2024/03/17 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 冒険者ギルド出張所」にカルロスさんが現れました。
■カルロス > 空にまあるい月がかかって大分経つ頃。
まれびと街道に沿って立つ冒険者ギルド出張所は、今日は何故かとても混み合っていた。
男女交じり合っての冒険者のパーティが複数、ソロも含めればとても今ある宿泊部屋では足りそうにない。
そこで声を張り上げているのは、一人の男。
灰白の長髪に、黒のロングコートを着た筋肉質な男。
「だーからァ、部屋は女優先つってるだけだろうが!
ごちゃごちゃ言ってねえでそこらへん雑魚寝しとけ! 怪我してるやつはとっととそこらへんの毛布使って寝っ転がってろ!」
『仕切ってんじゃねえぞクソヤロー!』
『俺らもベッド使いてえんだよ!』
『こっちはアスピダ方面から戻って来たばっかなんだぞ!』
「うるせええええ! ならお前らベッドで抱き合って寝れんのかああ!?
イカくせえ野郎同士簡易ベッドでぎゅうぎゅう抱き合って寝れる奴だけ挙手しやがれ!
俺と添い寝できる野郎は前に出ろやああッ!!」
『願い下げだバカヤロー!!!』
『添い寝するなら女がいいにきまってんだろ!』
『なんなら女の間に挟まれてえよ!』
『カルロース、俺はイケるぞー!!』
ぎゃあぎゃあと男たちの罵声を浴びせ合う声が響く。
「うるさーーーい!」と階段を上がっていく女冒険者たちも怒鳴り散らし、今日の出張所はいつにもまして騒がしい。
どうせこの騒ぎも長くは続かないのだ。女たちが去ってしまえば後は男たちで酒をあけて、摘まみを持ち合って、色の話になるだろう。
やれどこの娼婦がいいとか、やれどの女冒険者を抱きたいだとか、そんな男ならではの話だ。
めいめい雑魚寝のスペース確保に走る中、カルロスと呼ばれた男もまた毛布を受け取って端の方にスペースを確保する。
俺はいけるぞとか言っていた男からは対角線にしっかり離した。
「毛布受け取ってねえやつはちゃんと言っとけよー」
と、時折そんな声を上げて。