2023/12/30 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道「まれびとの道」」にサウロさんが現れました。
サウロ > (昼間は活発な人の往来も、陽も沈めば静かなものになる。
 等間隔で灯される明かり。簡易宿の近くには温かいスープや簡易食、
 ホットワインなどの酒を振る舞う露店もあり、夜飯のでない宿外で買っていく者も見受けられる。
 魔物避けが施されているとはいえ、夜間には野盗も動く。

 鎧を纏い、剣と盾を武器として持つ青年もまた簡易宿からの依頼を請けて警戒と見張りをしている。
 この簡易宿を利用している中に尊き血筋の者がいるのか。
 あるいは懐の温かい豪商か。
 専属の護衛はついているだろうけれど、そういう人物が利用する時には野盗なども寄ってくることが多いからと。
 頼まれてしまったものは断れないので、他に依頼を請けた冒険者と共に、簡易宿の周囲を哨戒している。)

「────ふぅ」

(吐く息は白く、頬を掠める風は冷たい。
 寒さはあるが耐えられないほどでもない。
 金糸の髪は冴え冴えと輝く月明かりに反射して煌めいて、碧い瞳が簡易宿の上を見上げる。
 一応、天井や屋根からの侵入も考えられるが、登ろうとする者がいればそれはそれで気付けるだろう。
 今の所、異常はない。)

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道「まれびとの道」」にイェフィムさんが現れました。
イェフィム > (そんなほかに依頼を受けた冒険者の中に一人、銀の髪の少女が居た。
 白く細い指先を赤く染めて、
 それを擦り合わせながらほうっと一つ息を吐いて、
 すん、と小さく鼻を鳴らすと同じように冷えた頬を両手で擦った)

「っさむ…。」

(騎士服に身を包みその上にローブを纏った程度の装い。
 見張りに立っている少女の姿は屈強な男たちの中では少し浮いて見えるだろうか。
 二の腕を擦りつつ、剣に手をかけてあたりを見渡しながら、
 少しでも熱を生み出そうと震える身体で、今のところ異常なしな周囲を警戒していた)

「……くしっ。」

(思わず小さくくしゃみを一つ。
 白い鼻先を赤く染めながらくるり、と振り返ると、
 見覚えのある青年の姿に、おや、と声を漏らして)

「お兄さん久しぶり。」

(と、簡単な挨拶を)

サウロ > (自分以外にも何名か交代で依頼を請けているという話は聞いていた。
 声を掛けられて振り向けば、月明かりと簡易宿付近の外灯に薄っすら照らされる銀の髪。
 目線の高さは170台後半にさしかかるサウロと同じくらいの女性。
 平均以上の男性と同じくらい上背のある中性的な彼女は特徴的で、見覚えがある。
 何度か顔を合わせ、言葉を交わした記憶も。
 とは言え、会うのは久々だろうか。)

「奇遇ですね。えぇと…、貴女も依頼を?」

(確か彼女の名は、と思い出そうとして、そういえば名を聞いたのはもう一つの姿の時だった。
 自身の特異な体質について、隠しているわけではないが、大っぴらにしているわけでもない。
 なので少し言葉尻を変えて、他にも見張りをしている冒険者の男たちにも軽く目礼をして。
 先ほど聞こえたくしゃみは、彼女のものかと、防寒性がやや心配な姿に眉を顰める。)

「大丈夫ですか? まだ露店もやっていますから、温まった方がいいですよ」

(夜間の見張りは寒さとの勝負だ。
 冷えは女性の敵だろうと、宿の近くにある露店を指す。)

イェフィム > (さすり、さすり、と、纏ったローブの下で二の腕を擦った。
 同じくらいの目線、その青い瞳は、やはり見覚えのあるものだった。
 見知らぬ顔の中に見覚えのある顔を見つければ、
 どことなく嬉しそうに少女は微笑みを浮かべた。
 前に会ったのは確か…。と思い出して)

「前も確かこうやって…………簡易宿で会ったっけ…?」

(その時にある意味忘れられないこともあったわけだが。
 さらに言えばその後も会っているのだが、少女はそれを知らない。
 その時のことは大々的に言えるものではないので、
 少女はちょっと思わせげな沈黙を交えて緩い笑みを浮かべて見せた。
 すん、と小さく鼻を鳴らすと、青年の指さす先を見れば、うーん、と唸り)

「いや、そうなんだけどさ…。
 今のこの状態で中途半端に身体温めたら多分寝そうな気がして…。
 交代までもうしばらく我慢しておこうかなと…。」

(寒空の下でうたた寝なんてできないし。
 そう語る少女の瞼は中途半端な位置で留まっている。
 確かに女性に冷えは大敵なのだろうが、仕事と天秤にかけたら自分の身体は二の次なようで)

サウロ > 「それは……そう、ですね」

(サウロにとっての以前は少女の時に一緒に甘いものを食べた記憶だが、彼女にとってはそれより前か。
 その時の記憶を思い出せば、時折記憶が書き換えられてしまうサウロには、より淫蕩なものとなっていて、
 それが現実だったか虚飾の記憶かも判断しかねて、口元に手を当てて目線を逸らした。
 緩い笑みを浮かべる彼女に対して困ったように眉尻を下げ、咳払いをしてから帰ってくる返事には顎に手を当てて思案し。)

「そういうことですか……。
 休憩や交代までまだありますし、寒さで動きを鈍らせるのも危険ですよ」

(低体温になればそれはそれで凍傷の危険もある。
 少し待っていてください、と告げて、一度彼女の下から離れていく。
 屋台の店主に声をかけ、スパイスをやや強めにした辛みと旨味をぎゅっと詰め込んだ根菜のスープを木の器に注いでもらい、それを持って戻ってくる。
 彼女の前に差し出して、どうぞ、と。)

「スパイスを少し強めにしてもらったので、眠気覚ましにも効きますよ。
 それでもどうしても眠気がきたら、言ってください。貴女の分も請け負います」

(騎士として請け負ったことを投げ出すのは矜持に障るかもしれないが、
 だからといって体調を犠牲に無理をすればいいというものでもないと言うように。
 サウロからすれば、以前奢って貰った返礼も兼ねている。)

イェフィム > 「あはは…、ごめん、思い出させた?」

(なんというか、これなら下手に突かないほうが良かっただろうかと。
 少女としてもあの日の自分はまぁ、ちょっと悪乗りしていた部分もあった。
 青年が口元に手を当てる様子を見て、此方は頬を指先で搔きながら視線を泳がす)

「うん、そういうこと。
 でもああいうのはありがたいよね。
 こういう場所でも温かいものが胃に入れられるのは。」

(こうなる前に、指輪の使い方をもっと身に刻んでおくべきだった。
 そう思っても今としては遅い、今度一人でいるときにでも練習しておこうと思った。
 少女としてはそこで話題が終わっていても仕方ないと思ったのだが、
 青年が少し待つように言ってくれば小首をかしげるも、
 大人しく青年が何かを持って戻ってくるのを待っていた)

「え。いや、そこまでしてもらうわけには…。
 ……って言っても、それを無駄にするのも勿体ないか。
 ……うん、じゃあ今回はありがたくいただいておくよ、ありがとうございます。」

( こちらとしては親切を受ける理由がないと感じているのだが、
 せっかくの温かいスープをこのまま冷やすのも…という気持ちが先立った。
 胸に手を当てて一礼した後、木の器を受け取ると、手の平にじわじわと温かさが伝わってくる。
 それだけで冷え切っていた指先はジンジンと熱を持ち出し痺れるような感覚を覚える。
 ふーふー、と息を吹きかけてから器に口をつける)

「ここまでしてもらって寝るわけにはいかないな……ッあち…。」

(まだ熱かった様子。小さく舌先を出して、小さく小さく呟いた)

サウロ > (少しばかり困ったように眉尻を下げながらあえてそれについて話題にすることはせず。
 取りに行ったスープを彼女へと差し出せば、無下にすることなく受け取って貰えたことに安堵する。
 これから更に気温ががくんと下がる、ということはないだろうがそれでも冬なのだから冷え込むだろう。
 己も温かいとは言い難いが、防寒対策は取っている。
 木の器を受け取ったかじかんでいる手も素手のようだし、
 夜間の依頼を請けるならもう少し防寒対策をしっかりとった方が、というのは、さすがに口うるさいかと言葉を噤んだ。)

「しっかり温まったら、程よく体を動かすといいですよ。
 寒さにも眠気にも、基本的な対策ですから」

(雪山の小屋で冬眠しないようにするのも似たようなものだ。
 さすがに今はまだ雪が降るほどの寒さではないのが救いだろうか。
 熱さに負けずスープを飲み干す頃には、きっと体も良く温まっている筈。
 少し持ち場を離れ過ぎたか、と周囲を見渡し、特段異変はないが、そろそろ戻らなくては。)

「それじゃあ、俺は戻ります。
 交代時間まで、無理をしないよう」

(そう伝えて、特になければ持ち場の哨戒へと戻るだろう。)

イェフィム > (相手がそれ以上話題を突くことをしないのならば、
 こちらも突かないほうがいいんだろうなと思ってそれ以上は何も言わず。
 受け取ったスープの器を両手で包むようにして持ち、
 そるる…、とスープを啜りながら周囲の気配に気を配っている。
 うん、身なりに関しては…数少ない自前のものを身に着けるばかりなのだろう。
 指輪の効力を考えて手袋をつけないようにしていたのだが、
 燃えてもいいものを身に着けることを少し考えて)

「ありがとうございます。
 そうしておきます、…お兄さんも風邪ひかないようにね。」

(もっともこちらの言うことなんてわかりきっていることだろうが。
 冒険者としては熟練度が違うのだろう。
 相手には余計な一言だったかもしれないと思いつつ、
 ぺこ、とまた一礼してからスープを飲み干して、木の器は店主に返しにいき)

「ん、お互いにそうしましょうか。またね。」

(そう言って自分も交代の声がかかるまで、軽く身体を動かしつつ周りを警戒していたことだろう)

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道「まれびとの道」」からイェフィムさんが去りました。
サウロ > (────気遣いの礼を笑みを浮かべて伝え、その後は各々持ち場に戻る。
 野盗を見つけた冒険者に助太刀をする一助もあれば、それ以降は平穏なもので。
 日付が変わる頃に交代し、宿の中で仮眠を取らせて貰ってから、また深夜に交代をして。
 明け方頃まで平穏に過ごし、謝礼に食事を貰って、帰路へと辿ったことだろう──。)

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道「まれびとの道」」からサウロさんが去りました。