2023/10/19 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にアレンシアさんが現れました。
■アレンシア > 「今日はなにもないですね……」
神聖騎士としてのお仕事である巡回を無難にこなしていたアレンシア。人としてはかなり戦闘力が高い部類に入るアレンシアは単独で行動することになっていた。人手が足りているというわけではないので効率化という観点からの配置だったが今日はそれが裏目に出るのだろうか。
少なくとも質の良い雌。とは認識されてしまうであろう肢体の持ち主ではあった。
■『嬲る者』 > 廃屋の前に一人の女騎士が現れた瞬間、怪物の双眸が見開く。
静かに、だが確実に建物の前を通る獲物を観察。
立ち振る舞いなどから腕の立つ戦士であること、そして制服から神殿騎士と認識する。
王都内に協力者を持つ怪物は王都の事情について人並み以上に精通していた。
そして、怪物の動きは早かった。
廃屋の窓から突然野太い触手が伸びたかと思うと、騎士の胴体に絡みつく。
そのまま建物内に連れ込んでしまう。
貧民街の夜は暗く、普段から治安の悪いこともあり、女性一人が姿を消した程度で騒ぐものなどいないだろう。
「あら~? 今日は騎士様が私の遊び相手なのね。」
ガラクタが雑多する廃屋の中にいたのは一匹の怪物。
ソレはスキュラと呼ばれる種族であり、女騎士を前に舌なめずりをしていた。
■アレンシア > 「えっ!? ……え?」
最初の声はいきなり触手に巻き取られた驚き。次はスキュラ等というかなり高位に属する魔物がこんなところにいた驚き。
アレンシアもそれなりに経験を積んでいることもあって対応は素早かった。目の前で暢気に舌なめずりする魔物に全力での攻撃魔法。とはいえアレンシアは回復や便利魔法が本分。直接攻撃が得意な精霊を信仰しているわけではなく魔力が相当高いとはいえこのクラスの魔物を一撃で仕留めるのには威力不足なのであろうか。オーガやそこらなら蒸発しかねない威力を出してはいるのであるが。
■『嬲る者』 > 「いった~~…。」
咄嗟に発動された攻撃魔法。
女騎士の魔力は強力で、廃屋から周囲に強い光が放たれる。
怪物は少々油断していたのだが、それでも数多の犠牲者を出してきただけあり、対応が早かった。
触手の一本を咄嗟に壁にすることで攻撃魔法を受け止める。
代わりに野太い触手が一本、根元から消失することになった。
「なにすんのよアンタ!」
怪物は激高し、拘束していた触手で締め上げる。
ミシミシと全身が軋む様な感触が女騎士に生じるだろう。
同時に怪物の上半身は女騎士から少しだけ離れた。
代わりに他の触手を近づけ、次の攻撃に備えている。
■アレンシア > 「が……は……」
ごぶっ。っと吐血するアレンシア。激高した魔物の力は肉体的には普通の女とそこまでそこまで変わらないアレンシアの骨や内臓を砕くには十分なものだったらしい。とはいえ回復はアレンシアの本分。自分に回復魔法やらリジェネやらかけて身体の損傷は元に戻ったのだが触手に締め付けられている現状は変わらないし、生半可なことでは死ねなくなったので怪物に嬲られた場合酷いことになりかねないということでもあった。
「攻撃魔法……ですね」
なにすんの。と聞かれて静かにそう答えると、とっておきの。と言ってよいアレンシアが最も得意とする範囲魔法を繰り出す。本来こんなところで使う魔法では絶対に無いのだが相手が相手なので仕方が無いという所。
触手に守られているのならすべてを薙ぎ払ってしまえばよいという実に脳筋な発想な魔法ではある。それでも目の前の化け物を倒すには少々威力が不足しているのではあろうが。
それはそれとしてアレンシアが激しい抵抗を見せたので魔法の音や威力をどうにかしない限り場所を変える必要は出てしまうのだろうか。流石にこれだけ派手な魔法が炸裂してしまうと衛兵が飛んでこないわけが無くて。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」から『嬲る者』さんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からアレンシアさんが去りました。