2024/05/14 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にレーウェさんが現れました。
レーウェ > 「換金して頂戴」

 貧民地区にある酒場の地下にある換金屋。
 分厚い布のかかったカウンターの上に、重い布袋を落とす。
 富裕地区の貴族の屋敷から盗んできたものはここで売り払い、そこからブラックマーケットに流されていくのだ。
 けど、盗人である女にとっては盗んだものがどうなるかなど興味はない。
 ここでまとまった金を得て、いつかこんな国を出て、盗みなんてせずに暮らすのが目標だ。
 この国では奴隷だが、マグメールを出てよその国に移住できたら、ただの人として生きていく。それだけがコソ泥女の悲願。
 この腐った国が腐り落ちる前に、絶対に逃げ出してやると決めている。
 鑑定が終わるまでの間、部屋を出て地上の酒場に出る。
 貧民地区の酒場の中でも場末もいいところ。だからこそここには犯罪者ばかり集まる。
 中には真昼間から呑む貧民地区の警邏をする兵士の姿だってあるのだから、ここは掃きだめも同然だ。

「フン……」

 長いライトブルーの髪を払い、露出の多い痴女か娼婦のような恰好をしている女の美貌は目立つが、下手に手を出してくればその手の骨が折れるということも知っている者は多い。
 誰とも慣れ合うことをしない女は奥ばった席に座って、薄いエールを頼んだ。
 こんなところで出されるエールなんて水みたいなものだ。
 けど、今回は結構な収入も見込めそうだから、ほかにも何か頼もうかなんて考えて頬杖をつく。

レーウェ >  薄いエールを飲んで、さして美味しくもないご飯を食べているうちに、顔を隠した男に声を掛けられた。
 鑑定が終わった合図。それを聞けば立ち上がり、地下へと戻る。
 そうして今日の稼ぎを確認したら、次はどこへ忍び込むか、考えるのだろう。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からレーウェさんが去りました。