2023/11/14 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にミホ・クギヤさんが現れました。
■ミホ・クギヤ > 「……なんか、イソガシイな…」
平民地区と貧民地区の境。もっと気の利いた呼び方は無かったものかと思うがそれはさておき。
目当ての廃屋三階建てを前に、巫女装束の女は あっるぇー? と肩をコケさせた。
そう、忙しい。
遠い異国の宗教シーンに名を売って来いと送り出された私達は、
そりゃ暇ではないだろうけど、なんだかんだで動きは鈍くなって適当にやれる事をやるようなマイペースを想像していた。
信者獲得や収益のノルマがあるわけではない。そんな成功は期待されていない(と思う)。
ただ外つ国にどのような神々がおり、それがどう信仰されてどういった術を持つのか。
ただ知って、紹介して、国際社会に乗り遅れないようにしておこうねという動きの一つで。
あわよくば勢力拡大を図るのが宗教なら 他意は無い なんてなかなか言えないが。
ノーシス主教が覇権を取っているこの国ではお客さん、つつましく=のんびりやらせてもらえると考えていたのだが。
本日この場の用件は、取り壊そうとすると何か事故が起きて話が進まないというよくあるアレである。
祭祀を得意とする三番隊の案件ではない気がするが、この建物に憑く推定怨霊を拝み倒せば次の建物を守ってくれる目はあるだろうか。
こういうのは何番隊だろう?と考えてみると、意外と出て来ない。
普通の拝み屋というか口寄せ屋を担ってくれる部署、それは非常に一般的な業務のはずだけど、
だからこそわざわざ得意と標榜しないのか。
…近いのが我ら三番隊のような気がしてくると、
いやいや八番ではどうですかね?と安定の雑用もとい便利屋隊に振れないか考え始めるのだから、
自分達にお鉢が回って来た事について誰も責められる筋合いではない。
「…いやあ、イソガシイなあ……」
そう、忙しい。
不思議と暇のない我が身もだけど、この、現場の、状況も。
辛気臭く佇むその廃屋は、霊視するととても賑やかで。祟りに対処しようとしたのか、あるいは元々何かヤってて祟られてるのか。
どこのものとも知れぬ呪術まがいの痕跡が縦横無尽に入り乱れ、幸いどれもまともに機能していなさそうなのだけど
中には他宗教が加護の目的で付与したものもありそうで、そうなるとそれは私達にとって立ち入り禁止の立て札だ。
壊せなくて困っている廃屋に檀家も何も無いものだけど、面倒見ている宗教があるのならそこに任せるに限るし、
触って欲しくなかったとしたら勝手をすると怒られる。
「あー… スイマセンちょっと応援いいスかねまた今度で…?」
荷が重いしすっごく面倒くさいニオイがする。
オーナーさんにえへっと愛想笑いで拝むポーズを作ってみるが、
外からちょっと見ただけで回れ右は、見えない人からしたら『は?』だろう。
チョット何言ってるか分からないって反応に、もっともらしく中を一周してくるくらいしなきゃ印象悪いかー?と悩む。
もう私達の事は切っていいから、ノーシスさんの『えくそしすと』にでも依頼せえと思うが、
順番からいったら普通そっちが先なので、お布施が足りないとか付き合う上で問題を抱えているとかあるのだろうなとは感じていた。
■ミホ・クギヤ > (出て来られるか怪しいものなので、拝み倒して退散する。誰か、連れて来よう。)
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からミホ・クギヤさんが去りました。