2024/03/17 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からコルボさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にメアリさんが現れました。
■メアリ > 「……むぅ」
貧民地区の比較的開いた場所。女は拗ねた様子でむくれている。
しゃがみ込み膝を抱え、足元で気を失っているおおよそ10人前後の男たちを見下ろしながら。
十中八九己に恨みを持つ誰かから差し向けられた者達なのだろう。
人から恨みを買うような仕事をしているのだからこの様な事態も想定の範囲内ではある……のだが
体格も良く如何にも筋骨隆々という言葉が似合いそう男たちがこうも簡単に己の手によって
倒されてしまうのは想定外。
もっと腕の立つ者たちだと思ったのだが、完全に実力を見誤ってしまった。
期待していたにも関わらず、一撃も食らわずして準備運動だけ終わってしまった気分だ。
この無駄に昂った気持ちも、いい具合に温まった身体も、相手が潰れてしまった以上行き場がなく。
どうしようか、と思いながらとても大きなため息をついて。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にダッチさんが現れました。
■ダッチ >
少し昨日は飲み過ぎた感じがする。
悪酔いと言う訳ではないが、少し頭に残っている感じ。
今日は特に仕事が無いから問題無いとはいえ深酒をした気は無いのだけれど。
どうにも調子はそこまで良くない。
暇潰しにでも表通りに向かおうと、貧民街の広い場所を通ろうとして。
倒れている人が複数名と、屈み込んでいる女性。
それに頭を掻きながら、ゆっくりと近づいて見せて。
「うわぁ……貧民街とはいえ大の男が寄ってたかって、挙句の果てにコテンパン。
ちょっとばかり情けないかもしれないけど、まぁ相手を見てなかったんだろうね彼ら。」
気楽な調子で話しかける、相手は――見覚えがある。
確か以前に何処かで見かけた傭兵で、名前は何と言ったか。
いまいち出てこないけれど、へらへらと笑いながら。
「ただまぁ、騒ぎにはならないだろうけどこいつらのお友達が来るかもしれないね。
そうなった方が楽しいのか、それとも面倒なのかは僕には判らないけれど。
でも、多分実力的には大体同じなんじゃないかなって思うよ?」
君じゃ満足出来ないんじゃないかな、なんて補足をひとつ。
人の好さそうな顔で、独り言のように言いながらも彼女に視線を向ける。
ここでは人目がつくから、出来る限り穏当に。
何処かへ連れ込むにしても、人目の無い方が動きやすい。
そう思えば、彼女に対して首を傾げて見せて。
「ね、これから時間ある?
面倒な事になる前に、上手く身を隠せるアテとかさ。
無いんだったら、ちょっとばかり手を貸すけれど?」
どうかな、と言いながら首を傾げて見せて。
そのまま彼女の返答を待つ事にした。
■メアリ > さてどうするか、と思考を巡らせていたところ、背後から声が聞こると振り返りその男の顔を見る。
己よりも幾何か年上にも見える金髪の男には、何処か見覚えもあるような気がする。
だがこちらもまた、相手の名前が出てこない。ただ見覚えがある程度の相手で――
「――それはそれは、とてもご親切にどうも。
……ただ、あなたがこの方たちのお友達という可能性も十分に考えられますもの。
そう簡単にほいほいとついていけませんよ。」
緩い笑みを浮かべながらつらつらと語られる男の言葉を最後まで聞き終えてから立ち上がり、男の方へ身体を
向けると、人畜無害そうな穏やかな表情に微笑みを浮かべたまま、警戒心をむき出しにナイフの刃先を男の方へと向ける。
「……ところで貴方どこかで顔を見たような気がするのですが、以前お会いしましたっけ?」
変わらず刃先をそちらに向けたまま、小さく首を傾げる。
じっと伺う様にその顔を見つめるも、変わらず名前は出てこない。
■ダッチ >
へらりと緩い笑みを浮かべたまま、ナイフを向けられれば両手を上げる。
流石にこの距離では自分の方が不利だし、やり合えると思える程に自惚れは強くない。
ただ、溜息を一つ吐いて見せて。
「さっきまで酒飲んで寝入ってた僕が、彼らのお友達?
無いない、と言いたいけれど……ま、そう思われても仕方ないか。
ただ、流石に君相手に殴られたら多分ここで昏倒してる男が一人増えるだけなんだよねぇ。」
無関係なんだけど、と言いつつも。
はて、彼女は一体誰だったかと酒の残る頭を回す。
どうやら相手も同じ様子で、ややあってからああ、と声を出した。
彼女の事を思い出したが、内容としては普通のものだ。
「メアリだっけ、君。 多分、一回同じ仕事で雇われてた。
と言っても、僕はこの通りだから斥候だったんだよね。
直接戦う君との接点が無いから、今の今まで思い出せなかったって話だけど。」
あの時は小間使いの様に使われていたっけ、等と言いながら言葉を返す。
何でも屋、或いは便利屋だが傭兵の真似事をするが故のこと。
確かに一度、同じ雇い主に雇われて先行して情報偵察したのだ。
その後、彼女を含めた傭兵の本体が叩く。 そんな仕事があった。
尤も、僅かにお互い顔を合わせた程度だから知人と言えるかは怪しいのだけど。
「君と直接やり合えたなら、君と同じ立場に居ただろうさ。
そんな事は出来ないし、さっきも言ったけど君に殴られるだけで終わりだよ。
……で、そんな偶々居合わせる形になった僕を、君は殴るのかい?」
寧ろ前と同じであったなら、彼女に悟られないようにしてこの場を去って増援を望むはずである。
つまり、そんな事しか出来ない自分がわざわざ姿を見せている事が無関係の証明となる。
実際、そういった関係が無いから当然なのだけれど。
■メアリ > 「…………あっ」
まじまじと男の顔を見つめながら話を聞いていれば、こちらもようやく思い出した様子で短く声を上げる。
一度顔を見たきり、活動を共にすることもなければ一言も会話を交わしていないのだから名前も知らないのも当然か。
何故男が己の名前を知っているかは知らないが、本体の傭兵部隊を構成する人員の中で女は己一人だけだったので
名前が一人歩きしていてもおかしくはないな、などとそこに深く疑問は持たなかった。
「ふむ……そう言われると確かにそうですねぇ……
わかりましたよ。ですが手助けは不要です。
今は隠れて大人しくしているよりも、身体を動かしていたい気分ですので。
あなたもここに留まれば面倒ごとに巻き込まれるかもしれませんし、早く立ち去った方が良いですよ」
まだ可能性は残っているにしろ、男の言い分にも納得できればそちらへ向ける刃を下ろして、ホルダーにしまい込む。
だが先ほどの男の提案には必要ないと答えを伝えると、そのまま男の横を通り過ぎてその場から立ち去ろうとして
■ダッチ >
名前を知っていたのは、他の傭兵が話していたからだ。
加えて女性だったから憶えていた、それだけの話。
ただ、我ながらよく思い出せたものだ。
恐らく思い出せなければここに気絶した男が一人転がっていたからなのだろうけれど。
「成程ね、どうにも君は暴れたりないって訳だ。
それなら僕は何も言わないけれど――ああ、でもそうだね。
起き抜けだし、条件を決めてくれるんなら付き合うよ?」
少なくとも気絶は勘弁願いたいね、とも付け加える。
近距離で殴り合えるとは思っていない。
いないが、話をしていたから色々と準備は出来ている。
隣を通り過ぎた彼女に一言だけ問いかけを向ける。
そうしてから彼女の背に向けて。
「きちんとルールを決めて、だったら僕でも君に付き合える。
少なくともそこらの男よりかは随分マシにはなると思うよ?
少し酒が残ってる感じはするけど、まぁこの程度は問題ないよ。」
さぁどうする?と問いかける。
実際、準備が出来れば彼女にも劣りはすまい。
そう思えば、へらりと笑って見せる。
そのゆるい笑顔は、少しだけ不敵に見えたかもしれない。
■メアリ > 「……条件を決めてマシになったところで、少し遅れてそこに重なる山が
ひとつ高くなるだけの話だと思うのですけれど」
男が何か準備を整えていることなど知らず、足を止めては半身で振り返り、呆れたような口振りで返す。
どう見たって先ほどやりあっていた男と比べ細身で、本当にマシになるのかと疑わしいばかりだ。
どこかつかめない様子の男を怪訝そうに少し見つめては、興味も持てずその場から立ち去ろうとした。
――だが、己にしか聞こえない程の声量で続けられた言葉に目を丸めると、その場から立ち去ろうとした足が止まる。
「……それが何か?」
変わらず男に向けた顔には微笑みが浮かんでいるが、目は笑っておらず、男に鋭い視線を向けている。
この男が何処まで知っているかは知らないが、返答次第ではこのまま放ってはおけないと
腰に提げたサーベルの柄に手をかけて
■ダッチ >
「さて、どうだろうね?
君も知っての通り、僕らの仕事って真っ当な仕事じゃないからさ。
それこそ隠し玉の一つか二つ位は、あったりすると思わない?」
へらりと笑いかけたまま、挙げていた両手を降ろす。
軽薄で薄っぺらい笑顔、そのままに彼女を見つめたまま。
さて、身体の方の準備は終わった。
後は彼女を誘導するだけ、である。
「何かも何もそれだけさ、ただ――そうだね。
もう少しだけ詳しく知りたかったら、追いかけて来れば良いよ。
元からそういう話だしね。」
そう言いながら彼女を正面に捉えたまま、後ろへ跳ぶ。
距離を僅かに離してから、もう一度彼女に向けて。
「尤も――捕まえられるなら、だけどね?」
薄っぺらい笑顔を貼り付けたまま、彼女に向けて背を向ける。
軽く頭に酒が残っているようだが、斥候は斥候だ。
手足のキレは衰えないし、それを見せる程に酔った訳ではない。
この場より、彼女より先に離脱して見せた。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からダッチさんが去りました。
■メアリ > 薄っぺらい笑みを貼り付けながら、後ろに飛ぶ男を見て、己の顔から笑みが剥がれ落ちる。
捕まえられるならば?上等だ。
男を捕まえたら知っている情報を吐き出させた上で処分も検討しなければと
そう思いながら男を追いかける己はまだ向こうの脅威をちっとも理解などしていなかった。
その場に残った一人の影が音もなく消えて、その場には再び静寂が訪れる――
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からメアリさんが去りました。