2024/08/18 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道「まれびとの道」」にジェイクさんが現れました。
■ジェイク > 王都から離れる事、数刻。近隣の村落に通じる街道。
普段から人の往来が多い道を遮るように柵が設けられ、
脇には幾つかの天幕が建てられて、簡易的な陣営の趣きを為していた。
街路に立ち、通行する馬車や通行人を差し止め、積み荷や身分の検査を行なっているのは王都の兵士達。
曰く、最近、山賊や盗賊の類が出没するために検問を敷いているという名目であるが、
実際は隊商からは通行税をせしめ、見目の良い女がいれば取り調べの名を借りて、
天幕でしっぽりとお楽しみという兵士達の憂さ晴らしと私腹を肥やすための手段に他ならなかった。
「――――よし。次の奴、こっちに来い。」
でっぷりと肥った商人から受け取った賄賂を懐に入れて、隊商の馬車を通せば、
列をなしている次の順番待ちの通行人に近寄るように告げるのは一人の兵士。
何よりも厄介なのは、彼らが紛れもない王国兵士であり、市井の民が逆らえない事だ。
そして、その事を理解している兵士達は、国の為ではなく利己的に民を食い物にしている最低最悪な屑揃いであった。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道「まれびとの道」」からジェイクさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道「まれびとの道」」に幻燈蝶さんが現れました。
■幻燈蝶 >
街道に沿って設けられた簡易宿の数々。
その中でも、王都に程近いこの宿はそれなり以上の規模を誇っていた。
乗合馬車の停車駅と、道行く旅人のための商店も併設されており
多くの商人や冒険者、旅人達が利用する宿。
客室もきちんとした寝台が置かれており、これから旅する者、ここまで旅した者の疲れを癒す。
そんな宿の客室のひとつ、中の客は既にもう寝静まっている中。
ふわ――ふわ――。
灯りの落ちた室内、そこに薄っすらと赤紫の光が舞う。
夏の暑さを避けるために、開いた窓辺から入って来たそれ。
魔物や野党に対する警備は雇っているが
それは、大きめとは言えない一頭の蝶を対象とはしていない。
だから、何の忌憚もなく、その黒い薄片は寝室に忍び込んだ。
寝台から聞こえるのは、客の寝息だろうか。
それ以外は聞こえない、静かで真っ暗な室内。
その中に、まるで火の粉のように赤紫の光が舞う。
雪のように深々と静かに、幻燈の鱗粉が舞っている。
あまりにも静かで、それ自体が夢のような風景。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道「まれびとの道」」にスローネさんが現れました。
■スローネ > ひとつの仕事を終え、次の仕事先に向かう途中のしばしの休息。
実入りの良い仕事ではあったが、体力精神的にハードな仕事だったことは否めず、いつもであればそこらの安宿で済ますところをそこそこ奮発してこの宿を選んだ。
規模の大きなこの宿は魔物や賊といった脅威への備えがしっかりしている。ここでなら窮屈な鎧を脱ぎ存分に英気を養うことができるだろう。
疲れた身体に、安全安心な宿。意識が睡魔に堕ちてしまうのも間もなくのことだった。
暗く静かな部屋の中。音もなく舞う一頭の蝶の存在には気づく由もない…。
■幻燈蝶 >
黒猫の冒険者の枕元にそっと翅を休める。
そうすれば、雪のように、雨のように彼女に降り注ぐ赤紫の光。
それが、どのような夢を紡いで
どのような悍ましい体験を形作るのか
それは寝室にいる蟲と、娘だけが知っていればいい話で。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道「まれびとの道」」から幻燈蝶さんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道「まれびとの道」」からスローネさんが去りました。