚は触手たちの動きに合わせて軽く揺らされて
衣服乱しながらその肌の上、体液滲ませる肉色が滑り、舐め回すよに動く。

「別に逃がしてあげてもいいんですが……
 ああ、でも、お仲間がいるんですよね。
 面倒ごとは正直嫌ですし……実験がてら遊んでいきましょうか」

一旦大人しくさせた後の彼の処遇について、独り言と、結論。
口を開くようにと催眠ごしの命令を与えてやってから、己の懐漁り。
取り出すのは魔族用に作っていた媚薬の小瓶が一つ、それを唇に当てて、流し込み。
即効性のそれの効果は肉体と精神どちらにも発情促す一般的なもの。

「――人間だとかエルフ相手だと、どのようになるのか気になりましてね」

ただのけだものとなるほど強烈に効いてしまうのか。
それとも逆に効果は出ないのか、普通と変わりないのか。
口止めと研究心と遊び心から思い付きのように。

ユーゴ > 残る意識は抵抗を試みるものの、四肢は真面に動かす事も出来ず為すが儘。
肌の上を這う濡れた感触に悪寒に似た感覚が神経を駆け上り、
薄い皮膚の上を滑る度、小さく身体が跳ねる。

「――――……っは、なせ……ッ」

何とか悪態を吐いたのも束の間、己の意志とは関係無しに唇が開いて行く。
先の台詞にも、宛がわれる小瓶にも、本能が警鐘を打ち鳴らす。
然し、流し込まれる液体を吐き出す事は出来ず、二度三度、と喉を震わせ飲み干してしまい。
ふ、と濡れた呼吸を落としながら、怪訝に表情を歪める。

どのように、とは――

「――――――…………!」

瞬きの合間に身体の内側から沸き起こる熱に、薄水色が見開かれた。
下手をすれば、思考ごと持っていかれそうな見知らぬ情欲。
それの原因が今し方飲まされた液体だとは、細く繋ぐ意識でも理解出来る。
既に熱に濡れ始めた薄水が怒気を孕んで男を睨み付け。

タレイア > 「余程効いたようで……純粋なエルフですか?
 それとも別か、混ざっているようにも……」

そもそも実験対象がどの様な存在かはっきりとさせねば
推論というものたてても仕方なく、前提を確認する問い掛け。
そんな言葉に答える余裕がないほどに発情高まっているのは
今や見ているだけでもはっきりとわかるほどなのだろう。

「さて、まあ、時間はたくさんありますからね」

ゆっくり確かめていけば良いだろうと、語って。
ローブが揺れれば、幾本もの肉色たちがくねり、揺れる。
形状も大きさも様々、光を受けて伸びる影がすっかりと彼を覆い。
それは捕食の一瞬手前の光景、めいた、そんな――……

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