2024/12/18 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道「まれびとの道」」にシアンさんが現れました。
■シアン > メグメール(喜びヶ原)街道「まれびとの道」。
乗合馬車停車駅。
王都へ、或いは港湾都市や神聖都市へと伸びていく大きな道にぽつんと立った小さな停留所。
一昔前にはこの辺りにも小さな宿場町があったというが今ではすっかり寂れてしまっている。
残っているのは屋根やら壁やら崩れた廃墟が幾つかと掘っ立て小屋のようなこの駅舎が一つ。
一応ここにも人が居れば馬車は止まる。筈が……
「来ねぇなぁ」
古ぼけた時刻表に記載された到着予定時刻はもう随分と過ぎている。
遠征の帰り道のんびりてくてくと歩いていた折ここを見つけて期待もせずに待ってはいたが、やはりだ。
炭をセットしたソロストーブで湯沸かししてコーヒー淹れて休憩し、もし来たら幸い、程度だったので落胆も少ない。
砂糖をたっぷり入れたコーヒーをまた一口啜ってから適当な場所においてうんと伸びをし、空を眺める。
「うん、いい天気。これならまぁ歩いて帰れるだろうよ」
行きはいいのに帰り道で雨風、場合によっては雷、季節によっては雪に見舞われる、
なんてことが何でか多い身の上にしては珍しい空模様を眺めてはぽつり独り言。
もう少し足腰休めてから出発しようと決めたら足を組んで、懐中時計をしまう代わりに葉巻を一本取り出しては炭に押し付けて着火し、もくり、濃い紫煙を漂わせて一服。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道「まれびとの道」」からシアンさんが去りました。