2024/11/25 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にティアフェルさんが現れました。
ティアフェル > 「ぁー…もう、しんどいわー……」

 ばったり、と薄汚れた路地に転がりながら天を仰いで呟いた。
 口端からは血を滲ませ、顔を腫らして衣服は汚れて一部裂け。
 なかなか散々な有様。
 覚えてろよ、と悪態をついてチンピラが去っていった後に残されたぼろぼろな女。
 裏路地を帰路についていたところ、そのチンピラに絡まれてすったもんだの後乱闘に発展し、生来狂暴で地元や弟からゴリラと悪名高いヒーラー女子19歳はどうにかして撃退したはいいものの。
 喧嘩相手の背中を見送ったところで、精魂果てて力尽きた。
 我ながら満身創痍。ぜいぜいと息が上がって寒風のなか汗をかき、心臓はばくばくしている。ふらついて歩行はおろか立っていることすら辛い。
 
「っんとに……容赦ないわぁ……ここまでボロカスやらなくって良くない……?
 動けないんですけどマジで……」

 路地に寝転がって惨状を嘆く、今ここに追加がやって来たとしたら詰む……。
 これ以上拳で語る余力はない……。
 頼むから少し休ませておいてくれ……。
 回復魔法を使う気力も使い果たしてわたしはもう行動不能です……。

 建物に切り取られた冷たい夜空に散る冬の星座を仰いでぐーったりと路地の真ん中で横たわる女はしばしぴくりともしないので遠目に観ると暴行された末の死骸のようだ。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にリーナさんが現れました。
リーナ > 平民地区の治癒院で基本的に働く少女。しかし、治療院とは言え休みと言う物がある。
 今日は、リーナは非番の日であり、だからという訳ではないが、貧民地区へと足を運んでいた。
 理由は単純で街の散策が趣味だった。
 様々な場所に様々な人がいる、そして、困っている人や、困った人、元気な人に、元気ではない人。
 色々と学ぶべきことの多い少女だからこそ、学園と言う学び舎を使わない方向で学ぶことを選び。
 そして、学習するための師と仰ぐ人には、様々な所を歩く事。
 そして、薬学や医術の先生である、治療院の先生には、様々な人を見る事。
 それらを指示されたからと言う事もあり、リーナは、様々な所を歩いていて。

「あら~?」

 そして、路地の真ん中で、大の字で転がっている人物を発見する。
 良く、知る匂いと、知らない匂いの混在する人だった。
 リーナの細く、開いているのかどうかわからない瞼は、瞬くように―――否、実際に瞬き。
 首を傾いでは見る物の、要救助者と認識した。

「こんばんはぁ~意識は、ありますかぁ~?大丈夫ですかぁ~?」

 とことことこ、決して早くない足でも、本人なりには急いで近づく。
 そして、全身傷だらけの様子のティアフェルの脇に正座で座り込み、先ずは意識のあるなしを、声をかけて確認。
 もしもーし、だいじょうぶですかぁ~?と。

ティアフェル >  ……おちおち死んでもいられねえ。
 そんな科白がふーっと過った。
 それじゃ、おちおちこんな所で寝てもいられないか……。

 聞えて来た声に目許が腫れたせいでしっかり開き切らない双眸をぼんやりと虚ろに瞬かせて、足音ともに傍にやって来る人影の方へ向けた。

「ん~…? ハァイ……生きてるよー……大丈夫かそうでないかと云えば……なんというか…ご覧の通り…? うふふ」

 一周回って……なんだか無意味に笑えてくる。
 通りかかったのは、どうも〝追加〟の類ではないよう。
 ワンピース姿の小柄な……同世代に見える女の子だ。取って食われやしないだろう……いきなり踏みつけたりもしないだろう……。
 じゃあ、このまま無理せずわたしはごろん続行致す……。
 そう判断して、寝転がったまま、目だけ動かして座り込むそちらへ返答し。

リーナ > 「よかったですぅ~。」

 ほわぁ、とそんなお花畑が舞っているような、そんな間延びした声で、生存確認が出来た事に喜びの意図を見せる少女。
 とは言え、直ぐに無事、と判断するには早いのだと、認識が出来る。
 元々は、整っているだろうはずの顔は腫れ上がり、酷く殴打をされているような様子。
 だから、まずは。

「先ずはぁ、応急処置を、致しますねぇ~
 安心してくださいまし~。
 (わたくし)は治療院で働いてますからぁ~。
 先ずは、顔の方に、治癒魔法をかけますねぇ~」

 だって、女性の顔は、命である。
 それを傷つける心得違いにはゴツンと拳骨をしてしまいたい。
 それはそれとして、だ。

「そこで転がっていては、頭が痛くなりますよぉ~」

 そんな事を言って、彼女の頭をそっと持ち上げて、もちもちぷにぷにな、自分の太腿に。
 THE☆膝枕、な状態へ。


 「聖なるかな聖なるかな、死ぬべきではない命よ、主のささやかな祝福に寄りて癒したまえ、癒したまえ、神の子よ。彼の者、神の子。その怪我を、病魔を、障害を取り除き給え。」

 その上で、ティアフェルの顔の前に手をかざして、魔力を集中し、詠唱魔法で、回復魔法を唱える。
 リーナの技術ではまだまだな所があるが、其処は、竜の溢れんばかりの魔力で補う。
 ゆっくり、徐々にではあるが痛みが引いて、腫れも引いていくだろう。

ティアフェル > 「あまり良くはねえ……」

 どこかピント外れな答えに力の抜けた身体だったがより一層脱力した。
 今はわたしは19歳女子にも関わらずぼっこぼこのひでえ顔になっているし。
 全身あちこち痣だらけだし。
 服は汚れてすり切れているし。
 ちゃんとずたぼろなのであります。
 だから素直に微妙そうな顔をした、ら……

「いてて……」

 少し表情を動かしただけでも傷に響いて痛そうに唸った。
 そして幾分天然な彼女はどうも、通りすがりの治せる人、であるらしい。
 あー……同業者かなー。商売敵かもー。
 なんてぼやぼやと思い浮かべながらも、なんでもいいわラッキーと結論し。

「ぁ、すいません、よろしくですぅ~……
 うつるなぁ……うつるわぁ~……」

 間延びした口調が油断してたらうつってしまうが。
 ともかくロハで回復してくれるっぽい……これは儲けたぞ。と気楽に身を委ね。
 
「やーらか……」

 もちっとした膝の上に頭を載せてもらい。
 ふぃー役得、とお膝の上でだらけた。
 とんでもなく意識低い回復屋である。

 そして、自分の操るものと種の異なる詠唱を聴き、回復魔法の性質を考慮する。
 呪文の内容からして神聖魔法の類のような……神への祈りを主体とした法のようだ。

 そして光や熱の類は生じずただ外傷が回復していく法術に癒されてゆきながら、痛みが和らぎ目を腫らしていた痣も引くとほうっと息を吐き出し、表情を弛めた。

「ふぁー……生き返る~……」

リーナ > 「あぁ……大変申し訳ありません~。」

 思ったよりも重傷だったのだろうか、彼女の言葉に、あわあわしながら、脱力する彼女に伝えて見せて。
 早く直さないと大変な事に成る、と、リーナは、魔力を更に込める事にする。
 本当に痛そうなのは見てられないし、助けられる人を助けないのは、よろしくない事だから。

「よしよし、もう、大丈夫ですよぉ~。」

 痛みが引いてきている様子、そして、なんか口調が移っている様子なのだけども。
 その辺りに関しては、何も言わない。
 そもそも、今は治療中なので、彼女の口調にまで気をはらうほど余裕が無いのもある。
 先ずは、と、彼女の顔を治療して、直していく。
 其処は最初に、と言う事で。

「こんばんは~。
 (わたくし)リーナと申します~。
 えぇと~。
 体の方の痣、とかは治しますかぁ~?
 頭部は、緊急性が高いのでぇ、無料で治療しちゃいましたが~。
 流石に体の方は~料金を取らないと怒られてしまいますぅ~。」

 一応、服が破れて、彼女の柔肌が見える所で見た所。
 骨が折れているような気配はなく、唯、痣に成っているレベル。
 竜の聴覚や嗅覚なども使っての確認なので、命にかかわるようなものはなさそうだ。
 頭に関しては、頭部を打った、とか、見ても臭いでもわからないところがあるので、先に魔法で治療した。
 なので、此処からは、治療費が発生する事を伝え。
 その上で、彼女の判断を仰ぐのだ。

「あとぉ……お顔を見て判ったのですがぁ~。
 (わたくし)ゼナお母様の、娘なのです~。
 あと、ラファルちゃん様の、姪でもあります~。

 なのでぇ~よろしくお願いいたしますねぇ~。」

 母親の知り合い、母親に、聞いた事のある人物だ。
 そして、彼女についている、知っている匂い、恐らく、この人が、あの人なのだろう。
 共通の知っている人を出してみた。

 にこにこほやほやしてます。

ティアフェル > 「うぅ……し、死ぬ……」

 全然謝っていただくようなことでもなかったが……せっかくだから悪乗りしてみるのである……。
 ぴくぴく、とあらぬ方へ伸べた手指の先を震わせてみる…程度には元気であるが。
 どう見ても小芝居なのは明らかな様子で。

「ふい……かおがいたく、ない……眼が開く~
 わーい、ありがとう~! どうもどうもご親切に!…ってて……」

 首から上を治療してもらったお陰で大分楽になった。
 調子の乗ってむくっと起き上がろうとしたが……首から下はそのままなのだからあちこち痛んで。
 結局また彼女の膝の上に逆戻りして顔をしかめていた。
 そして上から響く声に耳を傾け。

「どうもー、初めましてー。
 リーナちゃん? わたしはティアフェル……
 あ、大丈夫……こっちも一応回復屋。
 あとはどうにかするわ。服は……無理だけどね。後で繕わなくちゃ」

 徐々に気力も回復してきたし、ロハなら後学の為にもぜひ、と甘えるところだが。
 そんなに余裕もないことだし、いくらかも分かんない。
 自分で治せると右の掌を向けるようにして、大丈夫とそれ以上の施術は控えて。

「……ん? ……えっと……あぁ……はいはい。
 へえーそうなんだ……随分大きな子がいるんだね…ていうか見た目同いじゃね?
 育ちすぎであろっ、なんだーこの乳はーちょっと揉ませろー」

 礼儀正しくよろしくと口にする彼女に、妙ないいがかりをつけて、片手をわきわきっとやーらしく動かしてセクハラ開始という。
 かなりの恩仇。
 半ば冗談です冗談。ちょっとした親愛の証……もちろん揉ませてくれるならそうしますが。
 
 ほんわかして隙だらけな様子に、こんなところにいらたアカン子なような気はしつつ。

リーナ > 「お待ちくださいまし~ダメですよぉ~
 貴女様をお待ちな方がたくさんいると思いますぅ~」

 あわあわあわわわ。
 悪乗りに気が付いてないリーナは、ティアフェルの演技にあわあわしながら、魔力を込める。
 手指をしっかりと握るリーナの掌は暖かく柔らかで。
 確りしてくださいまし、と、元気づけるのであった。

「いいえ、いいえ~。
 怪我した人、困っている人を助ける為に~。
 (わたくし)は、治療院の、ヒーラーの道を選びましたから~。」

 起き上がろうとして、痛みを訴える彼女に、まだ落ち着いていてください、と。
 頭が柔らかな膝に戻るならば、よしよし、と頭を撫でるのである。
 なんかこう、可愛らしい人だな、と頬笑みを湛えて。

「はい~。
 リーナと申します~。

 ティアフェル様ですね~よろしくお願いいたします~。
 服はぁ……流石に、お渡し、出来ません~。」

 叔母であれば、魔法で直すことはできるのだろうけれど。
 リーナはそんな技術などはないので、ごめんなさい~と、謝罪を一つ。
 治すのを拒否するなら、と、そもそも彼女自身がヒーラーだから。
 それなら、と、それ以上は追及しなかった。

「トゥルネソルの娘は、大体精神年齢が、外見の年齢に成りますからぁ~。
 なので、人で言うなら、まだ赤ん坊と同じくらいの年齢、ですね~。

 はい~、構いませんよ~。」

 胸を揉みたいという相手、セクハラに対して、にこやかに、了承したのだ。
 それは、トゥルネソルと言う家の特殊性かもしれない。
 もっちりプルンとしているお胸を、さぁ、どうぞ、と。

ティアフェル > 「先立つ不孝をお許しください……」

 ふーっと意識を遠ざけていくかのように語尾を弱弱しくして大根役者の猿芝居が炸裂。
 彼女に握られた手はぱたり、と力を失って落ち……とそこまでがっつり悪乗りしたところで。
「なーんちゃってぇー」あははと笑声を洩らしながらようやく打ち止め。
 嘘だよ、と笑って見せるのであった。

「ふーん……高尚だのう……
 わたしは別にそんなんなかったな……」

 彼女と違い単に自分にできる道に進んだだけ、という進路だった気がする。
 元でもかからずに開業できたし、どこにでも傷病者はいるので所構わなかったのも理由として大きい。
 膝を貸してくれるというならお言葉に甘え。もちもち~と喜んでそのまま、頭を撫でてくれる手に落ち着いた息を吐いて……遠慮なく寛ぐのである。
 乙女の膝は唯一無二の枕です。

「うん、おっけ。
 こちらこそよろしくね。
 ……ま。着れない程ぼろぼろじゃないし、へーきっしょ。
 そんなに真に受けないで~。わたしの云うこと5割くらいは確実にふざけてるから」

 10割ふざけてはいないつもり。
 謝罪の声にふるふると首を振って、へら、と緩く笑いかけておいて。

「なるほど!分からん!さっぱり!
 
 無垢すぎやしませんか? では、お言葉に甘えまして遠慮なく失礼して……」

 そういえばお宅のお血筋のお嬢さんの一人は、出会い頭レイプ発言とかありましたわ。
 相当に大らかなんですね。
 などと取り留めなく思い返して、セクハラをあっさり受容されたのでそれはそれで心配になりつつも。
 女同士だしいいよね、と至って気楽なノリで。

「わぁ~っ、ふかふか~! きゃー」

 能天気な嬌声を発しながら両手でむにと包むようにおさわり開始。
 ふわもちっとした感触を両手をふにふに動かして堪能すると。
 エロおやじの心境に存分に陥る。
 19歳ヒーラー女子、わが身のヤバ味を重々に認識すると。

「……結構な胸前で」

 良く分からない礼をしてそっと手を離すと何故か折り目正しくお辞儀しておいた。
 変な時間。

リーナ > 「お待ちくださいま………
 もうっ、もうっ!」

 彼女のお芝居に騙された、と分かったから、それでも彼女自身が問題なかったという安堵もあったから。
 強く彼女に怒る事も出来ずに、ぷく、と頬を膨らませて私怒ってますアピール。
 でも、そんなに強い怒りでもないので、すぐにぷしゅう、と頬のふくらみは落ち着くのだ。

「そうなのでしょうか……?」

 高尚とか、考えた事が無かった。
 言われて、そうなのだろうか、と考える。
 リーナの生まれの光属性の竜種。
 その適性などを考えての選択でもあったし、適正的に治療に向いていたからと言うのもある。
 自然とそう決めたような感じでもあったので、改めて高尚とか、そうなのでしょうか、と首を傾いで。

 柔らかな太ももで彼女を癒し、頭をなでなでする系ドラゴン娘。

「大丈夫であれば、良かったですわ~。
 後、ユーモアの多い方、なのですねぇ~。」

 服などに関しては、彼女が大丈夫と言うのだからそうなのだろうという思考。
 あと、御ふざけと言うのはユーモアと、捕らえる。
 まあ、彼女の義妹となっているラファルの、悪戯などを考えると、通ってしまうのだ。
 ニコニコしながら、判りましたぁ、と、そう伝えるのであった。

「えぇと~?
 何処が判らない、のでしょうか~?」

 母親譲りのばくにぅは、ティアフェル嬢の掌で。
 もにゅん、むにゅん、と柔らかな弾力としっかりとした重量を持って答える。
 柔らかく手指を吸い付かせながらも、と言う魔性のお胸……と言う程ではないが、女性的ではある。
 母親であるゼナの、血筋をしっかり認識させる胸だろう。

「ええと……~?
 申し訳ありません~。こういう時の、作法を、(わたくし)知りません……。」

 私もティアフェル様のお胸を揉むのでしょうか?
 謎のお時宜に、いえいえ如何したしまして?と。
 疑問符を作りながらも同じくお辞儀をしてしまう不思議空間。

 忘れてはいけない、此処は、貧民地区の路地裏。
 ヒャッハーさんがひゃっはーしまくるけいの場所なのだ。
 うら若き乙女が、長々滞在していい場所では、決してない。