2024/09/23 のログ
ご案内:「ル・リエーの水遊場」にシアンさんが現れました。
シアン >  
上層と中層の合間にある、言うなれば中上層。
貴族はありあまる財力でもっと上に行く。
庶民はお財布との相談のうえで下に行く。
故、人気があんまりない、穴場。

常夏の島を再現したというそこには――
ヤシの木が植えられ白い砂浜が広がり、
プールも波まで再現してまるで海の様。

「うーん。いかん。やっぱちょーっと間ぁ開くと直ぐになー……」

その人工の海を端から端まで、往復、往復、往復、行ったり来たり何十往復。
ひどいくせ毛が水を吸いに吸ってすっかり打ち上げられたワカメみたく萎れてている。
それが前に垂れてくるのを掻き上げながらに水から上がってくるのは筋肉質の男。

ぶつくさ呟いているのは、タイムやフォームの話。
生まれた国が遊泳に縁がなく此方に渡って泳ぎを覚えたものの、あまり使う機会もない。
夏場も冬場も季節を問わず開いている此処でこうして定期的には練習しているものの……
毎度毎度間が開くせいで自己ベストのタイムを取り戻すために結構な時間が掛かる。

「ぁー。きゅーけーだ。きゅーけー。つかれたー」

砂浜に用意してある、寝そべり椅子にパラソル、荷物が幾つかの休憩スペースにどっかりと尻を落とす。
ハーフパンツの真っ黒な水着はそのまま上着、羽織るだけだがカラフルなシャツを着てサングラスを装着。
泳いでいる間に用意してもらっていた麦茶のグラスを引っ掴み、傾けて流し込んで、一息つく。

ご案内:「ル・リエーの水遊場」からシアンさんが去りました。