2024/03/05 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にオウルさんが現れました。
オウル > なるべくは『ギルド』と距離をあけようと。
必要に迫られない限り『こっち』の仕事はしまいと。
そう考えていても、そう行動しようとしても、今はどうしても縁が切れない『ギルド』での仕事を並行して、今宵は貧民地区の露店から幾つか他の地区では買えない物を購入した帰り道である。

普段冒険者ギルドで見回りをしているここ貧民地区と平民地区の境でもある路地、人気がなく、正規の見回りの少ない路地を少年は平民地区に向けて歩いている。

本当なら正規の見回りが来やすい路地の方が色々な意味で安全なのだが、今ポーチに入れているのは衛兵にばれると没収間違いのないモノばかりで、その目を掻い潜るためにわざわざわざわざ人気のない路地を歩いているのだが、ゾクッと背中を這い上がるような悪い予感に、足取りが重たい。

「っかしーなぁ………。」

買い物をした時に財布の重さはバレないようにした。
何ならギリギリの予算しか持ち歩いていない真似もした、なのに、なのに先ほどからつけられている?或いは見られている気がして、自然と足音を立てぬ気配を薄める歩き方をして、警戒をしているのだが――直接的な接触はない。

気のせいにしては絡みつくような視線と気配。
ん、んー…何かマヌケな事をしてしまったか?と自問自答をしながらヘックショイとくしゃみを一つ。

なんせ人気がない。
故に路地に吹き込む冷たい風はダイレクトアタックをしてくるし、なんならポツポツと雨が降ってきたような……。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にクロエさんが現れました。
クロエ > 金色の髪は二つにくくり
しなやかな指の先は美しく赤青黄緑白に染めて
元気印の肌は小麦色

……なのだが、今、少女のその姿は明らかに浮いていた。

「うっわ、サイアク。これはちょっちマジでヤバかな……?」

好奇心に惹かれてあっちこっちと走り回る少女とはいえ、一応の線引とか危機感はあるにはある。
それでも。間が悪い、とか、運が悪い、とか。なにかそういうことはある。

気づけば、おそらくだが貧民地区と平民地区の境にいた。
それも、ただ境であればそれほど問題もないが、人気のない場所だ。
その割に、なんだかねっとりした視線のようなものを感じる気がする。
生態の特性上、視線には敏感なのだ。

「うー……狙われてる系とかだと、ヤバみ強いよね……
 お帰りは、あっち、でよかったっけ?」

流石にいつもの元気さも発揮はせず。
大人しく回れ右をしようか。それで大丈夫か、とちょっと思案にくれた。
しかも、空気は寒く、風はきつく……雨すらも振り始めようとしていた。

「うわ……やばやば」

小さく呟いて……ひとまず、きょろきょろと様子をうかがった。

オウル > 悪い予感は当たるもの、嫌な予感も似たようなモノだ。
路地に吹き込む夜気をまとった風に僅かに霧雨が混じり始めると、ため息の一つも吐きたくなるが、ぐ、と堪えてなるべく早く路地を抜けようと、少しずつ、本当に少しずつ、歩く速度をあげていくのだが、――…予定は未定、未来は未確定、そんな言葉が過り。

「あーーーーもうっ!」と眉間に皺をキュッと寄せて、一瞬だけ渋い表情になるのは仕方ないこと、だって包帯で隠した左目にも、人と同じ形の右目にも、見知った顔がきょろきょろしている姿が映ったからだ。

ねっとりと表現するにふさわしい嫌な視線は、当然のように食うのに面倒そうな少年よりも色々とお楽しみのある少女に集中する、集中した、ふっと自分に向けられたそれが軽くなったのを肌で感じから想像は容易い。

「あっーっと…クロエ?
 どうしたん?この辺は治安悪いから遊びにくるにしても、場所を選んだほうがいいぞー?それとも俺の事を探しに来たとか?」

ちょっとわかり安すぎるか。
辺りから注がれる視線と気配の主達に、少女は自分の見知った者だから手を出すな、と言わんが為に親しい間柄を装う言葉を向けながら、ちょうどまっすぐ正面でキョロキョロとしているクロエさんの傍に駆け寄ると、馴れ馴れしく腰に手を回すようナチュラルに伸ばしてから、気安い感じでポンッと彼女のお尻と腰の境界線を叩く。

「それともお持ち帰り待ち?なら俺が喜んでお持ち帰りしちゃうけど?」何て言葉を続けて、くくくっと意味ありげな笑みを浮かべる演技っぽい事をして見せる。

――思いっきりしらじらしいかもしれない。
でもそうでもしないと、周囲の視線に色々と、まあ、威嚇?ができないから。

クロエ > 「うわ……マジ?」

自分に向いている視線のさらなる強化を感じる。なんだか増えた感じ、とでもいえばいいのか。
流石のポジティブ少女も少々焦る。

と。
そんな自分に声がかかる。すわ、来たか、と思ったが、どうにも聞いた声。
それとともに、手がポン、と触れてくる。
その背中側に回された手は、ほっそりとしつつも程よくしなやかな筋肉の付いた肉感を感じるだろうか。
思わず小さく安堵の息をつく。

しかしながら、どうにもセリフはクサイ、というか白々しい、というか。
思わず笑ってしまいそうになるが、相手の気遣いも勿論わかってる。

「あ、あー……オウル?もー、こんなトコにいるなんてマジやめてよねー。」

きっと気づくだろう、と思っていつものようで、いつものようでない言葉を返す。

「この間約束破っといて持ち帰りとか、なにいってるのって感じ。
 今日は約束破った分のお返ししてもらいに来てんだからね。
 ここじゃ無理めでしょ?」

ひとまず、どうとでも取れるようにしつつ別のところに移動するぞ、と宣言するように。
そこから先はさてどうしたものか、とは思うのだが。

オウル > お?と思わず喜びの声を小さくこぼしてしまう程に、掌に感じた背中から腰にかけての細身にしてはしなやかな肉感が触り心地よく、こんな状況下で無ければお尻の肉も味わいたい、何て思うが――…今はこの場を切り抜けるが先で、撫でる手をするんと、腰から離すとドサクサに紛れて指を伸ばして、クロエのお尻を指先で掠めるように触れるだけで我慢していく。

そして、そんな悪戯めいた手を更に滑らせて逃がす先は彼女の手で、細い指で指先で彼女の指を絡めとるようにして、強引に手を繋ごうとしながら、彼女の、彼女らしからぬ言葉に、「ごめんごめん!」と軽い口調で返した後に、クロエの言葉と宣言に乗るように、口調と同じ軽い感じの笑顔を作って。

「はいはい、っと、えー持ち帰りたいのは本心なんだけどなー?
 まっ雨も降ってきたし、どこか屋根のある所に行こうか?
 近くにあるのは、いつもの連れ込み宿と、そこからちょっと歩くと前に行った図書館があるけど、どうする?」

さて、雨を理由に足早に立ち去りたいと、ここからの逃亡先を提案を言葉にする。

ひとつは路地を抜けて直ぐそばにある連れ込み宿。
まあ学生が利用するものではないが、ある意味学生が利用するものである宿である。

もうひとつは図書館。
以前利用したことがある人気が無い24時間開放されている図書館。

安全さでいえば前者であるが、後者も利用者さえいなければ個室を利用するとか、思い切って出入り口のドアを閉めてしまえば――何てこのねっとりとした視線の数々は平民地区に抜ければ追いかけてこない、はず、と信じたい……いや、流石こないよな?
 

クロエ > ドサクサに紛れて掠めた指はどこまで弾力を味わっただろうか。
同じくほどよい肉付きのおしりは、弾むような弾力を持っている。

「まったく、次はないって憶えておいてよね。
 はいはい、本心本心。って、マジサイテー。この流れで宿とかいう?
 図書館にするからね」

謝るようにするオウルに怒ったフリで返す。こちらはうまく行っているだろうか。
クロエ本人をよく知る人間であれば、嘘っぽく聞こえるだろうがきっと視線の主はそこまで知らないだろう。

それと正直、クロエ自身はどちらでもいいのであったが、怒ってる風にしてしまってからの宿もなかろう、と判断。
嘘っぽさをなくすように図書館を選ぶ。

「真面目にオベンキョーさせるから覚悟するし!」

と、ついでのように付け足してみる

オウル > 強くは触れられなかったけども、背中から腰の肉付きから想像以上の程よい肉付と弾むような弾力は好物と言えよう、だが今はそれを堪能している場合ではないのだ――残念だけど!

「ほら?オオカミだからね?いつだって隙を……。
 うわっ聞き流した?最高のお誘いを聞き流した?」

少なくとも視線の主達から逃げられればどちらでも良い。
それに前者を選ばれたらこの状況を脱した後に物凄く気まずくなる事が今さらながら想像できたので、内心であるがほっと胸を撫でおろし、逃亡先を決めれば彼女の手を引いて歩きだす。

「マジで?健全男女が二人っきりで図書館で勉強?
 それはご褒美なの?罰なの?いや勉強なんだろうけど。」

できる限り、彼女のテンションに怒っている風に合わせるように、極力ふざけた軽い口調で言葉を続けながら、ついでの付け足しに、こればっかりは本心でうへーという表情を浮かべた。

クロエ先生になるのか。
いやそれが嫌いとかではなくて、その、こんな時間から勉強ですかぁ!?って意味あいで、と心の中で言い訳などをごにょごにょしつつ、彼女を連れて平民地区のほうへと霧雨に濡れながら消えていくのだった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からオウルさんが去りました。
クロエ > 「何言ってんの、嘘くさいし。
 マジ心込めてほしいわー」

最大級の努力を払って、怒ってる風に務める。
意外とストレスであった。

「ベンキョ―にきまってるし!ご褒美とかじゃなくバツだし。
 まったく、マジ反省してないんだから」

そんな文句をたれつつ、どうにか退避していくのであった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からクロエさんが去りました。