2025/04/14 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 地下水道」にティータさんが現れました。
ティータ > 大きな街となれば、お約束のように地下に張り巡らされた水路やら何やらあるもので、それもスラムのような半ば放置気味の地区となればどこをどう繋げたのかもう誰も把握していないような事になっているのもよくある話。

「あれ、ここって通路、あったっけ?」

一応そうしておいた方が何かと便利ってことで顔を出している、これもまたお約束のように地下水道の奥にあるシーフギルドでちょっとした用事を済ませた後。
水路横に、崩れた石壁の向こうに通路があるのを見つけたけれど、ここって前はただの壁じゃなかった?と思う。それなりに場数は踏んでいるつもりの本職が通りがかって気づかなかったわけだから、こちら側からじゃなくて奥側から誰かが崩した、のかな?って。

「方向的には……まっすぐだったら富裕区の方だよね。まっすぐ、ってことはあんまり無いとは思うけど」

暫し迷ってから、ちょっと行ってみようか、と思う。ダンジョンとかだと危ないから嫌なんだけど、いくらなんでも街中でいきなりここからダンジョン、ってことはないでしょう。と、思うし。
ぽそぽそと小さく魔法の言葉を紡いで、指先でくるくると文様を描けば、ぽ、と小さな光の球体が浮かび上がって、通路の奥へと先行し。
学院通いで新しく覚えた精霊魔法、ランタンとかと違って両手を空けていられるし、自分より先に飛ばしておけるからちょっと安心だし、便利だなぁって頷きながら、奥へとゆっくり進んでみる。
地下水路、と行ってもギルドとかあるから、途中でわりと誰かとすれ違うことも多いのだけど、知らない通路は果たして何があるのやら、誰かいるのやら。

ティータ > 暫し通路を歩いた先も、別の水路に出たようで。たぶん、貧民地区の地下、に繋がっているのが嫌だとか危ないとか、そういう理由で塞いであったのかもって思う。
この辺だとまだ富裕区までは全然遠いんじゃないかな、って気がするけど、時折地上に上がるハシゴがあるし、床や壁も誰かが時々通っている形跡もあるみたいだし。

「やっぱりこっち側から誰かがあそこを開けたんだよね。このまま塞がれないで開いてるんだったら、こっちがわが何処の地下なのか見とくと便利かも?」

いくつかのハシゴを調べて、暫く使われていない様子のものは一旦避けておいて。
誰かが使った跡があって、そこから時間があまり経っていなそうなのを選んで上り、天板――上から見たら地面の、だと思うけど。厚めの木の板の、鉄の取っ手を掴んでそっと持ち上げてみる。
隙間から外を見渡すと、やはりどこかの裏路地に出るみたいだった。

「大丈夫そう。ふふ、どこに出たかなっ」

するりと抜け出て、路地の方へ探検を続けてみることにして。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区 地下水道」からティータさんが去りました。