2025/04/26 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にイズミさんが現れました。
イズミ > 王都貧民地区。
時間はちょうど日付が変わった頃。
お隣の平民地区から、そこまで歩かずともたどり着ける安酒場。
それは基本的にはその日暮らしに生活している、例えば冒険家業の人なんかが使う酒場。
そんな所にやってきたのは、寝床の心配はいらないド平民。
安酒をあおりに来たのではなく、言うなれば「自分さがし」に来たとでも言うのが正しいのかもしれない。

お店に入れば、多少の毛色の違いからか、店内の客からはジロリと視線を向けられたものの、それ以上の何かは無い。

カウンターの席に着き、注文したのは、もちろんお酒。

イズミ > 貧民地区にはここと同じような酒場がいくつもある。
こうして火遊びまがいに「触らないでもいい空気」に触るのは何度目かだけど、この酒場に来たのは初めてだった。

とりあえず身の危険は感じない。

愛想無しに目の前に出された木製のグラスの匂いを嗅ぐと、あまりよくないお酒の匂いはするけど、容器自体が汚れてて臭い!なんてこともなかった。

ちらりと視線を天井に向ける。
大抵は安宿も兼ねていて、例えば怒鳴り声が聞こえてくることも無く、宿泊客はきちんと寝ているか、そもそも誰も泊まっていないかのどちらかっぽかった。

お酒を飲む。
何て言うか、酔うためだけにある温い液体で、美味しくはない。

イズミ > 他の客は、思い思いに一日の終わりの時間を過ごしている。

一番目立っているのは、何か賭け事をしているっぽいテーブル。
そこには、いかにも根無し草的な感じの、多分一生あんな感じで生きていくであろうアウトローな男性が3人。
お酒を飲み、カードを広げ、ワイワイと盛り上がっていた。

「ああいうのも、多分悪くない人生なんだろうなー…」

勿論気楽なだけではなく苦労もあるのだろうけど、身軽に楽しく(?)っていうのは一つの形だろうとは思う。
そうなりたいか?って言われたら、まあちょっと不潔っぽい生活なので勘弁してもらいたいのだけど。
男に生まれてたら、あーゆーのもアリだったかもしれない…などと思いながら店内を見渡すと、案の定というかアウトローな女性客の姿は無い。

イズミ > 世の中には女冒険者だって結構いるし、単純計算で他所からの流れ者の半分は女なのだから、こんな場所だろうと普通に女性客がいてもいいはずなので、なんとも不思議な感じがする。

再び視線を手元に戻して、お酒を飲む。
アルコールは口に含んだ傍から熱を発して、喉を熱く温めながら下って、胃に落ちる。

「ふーっ」

二口目にしてほろ酔い気分になる。
視界がふわーっとして、なんか自分の「陽」の部分が騒ぎ出すのだ。

「うん、これ悪くないお酒かも」

なんて言いながら木製のグラスを軽く持ち上げて、揺らし眺める。

イズミ > ──それから。

木製グラスが空になった頃にはすっかりお酒に飲まれて…
カウンターで鼻歌うたっちゃったり。
賭け事してるテーブルの傍まで歩いて行って「誰が勝ってるの~?」とか絡んじゃったり。
酒場の主人に身の上話しちゃったり。
平民地区の××にある○○な屋根の家に住んでるとかの個人情報ぶちまけちゃったり。
普段なら絶対近寄らないし触りたくないタイプの男性客に話しかけて、一人でウケての肩をバシバシしちゃったりと、安酒場内で無双状態に。

イズミ > 木製グラスを傾けて、もはや1滴もお酒が残ってないのを残念がった後、ちょうどこの1杯分の酒代しかもってきてなかったので、それをカウンターの席にばしっと置いて、ハイテンションのまま貧民街の安酒場を後にしたのでした。

「じゃあみんなおやすみぃ~」

なんて陽気に挨拶したけど、他の客は勿論、お店の主人すらもが完全無視状態だったとか……。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からイズミさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にティアフェルさんが現れました。
ティアフェル >      どお…!
        と、鈍い音が路地裏に響いた。
 どちらかと云えば小柄に類する女の身体が剛腕に押し飛ばされて路地の塀に背中から叩きつけられ、
     かはっ
        衝撃に開いた唇から赤く噴出すように吐かれる血。
 「―――っ……!」
 頭も割れて滲んだ血が髪をべったりと赤黒く汚して目に流れ、瞼を開けても視界がブレて痛みを覚えた。
 しかし強打されても反抗的に。きっと鋭い眼光で二回りほども大きいと思われる巨躯の男を見据え。
 殴っても蹴っても壁に叩きつけてやっても生意気な女の態度に、男は一層荒ぶってた神経を逆撫でされ。

『泣き言のひとつも云って素直に股でも開きゃあ、優しくしてやったのによ?』
 
 ぐっと薄茶色の女の前髪を無造作に引っ張って、年下だろうが女だろうが容赦をしない輩はばしっと平手でほぼ加減なしに右頬を打った。
 目の中に流れ込んだ血で霞む視界に火花が散る。打たれた頬が赤く腫れあがって熱を持ち、くらくらと意識が遠のきそうになるが。

「………っは… 死ねと……?」

 強がりを通り越して何故か妙な笑声が漏れ、気づけば本音がまろびでていた。
 お前に好きにさせるくらいなら死んだ方がマシだと。そういう意図をありありと滲ませて、笑気交じりに吐き捨てる嗄れた声。
 
 それは、強姦大国で意地でも命がけでも強姦拒否を貫く反骨精神盛り盛り和姦オンリー変わり種ヒーラーと。
 貧民地区には嫌と云う程ゴロゴロたむろっている巨躯で剛腕、考えるより先に手が出るゴロツキが。
 人気のない路地裏でエンカウント中な一場面。
 
 仕事帰りのヒーラーとテリトリーを巡回中(つまりは獲物探し)のゴロツキ。出くわした途端秒で格好の獲物と見做され。
 問答無用待ったなしノータイムで襲い掛かってきた男に、ほぼ条件反射でヒーラー裏技、不能の術をかけて取り敢えず勃たない状態に仕立てたは良かったが。
 ゴロツキは突如下半身が無能になってしまった異常事態に焦燥ののち激高し。
 それはもう、とんでもなくブチ切れて。暴力大賛成大推奨大実行にて……今に至る。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にゴーザさんが現れました。
ゴーザ > ヒト型になって困る事の一つが、いわゆる三大欲求の一つである性欲の発現である。
大概は歓楽街で娼婦を買って済ませるのだが、己の好みが少しニッチなので少し店選ぶ羽目になり、
どうにか一戦終えていつもの定宿たる富裕地区の屋敷に戻る途中だったのだが、
とある路地から争うような声聞きつけて、揉め事でなおかつ力で解決できる事ならば混ざろうとか
不純な考え100%で近づいていく。
なお、街中なので足音は意図的に消している為、争いの当事者たちには気づかれないだろう。

そして、ようやっと現場につき二人の姿目にすると、片方が実に見知った顔である事に気が付き、
半ば野次馬めいていた意識が切り替わる。

ずしん、と切っていた足音響かせながら大股で距離を詰め、女性壁に押し付けているごろつきの後頭部に
己の胸覆っている鎧ぶつかるような位置で

「・・・その女を放せ。さもないと吾輩がおぬしの相手をする事になるぞ」

恐らく女性が初めて耳にするであろう怒気含んだ声と表情で二人に声をかけ、仁王立ちのまま返答を待っている。
下手な動きをすれば、拳か蹴りが飛んでくるであろう距離感での問いに男はどう答えるだろうか。

ティアフェル >  大人しく犯されるのがセオリーだと云うのに生意気に抵抗なんかすればゴロツキが憤慨するのも無理あるまい――この街では、この区画ではそんな反応がむしろ大多数なのである。
 だから、女側を擁護するより。そんなクソ生意気な女ひん剝いて路地にさらしとけ。
 がどちらかと云えばここいらの正道。
 だから、ゴリラなヒーラーとしても助けなんて望めるはずもなく、期待なんてしてもいなかったのだが。

「………えっ…?」

 血の滲む唇から、「女を放せ」という単語とゴロツキを制するような位置取りの巨躯の姿に驚愕したように緑の眸が丸まった。
 男の方もまさか横やりが入るとは夢にも思わなかった様子で虚を突かれたように後頭部にぶつかりそうな場所に立つ人物を振り返り。
 
 至極意外そうな加害者と被害者が長身巨躯な白髪の男性を捉え。
 一瞬水を打ったように静まり返り。
 それから脅迫めいた言葉に、ゆっくりと……云われた通りヒーラーから素直に手を放し。
 ひょっとして新手の美人局か何かかと勘違いしたらしく。
 先ほどまでの威勢は嘘の様に消え失せて蒼褪め。
『ちょ…ちょっとした手違いですよ、旦那……そうご立腹なさらず……』
 へらへらと愛想笑いすら浮かべて。
 所詮自分よりも弱い存在にしか拳を振るえないというのか。歴然とした力の差にそろそろと後退して痛い目を見る前にズラかろうと。そんな魂胆が透けて見える。

ゴーザ > この町でどんな常識があろうと知った事ではない。
確かにただの揉め事であれば、遊び半分で男にちょっかいをかけて適当に殴り合いでもして
満足すれば後がどうなろうと知らぬ存ぜぬ決め込んで、その場を去るつもりだった。

ただ。数少ない知り合いにして比較的常識的な相手を滅多な事で失う訳にはいかない。
まして己が与り知らぬ所ならともかく、見かけて知らぬふり決め込むなどする筈も無かった。

だから、素直に女から手を離した男に対して笑み見せてはいたが、
何度かそれを見た事のあるティアウェルには判るだろう。

ただ笑っているだけではなく、獲物を見つけた時の肉食獣めいた凄惨なものであると。

「そうか・・・それならいい、気を付けていくのだぞ、ほら・・・」

逃げやすいようにか少し体ずらして通り道作ってやり、そこを男が通り抜けると

「ああ、そうそう・・・これは吾輩からの餞別だ、受け取れ」

すれ違いざまに足振り上げて男の股間に膝蹴りを叩き込む。
全力であったなら文字通り股間のものは使い物にならなくなっていただろうが、
流石に加減したのか少し悶絶する程度の痛みだろう。

「さあさあ、早く去らんと次は全力で行くぞ?
・・・おい、流石に大丈夫か?
バケモノ相手だとあんなに勇壮なくせにこんなのに痛い目見せられるとか、
おぬしは相変わらず面白いと言っていいのか悪いのか・・・」

思わずその場に蹲るだろう男を一瞥してそんな事を言うと、
もうどうでもいいとばかりにティアウェルに向き直り、とりあえず頭から流れる血を
相変わらずどこからともなく取り出した綺麗な布で拭おうと手を伸ばし。