2023/08/27 のログ
ご案内:「ル・リエーの水遊場」にサタンさんが現れました。
サタン > 早朝から日は高く昇り、午前中から暑さの厳しい王都の昼。
下層の平民向けのフロアの一つ上、所謂金銭的余裕のある者向けに
プールサイドのタイルデザインや、常夏感を出すような移植された
異国の樹木、プールサイドに置かれたビーチチェア等の造り、素材等も、
下層エリアより豪華な物が備えられている。
下層エリアよりは値は張るとはいえ、上層の王族や貴族向けのフロア
よりは、幾分か値段も控えめなためか、下層と中層の間の経路自体は
スタッフもおらず、時折はしゃぐ子供が迷い込んだりもよくある事。

男も今日は表の稼業を午前中に全て終わらせ、この気怠い暑さを嫌うような素振りで、水遊場へとやってきた。
本来ならば、暑さも寒さも感じない身ではあるが、王都に潜むに際し、魔力の抑え込みの影響か多少なりとも感じる事となり
ある意味では、人間の世界に紛れる上では都合も良いのでそのままにしていた。

一頻り、全身を使いたっぷりと距離を泳いだ男は、プールサイドから
陸へと上がり、サイド傍のタオルや、チェア傍のテーブルに置かれたドリンクなど、自分の使用場所としているビーチチェアへと戻り
全身に滴る水の雫をタオルで拭き取ってから、チェアへと横になり

「久しぶりに泳いでみると、思いの外使っていない箇所があったな。」

全身に掛かる負荷の中で普段、陸上ではあまり使用していない箇所の負荷を、感じ取りながら少し乱れた呼吸を整える為
チェアの上で手足を伸ばし横になっていた。

サタン > 暫くを陸上で、クーリングタイムとして呼吸を整えた男は
横になっていたビーチデッキチェアから、上半身を起して立ち上がれば
再び、流れる水流へと向かい歩いて行き、水の中へと入っていった――。

ご案内:「ル・リエーの水遊場」からサタンさんが去りました。
ご案内:「ル・リエーの水遊場 水着売り場」にリスリィさんが現れました。
リスリィ > 「いやない。これは無い流石に。」

即断して。手にしたハンガーを、元有った場所へと戻した。
水遊場の中、其処で遊ぶ為の衣装を売っている階層。専門、というよりだけでなく、間違い無く王国内でも最大手となる売り場だが。その分売られている品も千差万別。
元々の目的である水練に向けた、飾り気の無い本格的な水着有り。
若者達が互いに異性へ目移りしそうな、色取り取りで洒落たデザインの流行り物有り。
中には無骨に全身覆った形状の、ずっとずっと昔に用いられていたらしい物や。
逆に、これはもう着る物というより、単なる飾り、覆うべき所も覆えていない物まで。

…そういった品々の中。娘がげっそりとした眼差しで、試着する事も無く、再度売り場に戻したのは。恐らく、最後の部類だったのだろう。
泳ぐ事以外を目的とするのなら。勿論そういった階層すら存在する場所なので、仕方ないのかもしれないが。
だったら売るのも其方でやったら良いじゃないか、そう、思いもする。

少し離れた別の棚では。同行してきた他の学院生達も品定め中。
仲の良い同性同士でお互いの姿と比較してみたり。異性の生徒をちょっぴり挑発的なデザインでからかったり。
実に楽しそうな同年代達の者達に。行動こそ共にしているし、それが楽しくもあるが、少しばかり疎外感を抱かないでもない…そんな娘であった。

ご案内:「ル・リエーの水遊場 水着売り場」にグスタフさんが現れました。
ご案内:「ル・リエーの水遊場 水着売り場」からグスタフさんが去りました。
リスリィ > やがて。そうしたクラスメート達の方は、どうやら先に、品定めを終えたらしい。
彼女達の明るい声に、軽く手を振り返してみせてから。今から泳ぐのを心待ちにしているのだろう、足取りも軽くこちらにやって来た者達に。軽く眉を下げてみせて。

「…ついでに良いかな。ちょっとこういうの、僕としては、何が良いのやら…」

結局、自分で選ぶのは。難しそうなので諦めた。
同じ年代、年頃の少女達、その意見を参考にする事として…結果。
暫く試着室であれやこれや、着せ替え人形として扱われたり。互い趣味を譲らぬ女子達の間で、板挟みになり頭を抱えたり、と。
有る意味夏場の学生達に相応しい、騒がしめの日常を過ごした…事だろう。

ご案内:「ル・リエーの水遊場 水着売り場」からリスリィさんが去りました。
ご案内:「ル・リエーの水遊場」にリコッタさんが現れました。
リコッタ > 「はぁ…………」

水辺に腰かけ、小さくため息をつく少女が1人。
とある事情から学園を休みがちであったが、満月から数日が過ぎ、先日ようやく復帰したところ。
今日は久々に友人と一緒に遊びに……来るはずだったのだが。

「恋人、かぁ……」

出発直前になって、デートの約束が入ったとドタキャンされてしまった。
楽しみにしていただけあって、そのまま諦めるのも悔しく、1人で水遊場まで足を向けてはみたものの。
一人で水遊びを楽しむだけの爛漫さがあるわけではなく、かといって現地で友達を作れるほど器用でもなく。

少女は一人寂しく、隅っこでちゃぷちゃぷ水面を蹴るのであった。