2023/10/26 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 旧道」にファルスィークさんが現れました。
ファルスィーク > 深夜となる時間帯。
元より旧道となる道を選択する者は少なく、ましてこの時間帯であれば道を歩く者の姿など見かける事も無く―――。
その上林の中を抜ける区間であれば、自然の光源となるのは木々の隙間から漏れるの月明りくらいなもので、ほぼ暗闇に近い。
音と言えば、時折、フクロウかと思わしき鳴き声が聞こえる程度。

そんな中にふわりと、ゆらりと宙を漂い舞う青白い明りは、ウィル・オー・ウィスプを思わせる。
一見すると、それに導かかれる様に歩く人影が一つ。
よく見ればその光源が水晶柱である事は分かるのだろうが。

わざわざ、旧道を選んで進む物好きは、時折足を止めては周囲を見渡した後、手元の羊皮紙へと目線を落とし、何かを確認しているかのような仕草を見せていた。

「ふむ………旧道とは言え、まだ十分に使えるか。
新たに作るとなると…………いや、まだ検討が必要だな」

独り言は静かな空間では、呟きでもやけに大きく聞こえる。
呟いた後、小休止とでも言うように道脇にあった石の上へ腰を下ろし、水袋に入れてあったワインを一口二口飲んで喉を潤した。

ファルスィーク > 本来ならばわざわざ己が出向くまでもなく、信頼出来る部下にでも任せればいい作業ではあるのだが……。
再び広げた羊皮紙に描かれているのは、この周辺の地図であり其処へ新たに詳細な地形の書き込みやらが幾つも加えられていた。
腰に下げた革袋より羽ペンとインクを取り出すし、其処へ新たに加えられていく文字。

「…詳細な地図は戦略の第一歩……か。
ふむ……この辺りをもう少し散策した方が良さそうだ」

呟きつつ立ち上がれば、道を逸れて林の中へと姿を消していった。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 旧道」からファルスィークさんが去りました。