2024/03/08 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2 裏路地」にメルキュリアさんが現れました。
メルキュリア > 「変わらないなぁ、この街も」

ふらりと旅に出て数ヶ月、久方振りに踏む王都の地。
しかし永きを生きる吸血鬼にとっては大した時間の流れではない。
街の方も知らない店や建物が増えているが、その本質は何も変わっていなかった。

「ま、久々に少し見て回るとしようか」

表通りをぐるりと回り、やがて薄暗い路地裏へ。
安い酒場や娼館、廃屋のような住居。
一番この国らしい爛れた空気を満喫しながら、当て所ない散歩に興じる。
貴族然とした仕立ての良い衣は、寂れた路地裏ではよく目立っていた。

メルキュリア > 「……ああ、塒も確認しておかないと、か」

ふと思い立ったように呟けば、クルリと踵を返す。
そういえば帰って来てからまだ自宅に戻っていなかった。
長期間空けていた屋敷、特に使用人もいないのでどうなっていることやら。

気まぐれな散歩を打ち切ると、吸血鬼は夜の闇へと溶け込むように消えて行くのだった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2 裏路地」からメルキュリアさんが去りました。