2024/05/06 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 旧道」にツネオキさんが現れました。
ツネオキ >  
西日がすっかり落ちて月がゆっくり真上に向かっている。
まれびとの道ならまだ街灯が灯って人通りも多いが……
旧道(ここ)では街灯も疎らで灯っていないものもあれば人通りさえとんとない。

「あちゃー……」

近道になるから通ってみたが遠回りをすべきであったと頻り後悔するがもう遅い。
近隣の村々に説法しにいった帰り道。
村に泊まるか、まれびとの道を行くかどこかの宿場町で一泊するにしても、
今から戻るにはそれなりの距離を歩いてしまったから残りを歩くしかない。

「みづらー」

サングラスを外して弱視の灰目をぐぅ~っと細めても中々道路の輪郭が掴めない。
月明かりは三日月では頼りなく腰に提げたランタンも何とか足元は照らすものの、
少し向こうを見遣れば闇で左右を挟む山林などはてんで見えたものじゃない。

「しもたわぁ~。しかも寂しいねんなこういう時な~も~~~……」

暗~い夜道を一人っきりで歩いていると不安な気持ちがふつふつと湧き上がるものだ。
盗賊だの山賊だの魔物だの何だのは別に怖くも何ともないのだが、こう、本能的なものだろう、おそらく。

「あれやんな、一人暮らしすると独り言増える言うけどまさにこれやんな。ちょい違うかもやけど~」

ぶつくさぶつくさ、ひとりごちながら歩いている。

ツネオキ > 幸いにも、賊やら何やらに出会すことなく。何ならちょっとぐらい出てきてくれた方が寂しさも紛れたのだが出会すことなく一人ぶつくさと独り言やら愚痴やらを垂れながら暗~い道を歩いていった。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 旧道」からツネオキさんが去りました。