2024/01/08 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/路地裏」にヴァンさんが現れました。
■ヴァン > 「……おかしいな」
日も暮れて陰となる場所が増えた貧民地区で、男は家路を急ぎながらぽつりと呟いた。
尾行されている。不思議なことに害意は感じない。人気のない所で襲ってくる、という風ではない。
人通りは少ないが、皆無という訳でもない。追跡されているというのも気配のようなもの。確証はない。
主教にとって獅子身中の虫であった男は、常日頃から異端審問庁啓蒙局による監視を受けていた。
男が目的を達成した後も監視は続いていたが、それとも様子が異なる。
何か落とし物でもしただろうか、知り合いが脅かすために姿を隠してるのだろうか。
時折ほどけた靴ひもを結んだり、営業中の店舗の入り口から中を覗いてみるなどして、周囲の様子を窺う。
やがて意を決すると細い路地へと入り、建物の暗がりへと身を潜めた。
■ヴァン > しばらく待ってみたが、路地裏に入ってくる気配はない。
誘いに気付いて距離をとったか、警戒して飛び込んでこないのか――。相手の狙いがわからない分、不気味ではある。
「ただの気のせいならいいんだがな。いや、よくないか……?」
以前はもっと気が張り詰めていた。疲労もしたが、感覚は研ぎ澄まされていた。
目的を達成し、ふぬけてしまったか。繰り返すが、害意が感じられないが気になる。
もしかしたら男が動き出すのを待っているのかもしれない。もう少し待ってからこの場を移動することに決めた。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/路地裏」からヴァンさんが去りました。